「部下に叱るときに躊躇してしまう。」「部下に対して正しい叱り方を知りたい。」という方に向けて記事を書きました。
正しい「叱り方」は部下の成長を促し、チーム全体に良い循環が生まれるでしょう。「叱り方」を間違ってしまうと、部下の信頼を失いチームの雰囲気も悪くなってしまいます。
具体例なども交えながら、リーダーが絶対に心得ておきたい部下の叱り方5つのポイントを解説していきますので、是非とも最後まで読んでくださいね。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E5%B0%B1%E8%81%B7%E3%81%AE%E9%9D%A2%E6%8E%A5-%E5%90%8C%E5%83%9A-%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-437026/)
「叱る」と「怒る」の違い
この章では、「叱る」と「怒る」の違いについて解説していきますね。この2つは頭で理解していても、実際に行動するとなると混同してしまうことがあるため注意が必要です。
部下の「至らない点」や「改善点」を指摘し、を成長を促すことが「叱る」ことです。「怒る」ことは、部下の成長を促すことなくただ感情をぶつけることです。
自分の感情をコントロールできずに、感情的になってしまい「怒る」くらいなら何もしない方がマシですね。
「嫌われたくない」という気持ちに負けない
誰にも「部下から嫌われてたくない」という気持ちがあります。「叱る」ことで部下との関係が悪くならないか、チームの雰囲気が悪くならいか不安に感じたことはありませんか?
「もしかすると自分で気づくかもしれない。」「この程度なら叱る程でもない。」と躊躇しているうちに、タイミングを逃していまいます。
上手な「叱り方」を知っている人は、「嫌われたくない」という気持ちに負けず、「叱ること」が部下やチームの成長に必要なことだと理解しています。
部下の至らない点や改善点を指摘しないことは、その部下の成長の可能性を閉じてしまうことを意味します。これは部下やチームにとって大きな損失ですね。
次の章からは、絶対にリーダーが心得ておきたい部下の叱り方5つのポイントについて解説してきいきますね。
部下の叱り方①プライドを傷つけない
叱るときに、気をつけておきたいことは、部下の「プライド」を傷つけないということです。間違った言い方をしてしまうと、本来の目的である成長を促すことから遠ざかります。
また言い方だけでなく、叱る場所やタイミングにも気を使いましょう。あなたと二人きりなら素直に聞ける部下も、同僚等他の人がいる前では反抗的な態度をとってしまう可能性もありますよ。
- 君ならもっと良い物を作れるだろう。
- もっと自信を持って~をやりなさい。
- ~して欲しい。君ならできるはずだ。
部下の叱り方②思い込みに気をつける
叱る前には、必ず事実を確認を行いましょう。「叱る」ということはとても影響のある行為です。思い込みがあると「叱ること」が返って逆効果になってしまいますよ。
理不尽な理由で叱ると、部下との信頼関係が崩れるうえに、事実とは違うために部下の成長にもつながりません。
いきなり叱る前に、しっかりと部下のおかれている状況を確認することが大切です。上記の例なら、叱る必要はなく部下を気使う言葉をかける方が適切でしょう。
部下の叱り方③自分の本心を伝える
叱るときには、同時に自分の本心を伝えることが大切です。というのも叱っているときは、どうしても感情的な部分が前に出てきてしまい、本心を伝えることを忘れがちだからです。
期待する気持ちが根底にあるにもかかわらず、感情的な面が全面的に出てしまうと、部下に本心は伝わらないでしょう。
「叱る」というマイナスに捉えられがちな行為だからこそ、あなたの本心からくるプラスのフレーズをできるだけ使うように心がけましょうね。
「叱る」ということに苦手意識を感じる人は、普段から部下に対して「期待」や「感謝」の言葉を使用するようにしましょう。普段から信頼関係が構築されていれば、同じ「叱り方」でも本心が伝わりやすいですよ。
部下の叱り方④具体的な目標や行動を示す
部下に叱るときは、自分の本心を言う必要があることを解説しました。では具体的にどのような叱り方や指摘の仕方が良いのでしょうか?
「もっと頑張れ!」とか「やる気を出せ!」といった抽象的な言い方よりも、具体的な目標や行動を示す方が、部下は理解し行動しやすいでしょう。
- 忘れっぽい部下に対して「少し早めに出社し、一日のスケジュールを確認する時間を作ろう。」
- 時間にルーズな部下に対して「約束の15分前には到着するようにしよう。」
- 納期を守れない部下に対して「今後は納期に間に合うように細目にチェックするようにして、進捗報告も細かく行うようにしよう。」
部下の叱り方⑤最後はやる気にさせる
叱った後は、部下をやる気にさせて次につなげる必要があります。そのためには、叱っているが「見捨てていない。」「期待している。」という思いを見せる必要があります。
「僕は、君のことをチームのエースになれる逸材だと思っているよ。」等のように、未来をイメージさせた上で、やる気にさせましょう。
そうすることで部下は、自分のために叱ってくれていると理解ができます。叱ることが、信頼関係の構築にもつながりますよ。お互いプラスの感情でいれることが重要ですね。
NGフレーズに気をつける
いくら部下のことを思っていても、叱っているときに言ってはいけないNGフレーズがあります。いくら部下に期待していたとしても、傷つけてしまっては逆効果になってしまうでしょう。
基本的には、相手を否定する言葉はオススメできません。なぜなら否定する言葉は部下のやる気の低下を招き、「より良く変わってもらう」という本来の目的から離れてしまうからです。
相手を否定する言葉は、部下のやる気の低下につながります。またあなたの部下が否定する言葉をパワーハラスメントだと受け取ってしまうリスクも高まってしまいますよ。
せっかくのあなたの部下への期待や愛情をNGフレーズで台無しにしないようにしましょう。NGフレーズの具体例を紹介するので、是非とも参考にしてくださいね。
- やっぱりお前はダメだな。(部下を否定)
- こんな簡単なこともできないの?(部下の能力を否定)
- どんな教育を受けてきたの?(部下の過去を否定)
- この仕事向いてないんじゃない?(部下の可能性を否定)
叱り方と同じくらい大切な部下の褒め方
叱り方5つのポイントについて解説しました。叱り方のポイントをおさえた後は、次に何が必要でしょうか?その次は部下を褒めることが必要です。
この章では褒めることで部下に与える2つの効果について解説していきますね。
モチベーションが上がる
人は褒められると、「次の目標を達成したい。」「新たなことにチャレンジしたい。」という意欲的な行動につながります。
このように部下が熱心に仕事に取り組むようになると、チームの士気も上がり、あなたのリーダーとしてチームを統制しやすくなるでしょう。
人間関係が良好になる
人は褒められると、相手を褒め返したくなります。これは「好意返報性の法則」と言う心理学の法則で、「好意を示すことによって、相手も好意を返してくれる」という法則です。
「好意返報性の法則」がうまく起これば、あなたのチーム内に好循環が生まれ、ポジティブで良好な人間関係が形成されるでしょう。
まとめ
- プライドを傷つけない
- 思い込みに気をつける
- 自分の本心を伝える
- 具体的な目標や行動を示す
- 最後はやる気にさせる
以上、「リーダーが絶対に心得ておきたい部下の叱り方5つのポイント!」でした。叱り方5つのポイントを解説した上で、褒めることの大切さも解説しました。
「叱ること」は部下を成長させるために必要なことで、「叱ること」であなたと部下の間にも良い循環が生まれます。「叱ること」は、リーダーとして良いチーム作るため必要なことです。
5つポイントをしっかりおさえ、愛情のある「叱り方」をすれば、きっとあなたの本心が部下に伝わると思います。最後までお読みいただきありがとうございました。