この記事は「看護師なんだけど、キャリアアップして理想の職場で働きたい」「看護師でキャリアアップするとどんな仕事ができるのか知りたい」という方向けに書かれています。
看護師として働くなら、「やりがい」を感じて仕事をしたいですよね。キャリアアップをすると給料も増えていきますので、やりがいもより感じやすくなります。
この記事では、「看護師のキャリアアップ先3つ」と「キャリアアップする方法」について、医療機器を扱っていた元営業マンが知り合いの看護師に聞いた情報を元に解説していきます。
看護師のキャリアアップ先はどんなものがあるの?
はじめに、看護師のキャリアアップ先として人気なのは、以下の3つです。
- 認定看護師
- 専門看護師
- ケアマネージャー
人気のキャリアアップ先と言われても、「具体的にどんな仕事をするのか」「どうやってキャリアアップするのか」わからないですよね。
次の章から、看護師の3つのキャリアアップ先について「どんな仕事をするのか」「キャリアアップするには具体的な手順」「キャリアアップするメリットは何か」について解説します。
認定看護師とは、どんな仕事をするのか?
看護師としてキャリアアップしていくなら、認定看護師の資格を取得するのもいいでしょう。
でも、「認定看護師」がどんな仕事をするのか知りたいですよね。この章では、認定看護師がどんな仕事をするのか見ていきましょう。
認定看護師は特定の看護分野において、以下の3つの役割を果たします。
- 個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
- 看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
- 看護職に対しコンサルテーションを行う。(相談)
認定看護師規程改正後(2019年7月15日から施行)の役割は、以下の通りです。
- 個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
- 看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
- 看護職等に対しコンサルテーションを行う。(相談)
出典:日本看護協会
認定看護師は、「ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護実践の出来る者」とされ、看護の現場におけるスペシャリストと言えます。
具体的には「救急看護」や「皮膚・排せつケア」などの分野があります。
キャリアアップするための資格の取り方【認定看護師】
現場のスぺシャリストとして働けるようになる「認定看護師」は看護師にとってやりがいのある仕事ですよね。
この章では、認定看護師の資格を取得するための方法を解説していきます。認定看護師の取得方法は、以下の通りです。
- 看護師の実務研修5年以上 (うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
- 認定看護師教育機関の修了 A課程:615時間 B課程:800時間+特定行為研修の実習時間(2020年度から教育開始)
- 認定審査 (筆記試験)
- 認定看護師認定証交付・登録
認定看護師になるためには、19個の認定看護分野を行っている病院で実際に働く必要があります。
現在働かれている病院で、「認定看護師」が取得できるかどうか、周りの方に聞いてみましょう。
もし、認定看護師としてのキャリアアップができないのであれば、認定看護師としてキャリアアップできる病院に移るのも方法の1つです。
「看護師になろう」というサイトで、認定看護師としてキャリアアップできる病院を探してくれますよ。
認定看護師にキャリアアップするメリット
認定看護師にキャリアアップすると、どんなメリットがあるか気になりますよね。この章では、認定看護師にキャリアアップした時のメリットを解説します。
- 給料アップ
- 病院内での活躍の場が広がる
- 夜勤免除
認定看護師になると、最大で月2万円の給料アップが見込まれるようです。月給が増えるので、ボーナスも増えて、年収も上がっていきます。
また、病院内での活躍の場所が広がるので、日中の仕事が多くなるようです。日中の仕事が多くなれば、夜勤を免除してくれる病院もあるみたいなので、「夜勤でしんどい」という日々から解放されるかもしれません。
専門看護師とはどんな仕事をするのか
看護師としてキャリアアップしていくなら、専門看護師の資格を取得するのもいいでしょう。
でも、「専門看護師」がどんな仕事をするのか知りたいですよね。この章では、専門看護師がどんな仕事をするのか見ていきましょう。
専門看護師は、専門看護分野において以下の6つの役割を果たします。
- 個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。(実践)
- 看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。(相談)
- 必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。(調整)
- 個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。(倫理調整)
- 看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。(教育)
- 専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。(研究)
出典:日本看護協会
専門看護師は、専門知識・技術を持つだけでなく、指導者や医師と患者さん、各機関との調整役を担うほか、教育、看護学のための研究なども行う、看護分野全体のスペシャリストと言えるでしょう。
キャリアアップするための資格の取り方【専門看護師】
看護師としてキャリアアップしていくために、専門看護師の資格の取り方についてまとめました。専門看護師の取得方法は、以下の通りです。
- 看護師免許を持っていること
- 看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は専門看護分野の実務研修)
- 看護師教育機関(課程)修了(6ヶ月・615時間以上)
- 認定審査(筆記試験)
- 看護師認定証交付・登録
専門看護師になるためには、実務で5年経験を積んだ後、大学などの教育機関で学習しなければなりません。
専門看護師になる方は、仕事を休職してなりたい専門看護師の分野について学べる大学に行くそうです。
専門看護師にキャリアアップするメリット
専門看護師にキャリアアップすると、どんなメリットがあるか気になりますよね。この章では、専門看護師にキャリアアップした時のメリットを解説します。
- 給料アップ
- 病院内での活躍の場が広がる
- 夜勤免除
専門看護師になるメリットとして、給料アップや病院内での活躍の場が広がる、日勤が多くなるので夜勤が免除されるというものがあります。
専門看護師は、看護全体のスペシャリストになるので、看護士長や看護部長への昇進も期待できるでしょう。
ケアマネージャーとはどんな仕事をするのか
看護師は「ケアマネージャー」の資格を取得して、キャリアアップすることもできます。
ケアマネージャーは、医療と介護の橋渡し役として、「家で生活したい」と希望するお年寄りの福祉サービスを調整する役割があります。
例えば、家で生活したいけどご飯が作れない方にヘルパーのサービスを斡旋したり、医者の助言を得ながら、お年寄りの体にあった車いすを斡旋したりする仕事です。
お年寄りの体調を見たり、実際に介護するわけではなく、あくまでも「サービスを斡旋する立場」として仕事を行っていきます。
【看護師】キャリアアップ資格の取り方【ケアマネージャー】
看護師がどうしたらケアマネージャーになれるのか気になりますよね。この章では、看護師がケアマネージャーになるための手順を解説します。
- 看護師として5年間現場で働く
- 毎年10月に開催されるケアマネ資格取得試験に合格する
- 18日間のケアマネ研修を受講する
- 研修終了後、都道府県のケアマネ登録簿に登録申請を出す
- ケアマネの資格証が届き、実務開始
看護師が、ケアマネージャーにステップアップするためには、5年間の看護師としての経験が必ず必要になります。
認定看護師や専門看護師と違って、特殊な現場経験や、大学での学習もなく、試験に合格するだけなので、難易度は比較的低いといえます。
看護師がケアマネージャーにキャリアアップするメリット
看護師がケアマネージャーのキャリアアップするメリットを知りたいですよね。この章では、元福祉用具専門相談員として働いていた経験から解説していきます。
- 自分の時間が確保しやすい
- 夜勤がない
- 独立ができる
看護師と違って、夜勤もなく、基本土日休みなので自分の時間を取りやすいというメリットがあります。
また、ケアマネージャーの資格を取得するとケアマネとして事業所を開設できるので、個人でのんびりやっていきたい人にもおすすめです。
実際、看護師からケアマネになった知り合いの方は、子育てに専念したいという理由で、ケアマネ資格を取得して、看護師からキャリアアップしたようです。
まとめ
- 認定看護師
- 専門看護師
- ケアマネージャー
看護師のキャリアアップ先は、どのキャリアに進むにしても、実務経験を5年間最低でも積まなくてはいけません。
もしキャリアアップを考えているのであれば、一度自分の経歴が3つのキャリアアップ先に合っているかどうか、この記事を参考にして確かめてみましょう。
キャリアアップをするにあたって、今後のあなたが大切にしたい事は何か考えておきましょう。例えば、働き甲斐、給料、自分の時間などです。
希望のキャリアアップをして、働き甲斐のある職種につけるといいですね。