「学生や新卒社員がヘッドハンティングされることは、実際にあるのだろうか…。」
企業がある人物の能力や実績を認めて、「我が社に来て欲しい」といったアプローチをするのがヘッドハンティングです。
ヘッドハンティングされるのは、30代以上といったミドル層が中心です。中には、20代の新卒社員や、将来入社する可能性のある学生もヘッドハンティングされるのか気になる人もいるかと思います。
この記事では、ヘッドハンティングで学生や新卒社員が採用される実態について解説していきます。
この記事を読んで、学生や新卒社員が採用されるヘッドハンティングの実態について理解していきましょう。
新卒のヘッドハンティング採用はインターンシップが主流
学生がヘッドハンティングされるのは、あまり馴染みがない話だと思われがちです。しかし、意外にも学生が新卒社員としてヘッドハンティングされるのはありうることなのです。
ただ、ヘッドハンティングという言葉ではなく、インターンシップという言葉でよく使われています。
インターンシップは、期間を設けて企業で就業体験をしたり、セミナーなどに学生が参加することをいいます。
以前、インターンシップは職場体験の意味合いが強かったです。しかし、最近では企業が気になった学生にアプローチして、将来の新卒社員を確保するというヘッドハンティングに近い傾向があります。
新卒のヘッドハンティング採用を行う、インターンシップの種類
将来の新卒社員となる学生を集めるインターンシップには、「1dayインターン」と「サマーインターンシップ」の2つがあります。
ここでは、それぞれのインターンシップの特徴についてご紹介していきます。
1dayインターン
「1dayインターン」とは、1日や数日間といった短期間で行われるインターンシップのことを言います。主に、以下の内容をインターンシップで行う傾向です。
- グループワーク
- 企業説明
- セミナー
- 会社見学
- 仕事見学
1dayインターンは短期間で行うことが出来るので、多くの企業が新卒を採用するために取り入れている方法です。
サマーインターンシップ
「サマーインターンシップ」とは、企業が大学生の夏休み期間を利用して、1ヶ月の長期間でインターンシップを行うことを言います。主に、以下の内容のインターンシップを行う傾向にあります。
- 営業同行をして、取引先を訪問する
- 社員の業務を補助する体験
- グループワークなどで新規事業を提案する
- 新商品を企画して、プレゼンテーションを行う
「1dayインターン」よりも、長期間に渡って学生が仕事を経験できることから、学生と企業のミスマッチを防げる手法として取り入れられています。
あくまでインターンシップは、学生に仕事を体験できる機会を提供するのがメインです。
ですが、インターンシップにおいて優秀な学生がいた場合、インターンシップ終了後に企業がその学生に声をかけることもあるため、ヘッドハンティングに近いものがあります。
インターンシップを行う企業が急増している
企業が優秀な新卒社員となる学生を確保するために、インターンシップを行っている企業が増えています。
2018年6月1日時点だと、インターンシップ実施企業数は1万6,000社にものぼり、前年比の1.2倍にもなっているのです。
(新卒採用で乱立するインターンシップ。「就業体験できていないとの不満も」より)
なお、このデータには「サマーインターンシップ」は入っておらず、「1dayインターンシップ」といった短期型のデータが対象です。
短期型のインターンシップなら、企業は長期間のインターンシップと比べて開催しやすく、短期間で多くの学生を集められることから、今後も「1dayインターンシップ」は急増していくでしょう。
インターンシップで新卒をヘッドハンティング採用する時期
企業がインターンシップを行い、新卒社員となる学生を確保しようとする動きも早くなっています。
2020年卒の就職活動は通常、採用広報解禁の2019年3月から始まります。企業は、解禁時期前の2018年6月時点からインターンシップを開始している場合もあるのです。
そのため、2018年6月から学生がインターンシップに参加した場合、企業の目に止まり、ヘッドハンティングのような形で内定を得られることもあります。
それだけ、企業は優秀な新卒社員になってくれる学生を確保するために必死なのです。
次の項目から、新卒で入社した社員がヘッドハンティングされるかのかどうかについて、解説していきます。
新卒社員がヘッドハンティングされることはあまりない
入社1年目の新卒社員の場合、ヘッドハンティングされることはほとんどないでしょう。
なぜなら、企業がヘッドハンティングをする新卒社員は、最低でも入社2年目とターゲットを決めている場合が多いからです。
複数の転職エージェントサイトを調査すると、新卒の採用は第二新卒と呼ばれる入社2年目から4年目の社員を対象にしていることが多いです。
仮に、優秀な学生だと企業から評価されて新卒で入社したとしても、職務能力がまだ分からないため、能力が評価されることはあまりありません。よって、ヘッドハンティングされる可能性は低くなります。
新卒社員がヘッドハンティングされるためには、実力が大切
新卒社員がヘッドハンティングされるのは難しいものの、可能性はあります。以下のような実力を出せれば、企業からヘッドハンティングされる確率が上がります。
- 営業において、同期や先輩社員よりも高い成績を獲得している
- プログラミングといった専門知識を熟知している
- 弁護士といった士業の資格を持ち、実績を出せている
- 副業で自分の事業を持ち、本業を上回る利益を獲得している
ヘッドハンティングは、企業が優秀な社員を採用する方法のため、それなりの実力が求められていることを理解しましょう。
新卒社員がヘッドハンティングされるためには、人脈を広げる
新卒社員が企業からヘッドハンティングされるためには、実力が大切です。また、自分が働いている会社以外の人と付き合うことも重要です。
たとえ優秀なスキルをもった新卒でも、勤め先の会社で評価されなければ、そこで終わりです。しかし、会社以外の人と繋がりがあると、そこから仕事の紹介などの思わぬチャンスが巡ってきます。
いきなり会社以外の人脈を作ってくださいと言われても、難しいと感じるかと思います。まずは、学生時代の友人に会うことや、家族や親戚と会うことから始めてはいかがでしょうか。
新卒社員がヘッドハンティングされるには転職エージェントを活用
新卒社員でヘッドハンティングされるために活用したいのが、転職エージェントサービスです。
転職エージェントサービスを使えば、キャリアコンサルタントなどの専門家が、あなたの希望に沿った求人を紹介してくれます。
特に、おすすめの転職エージェントサービスは「マイナビエージェント」です。「マイナビエージェント」をおすすめする理由は、以下の通りです。
- 20代や第二新卒の求人が充実している
- キャリアアドバイザーが、求職者を分析したうえで求人を紹介してくれる
- 面接対策などのサポートが充実している
「マイナビエージェント」は、20代に信頼されている転職エージェントNO.1に選ばれている実績があります。あなたの希望に沿った求人を紹介して欲しいなら、ぜひ活用したいところです。
ヘッドハンティングされた時の注意点
あなたも企業からヘッドハンティングされたら、とても嬉しいですよね。その気持ちはとてもよく分かります。
ですが、ヘッドハンティングされた時には自分の能力が認められたと過大評価してしまい、求人内容を冷静に判断できなくなってしまう恐れがあります。
そこで、以下の3点を意識してヘッドハンティングを受けるかどうか冷静に判断していきましょう。
- 企業の情報を確認する。ヘッドハンティングされた理由も聞いてみる
- 給料の交渉をする。勤めている会社と転職先の会社の給料を比べて、どのぐらい貰えるのかを把握する
- すぐに退職しない。勤めている会社を安易に辞めてしまうと、転職先の会社で後悔しがち。本当に転職先の会社でいいのか慎重に検討する
ヘッドハンティングされたとはいえ、後悔のないように転職先を決めておきたいところです。
なかには、詐欺を目的とした悪質なヘッドハンティングも存在します。あなたに好条件の求人をちらつかせ、保証金やセミナー参加費などをだまし取るのです。
だまされないためにも、上記3つのことを意識して、冷静に対処していきましょう。
まとめ
ここまで、新卒のヘッドハンティングの実態について解説していきました。内容をまとめますと、以下の通りです。
- 企業は新卒社員を確保するために、インターンシップを活用して学生を集めている
- インターンシップは2種類あるが、主に企業は「1dayインターンシップ」といった短期型を活用している
- 入社1年目の新卒社員がヘッドハンティングされることはあまりなく、最低でも入社2年目から。
- 新卒社員でヘッドハンティングされるためには、相応の実力や会社以外の人脈、転職エージェントサービスの活用が必要。
- ヘッドハンティングされたからといって舞い上がらずに、求人内容を冷静に判断する
学生や新卒社員が、企業からヘッドハンティングされた時に注意して欲しい点は、自分が優秀だと評価されて舞い上がらずに、冷静に判断することです。
自分が働く会社を決めるのは、今後の人生を左右するほど大きなものです。落ち着いて対処していきましょう。