部下から突然家族が入院しましたと連絡入ると、上司として何て返信するべきか悩みますよね?
入院後も「部下の家族」と「上司」という関係でどこまで踏み込んだ対応をすべきか難しいところです。
この記事では、部下の家族が入院した時の返信の例文を、家族の容態別に解説しています。また、お見舞い金の相場や、お見舞い品で送ると間違いないものも解説しています。
対応の仕方によっては相手を傷つけてしまう可能性もありますので、そういう事が無いようにぜひこの記事を参考にしてみてください。
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部下から家族が入院したと連絡があった場合の返信
部下から家族が入院したと連絡があった場合の返信として大事な事は3つあります。
- 長文は避ける
- 仕事のフォロー
- 無暗に励まさない
病気やケガは状態によっては命にかかわってきます。選ぶ言葉によっては相手を傷つけたり怒らせたりするので注意が必要です。
長文は避ける
入院している人の状態やどのくらい休みが必要か、仕事に影響はないのかなど、上司として気になる事はたくさんあると思いますが、部下にする返信は短めに抑えましょう。
部下があなたに連絡をしてきたときは、家族の急な入院で慌てている状態ですので、色々聞いても精神的に追い詰めるだけです。
落ち着いてくれば部下の方から連絡をくれると思うので、そのタイミングまで待ちましょう。
仕事のフォロー
家族の急な入院で部下の心は一杯一杯な為、仕事の事に考えを巡らすことが難しい状態です。
上司の方から「仕事の方はこちらで対応しておきますので安心してください」と一言添えるだけで、部下は安心できます。
無暗に励まさない
上司として部下を励ましたい気持ちは素敵な事ですが、家族の入院で落ち込んでいる人はちょっとした言葉で傷ついてしまいます。
特に「頑張って」という言葉を使う事は控えましょう。病気やケガは頑張ってもどうにもならない事があるからです。
それよりも、「力になれる事があったら何でも言ってください」と相手を支えてあげる言葉の方が部下にとって心強いでしょう。
症状別メール返信の例文①病状・ケガの状態が分からないケース
入院した部下の家族の病状やケガの状態が分からない場合は、その場ですぐに詮索する事は避けましょう。
こういうプライベートな事をあまり他人に教えたくないという人もいますので、病状やケガにはあまり触れず簡単な返信をする事が望ましいです。
突然の連絡にびっくりしました。仕事は私の方で対応しておくので気にしなくて大丈夫です。こっちで何かできる事があれば言ってください。
○○(部下の名前)も体調崩さないように気を付けてください。お母さん(入院している家族)の体調が早く回復することを祈っています。
症状別メール返信の例文②病状・ケガの状態が軽いケース
入院した部下の家族の病状やケガの状態が軽い事が分かっている時は、さほど神経質にならなくても大丈夫です。
仕事の調整の為に「連絡をください」などの連絡を促す言葉を入れても問題無いでしょう。
お父さん(入院している家族)が2~3日で退院できると聞き安心しました。
今日の仕事は私の方で対応しておくので気にしなくて大丈夫です。仕事のことでいくつか確認したいことがあるので落ち着いたら一度連絡ください。
お父さん(入院している家族)の体調が早く良くなることを祈っています。
症状別メール返信の例文③病状・ケガの状態が重い、危篤のケース
病状やケガの状態が重いとは、癌など余命宣告があるケースや脳梗塞などで後遺症が残るようなケース、交通事故で重傷なケースなどが考えられます。この場合、選ぶ言葉は慎重になります。
「頑張れ」などの安易に励ますような言葉や、「きっと大丈夫」などの根拠のない励ましは絶対にNGです。部下が酷く落ち込んでいる事を想定した返信をしましょう。
仕事の調整はこちらでしておきますので、今は傍にいてあげてください。
こちらで手伝えることがあったら何でも言ってください。心より回復を願っています。
多くを語らずシンプルな内容の方が良いでしょう。この後、部下から現状の連絡が来たら、入院している家族の具合や部下の体調面の気遣いをしてあげると良いですね。
部下の家族が入院した場合病気の名前は聞いても良いのか?
ここからは、部下の家族が入院した時の返信以外の対応について紹介していきます。
まずは部下の家族の病名など詳しい事をこちらから聞いて良いのかという点です。
部下をフォローする為にも、家族の状態はある程度把握しておきたいところですが、個人情報となる家族の事を言いたくないと考えている人は少なからずいます。
そういう人に病気の名前など詳細を無理やり聞くことはプライバシーの侵害となりますのでやめた方が良いでしょう。
部下から長期の休みを申請された場合の対応
部下から、家族の入院を理由に長期の休みを申請されるケースもあります。そういった場合は、会社としてある程度の確認は必要になってきます。
大切なのは病気の確認ではなく、長期の休みが必要な理由です。朝から晩まで付きっ切りで介護が必要など明確な理由がない場合、大抵は入院中でも出勤は可能です。
こういう時は一度部下と面談をするなど、話し合いの場を設け長期の休みが必要な理由を明確にすることをおすすめします。
理由を聞き、会社がフォローして、部下が出勤できる環境を整えてあげる事が一番の対応策となります。
部下の家族が入院した時のお見舞い
部下の家族が入院した場合、会社の上司としてはお見舞いに行かないのが一般的です。入院している家族にとっては安静が一番ですので、上司がお見舞いに行く事で余計な気を遣わせない事が配慮となります。
しかし、規模の小さい会社など部下と上司の距離感が近い関係だと、入院した家族とも顔見知りでお見舞いに行かないわけにはいかないという事もあるでしょう。
そういった場合は以下の3点に注意し、気を遣わせない配慮をしてお見舞いに行きましょう。
- 入院直後、手術の前後は控える
- 部下にお見舞いに行って良いか確認を取る
- 面会時間は15分程度に留める
入院直後、手術の前後は控える
入院して5日以内、手術前後3日以内はバタバタしている可能性が高いです。入院している家族も精神的に落ち着かないのでお見舞いは控えましょう。
部下にお見舞いに行って良いか確認を取る
入院している家族の容態によっては、お見舞いを控えた方が良い事もありますので、必ず部下にお見舞いに行って良いか確認を取りましょう。
入院しているときは心身ともに弱っている事が多いので、相手に気を遣わせない事が大切です。相手の都合を優先したお見舞いの日時も確認を取りましょう。
面会時間は10~15分程度に留める
入院している家族を励ましたいという気持ちは素晴らしいですが、長時間に渡って励ますとかえって相手を疲れさせてしまいます。
特にあなたの場合、入院している方にとっては家族の上司という立場になるので、相手も気を遣わずにはいられない存在です。
なので、面会時間は10~15分程度で軽めにするのが良いでしょう。
部下の家族が入院した場合のお見舞金の相場
「部下の家族」と「上司」の関係性だとお見舞金をいくらにすればよいか迷いますよね。世間の相場としては、親族が10,000円、友人や同僚が5,000円、その他の関係3,000円くらいです。
「部下の家族」と「上司」の関係性だとその他の関係に近いのでお見舞金は大体3,000円程度が相場です。これ以上高くするとお返しも大変ですし、かえって気を遣わせてしまいます。
ただし、入院している人と知り合いだったり、「部下の家族」と「上司」という関係よりも距離が近い場合は5,000円程度にしても問題はありません。
お見舞金を包む時の注意点
お見舞金の包み方にはマナーがあります。マナーを守らないと逆に失礼となりますので注意しましょう。
- 新札を使わない
- 4,6,9の付く数字は使わない
- 紅白の水引きで熨斗の無いタイプの封筒を使う
新札を使わない
お見舞金に新札を使用すると、予め用意していたという印象を与え相手に対して失礼に当たりますので、旧札を使うようにしましょう。
新札しかない場合は一度折って、折り目を付ければ使用しても問題ありません。
4,6,9の付く数字は使わない
4,6,9は縁起の悪い数字とされ、4=「死」、6=「無」、9=「苦」を連想すると言われています。
ですので、お見舞金に4,000円、6,000円、9,000円など4,6,9の付く金額を包むと大変失礼に当たります。
水引きが紅白で結びきり、熨斗(のし)の無いタイプの封筒を使う
お見舞金を包む時に使う封筒も使っていいものとダメなものがあります。
使用して良いのは水引きが紅白で結びきりの物です。蝶結びは何度もほどいて結べるので、繰り返すという印象を与え、お見舞金を包む時は失礼になります。
また封筒の右上についている熨斗(のし)は、お祝い事の時に付けるものなので、これもないタイプの封筒を使いましょう。
部下の家族が入院した場合のお見舞品
部下の家族にお見舞い品を送るといっても、相手の趣味や趣向が分からないので、選ぶのも難しいですよね。部下の家族へ送るお見舞い品は何が良いのかについてお話します。
まずお見舞い品の相場は、お見舞金と同じく3,000円程度が良いでしょう。相手に気を遣わせない金額を意識してください。
部下の家族へのお見舞い品としておすすめなのは「バスタオル」です。バスタオルは体を拭くだけでなく、少し寒い時に羽織るものとしても使えるので万能です。退院してからも使えるので無駄になりません。
食べ物などはNGなケースもありますが、バスタオルに関してはNGになる事は無いので安心して送る事ができます。
お見舞い品を選ぶ時の注意点
タオル以外の物をお見舞い品に選ぶことは問題ありませんが、以下の点に注意しながら選びましょう。
- 部下に事前に確認する
- 病院に確認する
- 縁起の悪いものに気を付ける
部下に事前に確認する
入院している家族によっては食事が食べられないなど、病気やケガの状態によって送ることができない物もあります。
相手の迷惑にならないように、送ったら困るものなどを事前に部下に確認を取っておきましょう。
病院に確認する
病院によっては、お花や生ものをNGとしている事もあります。送ってはいけない物を病院に確認を取りましょう。
縁起の悪いものに気を付ける
お見舞い品にも縁起の悪いものがあり、送ると失礼にあたる事があるので注意が必要です。
花
鉢植えに入ったものは根付くことから、「寝付く」と連想させ縁起が悪いとされています。
あじさいや菊、シクラメンも縁起が悪いとされていますが、全てを把握するのは花の知識の無い素人には難しいですよね。
そんな時は、お花屋さんに相談しましょう。お花屋さんにお見舞いで花を送りたいと言えば、縁起の悪いものを外して選んでくれます。
日用品
パジャマをお見舞い品にすると、入院が長引くことを連想させ縁起が悪いとされています。
流石にあなたが部下の家族にパジャマを送る事は無いと思いますが、石鹸や歯ブラシなどの日用品も縁起が悪いとされているので、便利ではありますが日用品をお見舞い品にすることは止めておきましょう。
部下の家族が入院した時の対応まとめ
今回は部下の家族が入院した時の対応について解説してきました。最後に対応についておさらいしましょう。
- 長文は避ける
- 仕事のフォロー
- 無暗に励まさない
家族が入院した部下は、気が動転していたり精神的に落ち着かない状態ですので、上の3点を意識して短めの返信を心がけましょう。
お見舞金は相手に気を遣わせない3,000円程度に、お見舞い品も3,000円程度の物にし、お返しが負担にならないように配慮しましょう。
お見舞い金やお見舞い品を送る目的は、早く良くなってもらいたいというあなたの気持ちを伝える事です。くれぐれも縁起の悪いものは送らないように気を付けてください。