不動産業界に転職することを決めたものの、志望動機が思いつかないと悩む人も少なくありません。
転職を成功に導く志望動機を作成するには、不動産業界について、事前に必要な情報を収集することが不可欠です。
この記事では、不動産業界向けの志望動機を作成するコツについて解説します。例文も紹介していますので、志望動機に何を書いたら良いかわからない時の参考にしてください。
不動産業界の志望動機を書くコツ【職種を明確にする】
不動産業界の志望動機を書くには、志望する職種を明確にする必要があります。
なぜなら、不動産の仕事は営業以外の仕事が多く、「不動産の仕事を志望します」としても、具体的にどんな仕事をしたいのかが伝わらないからです。
不動産の仕事内容がよくわからなければ、転職系のサイトなどを利用し、不動産業界にはどんな職種があるか事前に調べておきましょう。
不動産業界の職種について理解を深めると、やりたい仕事が見つかり、志望動機にも具体的な職種を明記できます。次の章では、不動産業界の情報を集める方法について2つ解説していきます。
志望動機を書くための情報収集法①業界研究
志望動機を書くための情報収集法1つ目は業界研究です。業界を志望する理由が思い浮かばないという場合は、業界研究をおすすめします。
なぜなら、業界研究で業界について理解を深めることによって、不動産業界のビジネスモデルや実際の職務スケジュールをイメージできるからです。
業界研究をするには、マイナビの『はじめての業界地図』を利用して、業界の特徴や有名企業などについて調べましょう。また、『住宅産業新聞』をチェックして、不動産業界のトレンドを掴んでおくのもいいでしょう。
調べていくうちに、抱いていた不動産業界のイメージとのギャップに気づいたり、新たな魅力を見つけたりと、志望動機を書くための材料が増えていくでしょう。
志望動機を書くための情報収集法②企業研究
志望動機を書くための情報収集法2つ目は企業研究です。不動産業界の志望動機には「なぜその会社に入りたいのか」について書く必要があります。
なぜなら、不動産業界を志望する理由を書くだけでは、「他の会社でもいいのでは?」と、企業の採用担当は思ってしまうからです。
会社で働きたい理由を見つけるために、企業研究をして会社に対し理解を深めていきましょう。
具体的には、会社のホームページや採用募集ページ、マイナビなどの転職サイト、『就職四季報』などの書籍から会社情報を収集すると良いでしょう。
「不動産業界で働きたい理由」を志望動機に落とし込む
不動産業界について理解を深めたら、「働きたい理由」を志望動機に落とし込みます。
不動産業界で働きたい理由を志望動機に落とし込むのは、採用担当者に入社の本気度や情熱を伝えるためです。
なぜ不動産業界に転職を志望するようになったのか、その時の気持ちを思い出すなどして、働きたい理由を明確にしましょう。そして次に、自分の気持と業界・企業情報と自分の気持ちをすり合わせます。
そうすることで「地域活性化に貢献したいと考え、まちづくりに直接関わる不動産業界を志望します」というふうに、働きたい理由を示すことが可能になります。
転職後は長く勤める覚悟があることを示す
不動産業界に転職を志望する場合、勤め続ける意志があることをアピールする必要があります。
なぜなら、不動産の仕事は、専門的な知識や、地道に営業を続ける忍耐力などが求められるため、不動産会社は、継続して働いてくれるかどうかを重視する傾向があるからです。
具体的には、「不動産業界ならやりがいを持って続けられる」というふうに、不動産業界で働く覚悟があることを志望動機に盛り込みます。
モチベーションの高さを伝えることで、採用担当者に「長く勤めてくれそうだ」という印象を与えられるでしょう。
不動産業界に転職した後のビジョンを志望動機に書く
この章では、志望動機に転職のビジョンを書く必要性について解説しています。「不動産業界を選ぶ理由」と同じく、「転職後のビジョン」も、志望動機には不可欠になります。
その理由は、採用担当者は志望動機から、経験があれば即戦力になってくれる人材かどうか、未経験なら会社に貢献してくれるかどうかを見極めようとするからです。
「採用後、地域に密着した営業マンとして活躍したい」というふうに、転職後のビジョンを具体的に書くことで、採用担当者はあなたが働いている姿をイメージするようになります。
そのイメージと、求めている人材がマッチすると、採用にぐんと近づきます。このことから、転職した後のビジョンは、採否を左右する大事な要素と言って良いでしょう。
不動産業界の志望動機例文1【職種を変更したい人向け】
この章では、「前職も不動産業界に勤めていたが、職種変更がしたい」人向けの志望動機の例文を紹介します。
前職も不動産業界で、職種を変えたいという場合、転職する理由と、その会社に覚悟を決めて働きたいという意思を示すことが、ポイントになります。
「私が貴社に就職を志望する理由は、都市開発の仕事に興味があるからです。前職では不動産会社で不動産仲介の営業を担当していました。
仲介することで不動産の売買が成立することに喜びを感じておりましたが、以前から抱いていた開発の仕事に就きたい気持ちが強くなり、これが転職を考えたきっかけです。
私の地元は、都市開発により数十億円もの経済効果を生み出しましたが、開発事業に貢献したのが貴社ということを知り、感銘を受けました。私は貴社で働くことを通して、地域活性化に貢献していく所存です」
不動産業界の志望動機例文2【未経験の人向け】
この章では、不動産業界未経験の方向けの志望動機例文を掲載していきます。
不動産業界の仕事に直結するような前職も資格もないという場合は、不動産の仕事に魅力を感じ、就職を熱望していることを強みにすると良いでしょう。
「私は人々の快適な暮らしに貢献する不動産業界に興味を持ち、貴社を志望します。
人々の生活を豊かにする仕事がしたいと考え、さまざまな業界について調べた結果、多くの人が快適さを求める「住まい」に直接関わる、不動産業界に関心を持ちました。
貴社は末永く快適に住み続けられる注文住宅の開発に取組み、「住む人を笑顔に」というコンセプトは、私が抱くものと一致します。入社後は、貴社が持つ注文住宅の強みを広め、お客様を笑顔にしたいと考えております」
不動産業界の志望動機例文3【関連スキルを持っている人向け】
この章では、「不動産業界は未経験だが、即戦力となる不動産業界で使えるスキルを持っている」方向けの志望動機例文を掲載していきます。
未経験でも、仕事に直結するような資格やスキルがある場合は、入社を強く志望する意思と、志望動機で即戦力となることをアピールします。
「貴社を志望するのは、不動産業界に就職するなら、ニーズにマッチしたサービスを展開する貴社が一番だと考えたからです。
私は貴社の、夫婦共働き世帯のニーズに応えるため、市場リサーチ・分析を徹底し、さらに土地選びから住む人のライフスタイルを考慮するなど、顧客に誠実な姿勢に感銘を受けました。
私は大学時代法学部で学び、前職に在職中ファイナンシャルプランナーの資格を取得いたしました。この資格を活かし、貴社ではお客様に住宅購入後の返済計画についてアドバイスをするなど、活躍したいと考えています」
まとめ
不動産業界に転職を成功させる場合、志望動機は不可欠です。納得できるものを作成するには、必要な情報を収集することがポイントとなっています。
志望動機を書く前に、業界研究や企業研究を徹底し、不動産業界や不動産会社について理解を深めておきましょう。
不動産業界で働きたい理由を明確にすれば、志望動機を書くのに十分な材料が揃います。材料が揃ったなら、あとは志望動機を書いていくだけです。採用担当者に伝わる志望動機を書いて、転職を成功させましょう。