「現在、転職を検討しているのだが、自分の市場価値がわからないので行動に移せない。可能であれば、転職して自分の市場価値をもっと上げていきたい。」
2019年、トヨタ自動車の豊田章男社長が「終身雇用を守るのが難しい」と発言して以来、大勢のサラリーマンが今後の働き方に不安を感じ、転職活動を開始したと思います。
ただ実際には、全ての転職希望者が自分の市場価値を適切に判断し、希望する会社へ転職できるわけではありません。転職を成功させるには、やはり自分の市場価値を知る必要があります。
なので今回は、転職時に自分の市場価値を把握すべき理由を解説しながら、転職する前に自分の市場価値を知る方法をお伝えします。
この記事を読むことで、あなたも自分の正しい市場価値を知ることができます。ぜひ参考にしてください。
転職時に自分の市場価値を把握すべき理由
転職時に自分の市場価値を把握すべき理由は、冷静に自分にとって最適な行動が取れるからです。
自分の適正な市場価値を把握していないと、他社が求めているスキルと自分の職務能力との間にミスマッチが起こってしまい、結果的に転職活動が上手くいかない場合があります。
まず自分の市場価値を知ることで、自分が本当に伸ばすべきスキルや、補強すべき弱点が見えてきます。
自分の苦手な部分を克服するのか、それとも自分の強みを伸ばして市場価値を上げていくのか、まずは冷静に判断する必要がありますね。
では、実際に自分の市場価値を知るにはどうすれば良いのでしょうか?
転職時に自分の市場価値を把握するには?
自分の市場価値を把握するには、まず自分自身のキャリアを振り返り、過去の業務経験を棚卸しする必要があります。
特に、今まで経験してきた仕事の内容や実績について書き出し、客観的に自分の経歴を振り返ることで、転職時に自分がアピールすべき知識と経験が具体的に見えてきます。
また最近では、自分の市場価値を判別できるサービスが無料で受けられるので、業務経験の棚卸しとあわせて利用するのがオススメです。
次の項目からは、自分の市場価値を判別できるサービスを3つ紹介しますね。
市場価値診断サービスの紹介①ミイダス
1つ目に紹介するサービスは、スマートフォンで自分の市場価値を無料で判別できる「ミイダス」です。
ミイダスの市場価値診断では、あなたの経歴や経験、語学や資格といったスキル情報を入力し、条件にマッチングした企業から直接オファーが届く仕組みになっています。
またミイダスでは、約7万人の転職データが公開されていますので、自分と同じ経歴の人がどこに転職したのかを知ることが可能です。
ちなみにミイダスでは氏名・住所の入力が不要なので、安心して利用することができます。登録時間も約5分で終了するので、気軽に利用することができますね。
市場価値診断サービスの紹介②パソナキャリア
2つ目に紹介するサービスは、転職エージェントのパソナキャリアが提供している「年収査定シミュレーション」です。
パソナキャリアの年収査定シミュレーションでは、まずあなたが転職活動で重視するポイントに関するアンケートが6問出されます。
そしてあなたの経歴や、直近で勤務している会社の情報を入力すると、無料で年収診断ができます。
また、パソナキャリアの年収査定シミュレーションは会員登録無しで利用できるので、ミイダスよりも手軽に利用できるのが特徴的です。
市場価値診断サービスの紹介③type転職力診断テスト
3つめに紹介するサービスは、転職サイトのtypeが提供している「転職力診断テスト」です。
この転職力診断テストでは、初めにtypeへ会員登録をした後、市場価値の診断に関する55問の質問に答えることで、推定年収を無料で算出してくれます。
また、推定年収の他に「ビジネス基礎能力診断結果」「性格特性診断結果」といった診断結果も出ますので、前述した2つのサービスより詳しい市場価値を知ることができます。
ただ、現状を把握しても、ここから自分の市場価値を上げるにはどうすればよいのかを知らないと、希望する会社へ転職することは難しいでしょう。
そこで次の項目からは、現在の日本における転職市場について解説しながら、市場価値を上げる方法を紹介しますね。
日本における転職市場の現状
今の転職市場を一言で表すと「変化に対応できる希少価値の高い人材が求められる時代」と言えるでしょう。
現在の日本は、デジタルテクノロジーの発展により、環境が目まぐるしく変化する時代となりました。特に小売店や金融業界の変化が激しく、今まで順調に成長してきた大企業は、大きな転換期に突入しています。
また、近年の消費者が求めている価値として、観光や目に見えない「サービス」の提供に新たな価値を見出しており、「モノ」が売れない時代となっています。
その様なサービス経済の世の中では、顧客の趣味・嗜好の移り変わりが早く、サービスを提供する側の企業は、試行錯誤を高速で繰り返しながら顧客の要望に応えなければなりません。
次の項目では、変化の激しい現代において、人材の市場価値がどのように決まるのか解説しますね。
転職時において人材の市場価値が決まる要因とは?
転職時において、人材の市場価値は「企業が求める人材」と「転職希望者」の間にある需要と供給のバランスによって決まります。
特に転職市場では、ITや法律といった専門性の高いスキルを持った人材や、経営などの実務経験を積んだ人材が欲しい、という企業が多いです。
そのような希少性が高い人材は、企業間での取り合いとなり、自然と市場価値が高い存在となります。
また市場価値の決まり方は、転職希望者が所属している業界の経済成長率にも左右され、IT業界のような伸び盛りの業界で必要なスキルを保有している人材は、自然と市場価値が高くなります。
次の項目では、転職時に市場価値の高い人材について、さらに詳しく解説しますね。
転職時に市場価値が高い人材とは?
転職時に市場価値が高い人材は、主に以下の3つの特徴があります。順に解説していきますね。
問題解決能力が高い
問題解決能力とは、今起こっている問題を徹底的に分析することで原因を洗い出し、考えられる最適な方法で問題を解決する能力です。
現在ではさまざまな業種や職種がありますが、どのような仕事においても、予期せぬトラブルは必ず発生します。
特に変化が激しい今の世の中では、予測不能なトラブルに直面するケースが多いので、問題解決能力が高い人材は、企業にとって市場価値が高い人材と言えますね。
コミュニケーション能力が高い
ビジネスの場面ですと、コミュニケーション能力とは一般的に「プレゼン能力」や「交渉力」などと言われています。
確かに、プレゼンが上手いと説得力がある人材として重宝されますが、それだけでは市場価値が高い人材として企業に認められません。
企業はプレゼン能力や交渉力が高いことを前提とし、自社の従業員を巻き込んで事業を進める事ができる「チームビルディング能力」も転職希望者に求めています。
なので転職市場では、総合的なコミュニケーション能力を持ち合わせている人材が、市場価値の高い人材として重宝される傾向にありますね。
社外でも通用するスキルを持っている
市場価値が高い人材は、社外でも通用するスキルを必ず持ち合わせています。
例えば、どんな商品やサービスでも顧客に販売できる営業力や、自分でアプリ開発ができるプログラミング能力などです。
また中には、専門性の高いスキルを複数持った希少性の高い人材も存在します。
変化が激しい時代において企業は、これら3つの特徴を持った市場価値の高い人材を求めているんですね。
では、これら3つのスキルを伸ばして市場価値を上げるには、一体どうすれば良いのでしょうか?次の項目で詳しく解説していきます。
転職時に自分の市場価値を高めるには?
転職時に自分の市場価値を高めるには、やはり日頃の仕事に対する向き合い方が大切です。
転職活動では、面接の際にこれまでの実績を聞かれることが多いので、普段の仕事でも月単位や年単位の目標を立てて、達成する習慣をつけておきましょう。
目標を達成することで自分の実績が積み上がり、さらにスキルを身につけようと向上心も湧いてきます。
また、専門性の高い資格を取得するのも効果的です。例えば、下記のような資格は転職時に有利です。
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士
- 日商簿記
- TOEIC
上記の資格は、主に経営・人事・経理・英語の知識が問われる内容なので、幅広い企業でニーズのある資格です。
市場価値の高い人材になるには、社外で通用するスキルが必須となるんですね。
まとめ
今回は、日本における転職市場の現状を解説しながら、自分の市場価値を知る方法について解説しました。要約すると以下の通りです。
- 問題解決能力が高い
- コミュニケーション能力が高い
- 社外でも通用するスキルを持っている
- ミイダス
- パソナキャリア「年収査定シミュレーション」
- type「転職力診断テスト」
この記事で解説しました市場価値の高め方を参考に、あなたの転職活動が成功することを願っています。