近年需要が高まっているリモートワーク。ワークライフバランスの確立や生産性の向上などメリットが多い反面、「勤怠管理が難しい」というデメリットもあります。
より有効的にリモートワークを活用するためには、適切な勤怠管理を行い、業務時間や就労状況を把握することが重要です。
この記事では、リモートワークの勤怠管理の難しさや課題を説明した上で、対策についても解説します。勤怠管理におすすめのツールも4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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リモートワークの問題点は勤怠管理の難しさにある
IT化やコロナ渦の影響もあり、多くの企業がリモートワークを導入・検討しています。
しかし、厚生労働省が行った「テレワークの労務管理等に関する実態調査」(令和2年)によると、対象とした企業のうち3割以上が「勤怠管理が難しい」と回答していました。
また、「労働時間の申告が適正かどうかの確認が難しい」と答えている企業が3割を超え、多くの企業が勤怠管理の難しさを感じているようです。
リモートワークの導入における勤怠管理の課題と対策
この章では、具体的にどのような点に難しさを感じているのか、勤怠管理の主な課題を3つ紹介します。
どんな課題があるのかを事前に認識しておけば、適切な対策を取ることができるでしょう。
勤務時間の管理が難しい
リモートワークは、社員がオフィスに出勤している場合と異なり、勤務時間の管理が難しくなります。
正確に勤怠管理を行わなければ、給与計算にミスが出たり、生産性が低下したりすることも考えられるでしょう。
紙の出席簿やオフィス出社を前提としないリモートワークは、勤怠管理ツールの利用がおすすめです。
勤務態度の管理が難しい
リモートワークは、勤務態度の管理が難しいのも課題の1つ。例えば、勤怠管理を自己申告制にした場合、サボる社員や働き過ぎてしまう社員も出てくる場合があります。
勤務態度を管理するため、PCカメラやオンラインツールを繋ぎっぱなしにするのは、プライバシーの問題や精神的なストレスもあるので得策とは言えません。
より的確に勤怠管理を行うには、リモートワークに合わせた新たな勤務制度や、勤怠管理ツールを取り入れていく必要があるでしょう。
人事評価が難しい
勤務態度を管理しにくいリモートワークは、人事評価が難しくなることも問題として挙げられます。
リモートワークは、勤務態度や成果に至るまでのプロセスを把握することが難しいので、どうしても評価基準が成果に依存してしまいます。
適切な人事評価を行うためには、従来の評価制度を見直したり、プロセスが見やすい環境(ICTツールの導入など)を整えたりすることが求められます。
ICTツール:情報通信技術を用いたツールのこと(チャットツールやWEB会議ツールなど)
リモートワークの勤怠管理はツールの導入がおすすめ
紹介した課題を解決するには、勤怠管理ツールを導入するのがおすすめです。
勤怠管理ツールには、様々な管理・集計機能が付いており、導入すれば以下のようなメリットを得られます。
- 社員の就労状況をリアルタイムに把握できる
- 自動集計機能により勤怠データの集計作業が大幅に削減できる
- 業務効率化・ペーパーレス化により作業時間やコストを削減できる
- 成果をデータで分析できる
勤怠管理ツールを導入すれば、勤務時間や就労状況の管理に加え、作業時間やコストの削減にも期待できます。
なお、勤怠管理ツールによって利用できる機能が異なるので、使い勝手の良いものを選択すると良いでしょう。
リモートワークの勤怠管理ツールを選ぶときの3つのポイント
この章では、勤怠管理ツールを選ぶときの3つのポイントを紹介します。
以下のポイントを意識すれば、より効率良く勤怠管理を行えるでしょう。
作業状況が把握できるか
勤怠管理ツールの中には、作業中のパソコンのスクリーンショットが撮れたり、操作を記録できたりと作業状況を把握できるものがあります。
リモートワークは、作業状況の確認がネックとなるので、上記のような機能があれば効率良く進捗管理が行えます。
給与システムとの連携機能があるのか
給与システムと連携できる勤怠管理ツールを活用すれば、給与計算を自動化することができます。
業務負担やコスト削減にも繋がるので、自社の給与システムと連携できる勤怠管理ツールを選択すると良いでしょう。
各種申請・承認機能があるのか
勤怠管理ツールの中には、各種申請(有給休暇や残業など)や承認機能を利用できるものもあります。
リモートワークは、ペーパーレス化が基本となるので、書面で行う申請に対応できると便利です。
ツール上で管理できれば、リアルタイムで出勤状況を確認でき、すぐに情報を共有することも可能です。
次の章からは、おすすめの管理ツールを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめの勤怠管理ツール①ジョブカン
「ジョブカン」は、導入実績が6万社以上を超えている有名な勤怠管理ツールです。
基本的な勤怠管理の機能に加え、シフトの管理・各種申請・集計機能なども搭載しています。
また、画面に表示できるオプションが多彩で、使う人を選ばないのも魅力的なポイント。最適な機能をスイッチ1つでカスタマイズできます。
初期費用・サポート費用は無料で、料金は1人あたり月額220円からとなっています。30日間の無料お試しも利用できるので、初めての方も安心です。
おすすめの勤怠管理ツール②jinjer勤怠
「jinjer(ジンジャー)勤怠」は、サポート満足度91.6%を誇る人気の勤怠管理ツールです。
一覧で月次勤怠を確認できたり、スマホやICカードから打刻ができたりするなど、使い勝手の良さが最大の強みとなります。
他にも勤怠管理の自動集計、残業申請などの承認機能、アラート機能による勤務時間の管理などあらゆる作業をこなせるのも特徴です。
料金は従量課金制となっていて、1人あたり月額300円から利用可能です。また、30日間の無料トライアルも利用できます。
おすすめの勤怠管理ツール③人事労務freee
「人事労務freee(フリー)」は、基本的な勤怠管理から労務管理も行える便利な勤怠管理ツールです。
給与計算・打刻・ワークフロー(休暇などの申請)など機能が充実しているので、労務管理を大幅に効率化することができます。
また、連携できるシステムが豊富なことや、サポートサービスが充実しているのも魅力的なポイントです。
料金はベーシックプランで月額5,258円(ユーザー3名まで無料・4人目以降は追加料金有)。30日間の無料お試しも利用可能です。
おすすめの勤怠管理ツール④AKASHI
「AKASHI」は、ベンチャー企業から大企業まで幅広い業種に対応できる勤怠管理ツールです。
直感的に操作できるデザインを採用しており、出勤簿確認や実績修正、各種承認などを簡単に行うことができます。
打刻忘れや残業超過などを知らせるアラート機能もあるので、勤怠への意識の向上も期待できるでしょう。
初期費用は無料で、スタンダードプランなら1人あたり月額330円から利用できます。30日間の無料トライアルも実施中です。
リモートワークで勤怠管理を行うには明確なルールの整備も重要
リモートワークで勤怠管理ツールを導入する際は、明確なルールを整備することも重要です。
ルールを整備しないまま導入を進めてしまうと、意図や使い方を理解できず、有効的に活用できなくなるからです。
ストレスなく活用するには、「出退勤はいつ・どのように報告するのか」「残業の申請はどのように許可を得るのか」など、明確なガイドラインを用意するようにしましょう。
適切な勤怠管理を行うためには、ただツールを導入するのではなく、社員からの理解を得ることが大切です。
まとめ:リモートワークの勤怠管理はツールの利用がおすすめ
今回は、リモートワークの勤怠管理について解説しました。多くの企業が「勤怠管理の難しさ」を課題として挙げていますが、勤怠管理ツールを導入すれば課題を解消しやすくなります。
より効果的に活用するには、リモートワークに適したルールを作り、しっかりと社員に説明することも重要です。
課題や対策について理解したあなたなら、的確な勤怠管理をこなしていき、上手くリモートワークを活用していけるでしょう。