この記事は、「転職活動をしているけれど、志望動機をどう書いたらいいのかわからない」「1から考えるのが難しいので、例文をもとに志望動機を書きたい」という方向けに書かれています。
転職活動は周りに相談しづらく、悩みがつきものですよね。特に志望動機は新卒採用の時より苦労するのではないでしょうか。
そこで、転職の場合に使える志望動機の例文と、動機・理由に書かない方が良いことについて紹介します。
この記事を読んで志望動機の例文を学び、転職活動に活かしてください。
履歴書で重視されやすいのは志望動機!
履歴書の中で特に重要視されるものの1つに志望動機が挙げられます。特に転職時の場合には、職歴の次に採用・不採用を決める基準とされるので、慎重に書く必要がありますよね。
志望動機で注目されやすいのが、「なぜこの職種を選んだのか」ということよりも、「なぜこの会社を選んだのか」ということです。
なぜなら、採用担当は「会社に入って活躍してくれる人材」を探しているからです。入社を希望する会社にどうしても入りたいという理由をかけなければ、「うち以外で働けばいいのでは」と採用担当は思ってしまいます。
そのため、志望動機を書く前に会社の企業理念、業務内容を十分に把握したのちにこの会社に入りたい理由を考えましょう。
転職時に使える志望動機の例文①未経験職種の場合
未経験職種への転職向けに志望動機を書く場合は、「なぜ今の職種を辞めてこの職種に挑戦しようと思ったのか」を人事が納得できる形で説明しなければなりません。
特に未経験職種への転職は、経験を持った同職種の人材と競わなければいけないという大きなハンデがありますよね。
書き方の例として、ホームページ制作からブラウザゲーム制作への転職を希望する場合の例文をご紹介します。
学生時代から、趣味でブラウザゲームの制作・開発を行ってきました。
貴社の制作しているコンテンツを見て、若年層向けに作られている点が自分の制作していたものと合致していたため、惹かれました。現在、私はホームページの制作会社に在籍しています。
そこで培ったWeb開発に関する知識と社会人経験を活かし、システムエンジニアとして向上心を持って活躍していきたいと考えております。
ポイントは、未経験の職に就くためにこんな努力をしています、とアピールすることです。また、今の職で培ったものの中で希望する職種に活かせるものがあれば、それも書いておきましょう。
転職時に使える志望動機の例文②同職種の場合
同職種への転職向けに志望動機を書く場合は、「なぜ今の会社では満足できないのか」「希望する会社に転職したい理由は何か」を明確にする必要があります。
そのため、志望動機には今の自分が携わっている仕事内容を挙げてから、希望する会社の業務内容が今の会社より自分に合っていると感じた、というような理由を書きましょう。
ここでは、例としてシステムエンジニアから同職種へ転職する場合の志望動機の例文をご紹介します。
現在、IT企業でシステムエンジニアとしてシステム開発を担当しています。
開発するソフトや仕事内容に不満はありませんが、貴社の「自分のアイデアを反映させたシステムの開発ができる」という点に強く惹かれました。
同じ職種であっても会社によって細かい仕事内容が変わってきます。それを理解した上でこの会社に転職したい!ということをアピールするのがポイントです。
転職時に使える志望動機の例文③一度離れた職に再度転職する場合
新卒で就職した職種から別の職種に移り、また元の職種に転職するケースも多いですよね。
企業側は「なぜ一度離れた職種に再度チャレンジしようと思ったのか」ということを疑問に思っています。
例として、営業職から商品開発に移り、また営業職に戻る場合での志望動機の例文をご紹介します。
3年前、営業職から食品の商品企画・開発の仕事に転職しました。
前職ではお客様が求めるものに対する提案に100%で応えることができない点にもどかしさを感じ、ニーズに合ったものを作るため商品企画への転職を選びました。
しかし、たとえ100%でなくても、お客様に喜んでもらえたあの瞬間が自分にとって大きなものだったことに気付き、商品を作る側の人間として学んだ経験を活かしてもう一度営業職に挑戦しよう考えました。
ポイントは、前職が自分に合っていたことに気付かず、判断を誤って転職をしたことを自覚しているかということです。
また、転職後の仕事で何を学び、前の職種に戻った場合どう活かしていくのかを書くと良いでしょう。
転職時に使える志望動機の例文④第二新卒の転職の場合
第二新卒の転職でネックになりがちなのが、「うちに来てもすぐまた辞めてしまうのでは?」と思われやすいことです。
気に入らないから辞めた、という内容にならないように注意しつつ、希望する企業の業務体系・企業理念に今の会社よりも惹かれたことをアピールしましょう。
新卒でデザイン会社に入社し、キャラクターグッズの企画・開発を行ってきました。
配属先では既存のデザインをデータ化する業務が多かったため、自分のスキルを活かせる企業で働きたいと考え、貴社の業務体系に惹かれ、希望しました。
配属後すぐ転職することも考えたのですが、最低限の社会人経験を積むべきだと考え、大きなプロジェクトをチームで実現させた後に転職活動を始めた次第です。
在籍期間は短くても、責任感を持ち中途半端に業務を投げ出すことはしなかった、という内容を書くと第二新卒の転職において良いイメージを持たれやすいです。
転職時に使える志望動機の例文⑤ベンチャー企業へ転職する場合
設立して間もない会社、いわゆるスタートアップ企業やベンチャー企業と呼ばれる会社への転職を考えている方も多いのではないでしょうか。
こうした企業では、「なぜあえて有名でないこの会社を志望したのか」という点を重視します。
また、会社の理念や行っている内容を理解し、共感したうえで志望しているかどうかを見られるので、志望動機に取り入れましょう。
貴社の企画したイベントに参加する機会があったのですが、その企画内容と利用する方に対するサービス精神に深く共感しました。
現在、制作会社で映像制作を行っていますが、企画に携わることも多く、私が目指すコンテンツと貴社の理念が一致していることから、より良いイベントを作る人材の1人になれたらと考えています。
ベンチャー企業の多くは、向上心を持った人材、多くのアイデアを出せる人材を評価します。自分がそのスキルを持っている、ということを前面にアピールした志望動機が良いでしょう。
動機や理由に書くとNGな内容
転職時の志望動機や理由に書いてはいけないことは大きく分けて3つあります。
- 勉強したいからという志望動機を書いてしまう
- 現職の悪口を書いてしまう
- 待遇面に惹かれたと書いてしまう
ここから、志望動機や理由に書いてはいけないことについて解説していきます。
志望動機に書いてはいけないこと①勉強したいという志望理由
志望動機に書いてはいけないこと1つ目は、会社で勉強したいと書いてしまうことです。なぜなら、会社は学校ではなく、利潤を出すことを目的としている組織だからです。
「成長したいから入社したい」と書くと、採用担当に「戦力にならない」と判断されてしまいます。
志望動機に書いてはいけないこと②現職の悪口
志望動機に書いてはいけないこと2つ目は、現職の悪口を書いてしまうことです。いくら現職へ不満があるとはいえ、転職先の企業には関係がないからです。
悪口を書くと採用担当に「常に不満を言う人だな」と判断されてしまします。
志望動機に書いてはいけないこと③待遇面に惹かれたこと
志望動機に書いてはいけないこと3つ目は、待遇面に惹かれたと書いてしまうことです。なぜなら、給与や福利厚生は仕事をした対価であり、目的ではないからです。
待遇面に惹かれたと書いてしまうと、採用担当に「仕事を真面目にしてくれない」を思われます。
動機や理由に書くと良い印象を与える内容
人事に良い印象を与える志望動機がわからず、悩んでしまうことがありますよね。
転職時の志望動機は、「どうしてもこの会社に転職したい」という強い気持ちを文章で伝えることが重要なポイントになります。
企業に「他の会社でもできるんじゃないの?」と思わせないためには、会社の行っていることを深く理解し、共感していることをアピールしましょう。
また、自分の持っている資格やスキルは惜しみなく書く必要があります。人柄だけではなく、入社後に使える人間であることを知ってもらうためには実績を伝えることが前提です。
実際の面接で相手にしっかり伝えるためには?
志望動機を完璧に書けたとしても、実際の面接でうまく伝えることができなければ採用の際に不利になります。
そこで、志望動機を丸暗記するだけでなく、その内容の中で聞かれそうな部分に丸を付けて自分で質疑応答を作ってみましょう。
学歴や学内活動が重視されやすい新卒の就職活動に対し、転職活動は職歴や志望動機が重視されます。
そのため、質問に対してテンプレートな回答をするよりも、自分という人材をよく知ってもらえるような回答を用意しておくことで採用率が上がります。
志望動機を転職で書く際の例文のポイントまとめ
志望動機を転職で書く際の例文のポイントをもう一度まとめると、以下の通りです。
転職時の状況 | 例文のポイント |
未経験職種の場合 |
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同職種の場合 |
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一度離れた職種に再度転職する場合 |
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第二新卒の場合 |
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ベンチャー企業の場合 |
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また、志望動機を書く際には今の会社に対してマイナスな意見を書かないよう注意しましょう。
そしてどの職種でも、「この会社に絶対入りたい!」という強い気持ちを伝えることが転職活動で上手くいきやすくなるコツです。
自分のスキル・やりたいことに合った会社に転職できるよう、自己分析をしながら志望動機を書いてみましょう。