上司が今できる部下のストレスマネジメントをあなたに伝授します。

「部下がストレスを溜めているようだ。私にできることはないだろうか…。」と、お悩みの上司もいるのではないでしょうか。

部下がストレスを溜めてしまうと、脳卒中などにかかるリスクが約2倍、さらに6種類ものこころの病気を併発してしまう危険性もあるのです。

もし、上司であるあなたが部下のストレスに対して何もせずに放置すると、あなた自身が部下の未来を奪ってしまうことになりかねません。そんなことは、あなたも望まないはずです。

そこでこの記事では、上司が今すぐできる部下のストレスマネジメントについて解説していきます。この記事は、以下の順番で内容を紹介します。

記事の順番
  1. 部下のストレスマネジメントが叫ばれる社会背景について
  2. 部下がストレスを溜めてしまうことで発生するリスクについて
  3. 上司ができる部下のストレスマネジメントを、ケースごとに紹介
エグゼクティブナビ編集部

この記事を読んで、部下が抱えているストレスについて理解していきましょう。そして、対策を実行することで働きやすい職場環境を目指していきませんか?

ぜひ、最後まで記事を読み進めてください。

アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/NbtIDoFKGO8

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世間では、部下のストレスマネジメントが叫ばれている

https://www.pakutaso.com/20191032294jr-35.html

近年、日本のビジネスにおいて、上司が部下のストレスマネジメントをする必要があると声高に叫ばれています。

なぜ、部下のストレスマネジメントが重要視されているのかというと、精神障害を原因とする労災認定件数急増しているからです。

2000年には請求件数が212件でしたが、2015年には1,515件と、約7倍にも急増しているのです。さらに、2014年には一定の企業に対して労働者の「ストレスチェック」が義務化された背景もあります。

出典:厚生労働省-精神障害の労災補償件数の推移と主なできごと

出典:ドクタートラスト – 平成26年6月改正 労働安全衛生法 ストレスチェックの義務化とその概要

このような社会的背景から、上司が部下のストレスマネジメントをする役割が欠かせなくなっています。

エグゼクティブナビ編集部

社会的な背景から、上司は部下のストレスマネジメントをする必要があると理解できましたか?

次の項目からは、部下がストレスを溜めてしまうと、どのような病気にかかってしまうのかを解説していきます。部下がストレスを溜めてしまうと、深刻な病気になってしまう危険性が増大するのです。

部下がストレスを溜めすぎると、脳卒中などにかかるリスクが倍に

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部下が仕事でストレスを溜めすぎてしまうと、脳卒中などの病気にかかるリスクが約2倍になるのです。『米国Circulation誌』の調査によると、以下の調査結果が判明しています。

調査結果

日本人男女73,424人を自覚的ストレスの程度によって分け、その後約8年間経過観察した結果。

  • 脳卒中で亡くなるリスクが女性で約2倍
  • 心筋梗塞で亡くなるリスクが女性で約2.7倍
  • 心筋梗塞で亡くなるリスクが男性で約1.6倍

出典:Iso Hら(2002), 米国Circulation誌より

また他にも、高血圧症や自律神経失調症など、脳卒中を含め8種類以上の病気に罹患してしまうリスクが判明しています。

このように、ストレスと病気は密接な関わりがあり、部下の健康へのリスクを飛躍的に高めてしまうのです。

出典:大阪がん循環器病予防センター – ストレス・もっと詳しく

部下がストレスを溜めすぎると、こころの病気になる可能性もある

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部下が仕事でストレスを溜めすぎると、こころの病気になる危険性もあるのです。具体的な病名を6つ挙げて説明すると、以下の通りです。

6つのこころの病気
  1. 【うつ病】気分がひどく落ち込み、何に対しても気力が湧かず、生きる希望を持てなくなる
  2. 【パニック障害】突然、息苦しさやめまいを感じ、死んでしまうかもしれないという強い不安に襲われる
  3. 【適応障害】不安感などの気持の障害や、動悸やふるえなどの身体に関する症状が見られる
  4. 【PTSD(心的外傷後ストレス障害)】トラウマ体験をすることで、注意力が低下したり、感情が乏しくなったりする
  5. 【摂食障害】ストレスがきっかけで、食事が食べられなくなることや、食べすぎてしまうことが見られる
  6. 【アルコール依存症】飲酒に依存的になり、お酒なしには生きられなくなる精神状態になる

出典:大阪がん循環器病予防センター – ストレス・もっと詳しく

部下がストレスを溜めすぎると、脳卒中といった身体面における病気だけでなく、うつ病やパニック障害など、こころの病気を併発してしまうのです。

身体面だけでなくこころの病気を併発することで、部下は仕事に手を付けられなくなるどころか、日常を過ごすことが困難になります。

エグゼクティブナビ編集部

部下がストレスを溜めることによって、脳卒中やうつ病に罹患するリスクが高まります。部下のストレスを放置すると、部下の未来を奪うことに繋がりかねません。

次の項目からは、部下がストレスが溜まったときに発する、3つのサインをそれぞれ紹介します。上司は、部下が発するサインをよく観察しておきましょう。

上司は部下が発する3種類のストレスサインを観察する

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部下は、ストレスが溜まったときにあるサインを発します。そのサインは大きく分けて3つあり、「攻撃的なサイン」「逃避的なサイン」「生活面に関するサイン」と呼ばれています。

それぞれのサインについて具体的に説明すると、以下の通りです。

3つのサイン
サインの種類 具体的な特徴
攻撃的なサイン
  • 言い訳や批判が多くなる
  • ちょっとしたことでも怒る
  • 落ち着きがない
  • 自分の失敗を他人のせいにする
逃避的なサイン
  • 口数が少なくなる
  • ぼーっとして、やる気がない
  • 遅刻や欠勤が増える
  • ミスが多く、指示通りにこなせない
生活面に関するサイン
  • 喫煙や飲酒の量が増える
  • ひげを剃らずに出社してくる
  • 食べ物を極端に食べすぎたり食べなかったりする
  • 服装に無頓着になる

このように、部下がストレスを溜めることであらゆるサインを発していることが分かります。

上司は、部下の変化に気付くために、日頃からアンテナを立てておきましょう。そうすれば、普段では気付かなかった部下の変化にいち早く気付くことができます。

変化に気付ければ、部下がストレスを溜めてしまっていることが分かり、上司は迅速にストレスマネジメントに取り組むことができます。

エグゼクティブナビ編集部

上司は、部下の変化に気付くために日頃からアンテナを立てることが重要です。

次の項目では、上司ができる部下に対する4種類のストレスマネジメントを紹介していきます。

上司ができる、部下に対する4種類のストレスマネジメント

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上司が部下に対してできる、ストレスマネジメントは4種類あります。どれも難しいものではなく、意識すればすぐできる対応方法です。

4種類のストレスマネジメントについて、それぞれ紹介すると次の通りです。

4種類のストレスマネジメント
  1. 日頃からの会話を心がける
  2. 上司の理想を部下に押し付けない
  3. 部下が女性の場合は共感を示す
  4. 部下よりも自分自身を振り返る

上司が部下に対してできる共通の対応策や、部下が女性の場合、部下ではなく上司自身がやっておきたいことなど、3つの場面に分けて上司ができるストレスマネジメントを用意しました。

まず、次の項目から日頃からの会話を心がける方法について説明していきます。

上司ができる部下のストレスマネジメント①日頃からの会話

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まず上司は、部下と日頃からの会話を心がけましょう。何も難しい話題ではなくて結構です。話題は、天気のことや最近オープンしたお店のこと、ランチのことなど色々あります。

ただ、雑談が苦手で何を話せば良いのか分からない人もいるでしょう。そんな時には、上司は部下にあいさつをした後に話題を追加すれば、ちょっとした雑談に変わります。具体的な例を挙げると、以下の通りです。


上司

田中君、おはよう。そういえばあそこの角に、オシャレなパン屋さんができるみたいだね。


ただのあいさつが雑談に変わったことが分かるかと思います。このように、上司が部下と何気ない会話を心がけることで、相談しやすい・話しやすい雰囲気を作ることができるのです。

そうすれば、部下は上司に仕事や生活で困っていることを話せるようになるので、部下のストレスを減らすことに役立ちます。

上司ができる部下のストレスマネジメント②価値観を押し付けない

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上司は、部下に自分の価値観を押し付けないようにしましょう。仕事はこうあるべきという絶対的な価値観を部下に押し付けると、部下は仕事で強いストレスを感じます。

上司のこうあるべきという価値観は、考え方が抽象的であることが多いです。考え方が抽象的だと、部下は上司の意向に納得せず、ストレスを感じたまま仕事をすることになってしまいます。

もし、上司の考えを部下に伝えたいなら、次に挙げる3つの観点を踏まえたうえで説明しましょう。

3つの観点
  1. 「なぜそうするべきなのか」
  2. 「具体的な説明」
  3. 「考え方の実現性」

これら3つの観点を踏まえたうえで上司が部下に説明することで、部下は上司の考え方に納得しやすくなります。部下が上司の考え方に納得すれば、ストレスを軽減したうえで仕事に取り組めます。

上司ができる部下のストレスマネジメント③女性なら共感を

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もし、部下が女性の場合は、男性の部下とは違い、上司は相手の言葉に共感を示すことが大切です。

仕事において、男性は問題解決のアドバイスを求めている一方で、女性は問題に対する共感を求めがちです。一般的に、男性脳と女性脳というように分けられて呼ばれています。

そのため、上司は女性の部下に対してアドバイスする姿勢で接していては、部下は納得しないことが多いのです。女性の部下が、取引先とトラブルになったときには、上司は次のように接してみましょう。


部下

取引先の言い分が酷くて、もう嫌になってしまいますよ。

上司

そうか、取引先とトラブルにあったのか。それは嫌だったね…。


このように、上司は女性の部下に対して共感を示すことで、部下は「上司は私のことを理解している。」と、安心できます。そうして、ストレスを軽減して仕事に打ち込むことができるのです。

上司ができる部下のストレスマネジメント④自分自身を振り返る

https://www.pakutaso.com/20150622156post-5600.html

上司は部下のストレスマネジメントをどうするかを考える前に、上司自身の立ち振舞を振り返った方がいいこともあります。

2017年、マイナビ転職にて20代~30代の会社員やパート男女113人を対象に、会社に苦手な上司や嫌いな上司はいるかというアンケートが行われました。

アンケートの結果、全体の73.5%「いる」と答えたのです。そのため、部下は上司の存在に対してストレスを溜めている可能性があるのです。

出典:マイナビ転職 – 「上司が嫌いで辞めたい!」実際に転職した人はXX%。退職理由にしていいの?

よって、上司は自分自身に対しての立ち振舞に気を付けた方がいいでしょう。例えば、仕事が上手く行かない時に、つい、部下に強く当たってしまうがありませんか?

エグゼクティブナビ編集部

ここまで、4つのケースごとに上司ができる部下のストレスマネジメントを解説していきました。様々な状況によって、部下はストレスを溜めてしまうことが分かったかと思います。

次の項目では少し視点を変えて、ストレスの思わぬメリットに関して解説していきます。

ストレスは必ずしも悪ではない。上手く付き合えばメリットも

https://www.pakutaso.com/20191130317post-21814.html

ここまでの記事の内容を読むと、ストレスは悪いものだと感じてしまうでしょう。ただし、ストレスはある程度あった方がいいのです。ストレスを味方に付けると、仕事のパフォーマンスを上げられます。

適度なストレスがあると、脳内にノルアドレナリンという脳内物質が生まれます。この脳内物質が、集中力や判断力を高めてくれるのです。

スポーツで活躍している、プロ野球選手やサッカー選手など、数々のトップアスリートたちはストレスを味方につけて、優秀な成績を叩き出してきました。

そのため、上司は部下に適度なストレスを与えるために、難しすぎず、かといって簡単すぎない仕事を部下に任せてみましょう。そうすれば、部下の眠っている力を呼び覚ますことができます。

出典:樺沢紫苑(2019)『学びを結果に変える アウトプット大全』p.70-71,サンクチュアリ出版

まとめ

ここまで、上司が部下にできるストレスマネジメントに関して解説していきました。部下がストレスを溜めてしまうと、5つの危険性があります。5つの危険性についてまとめると、以下の通りです。

ストレスの5つの危険性
  1. 脳卒中や心筋梗塞で亡くなるリスクが倍に
  2. うつ病やパニック障害などこころの病気を併発する
  3. 相手に対して攻撃的になる
  4. 仕事でのミスが多くなり逃避的な行動が見られるようになる
  5. 自分の身なりに無頓着になる様子が見られるようになる

5つの危険性に対して、上司が部下にできる4種類のストレスマネジメントありました。4種類のストレスマネジメントについてまとめると、以下の通りです。

4種類のストレスマネジメント
  1. 部下と日頃の会話を心がける
  2. 部下に自分の価値観を押し付けない
  3. 部下が女性の場合は共感を示す
  4. 上司自身の立ち振舞を振り返る

上司が部下に対してストレスマネジメントをすることで、職場環境をよりよくすることができます。また、上司が自分自身のストレスに気をつけることで、部下にとっても働きやすい雰囲気になれます。

エグゼクティブナビ編集部

部下のストレスに関する情報を調べた時点で、あなたは上司として優秀です。

ぜひ、部下に対するストレスマネジメントを行って、誰もが働きやすい職場環境を実現させてみてはいかがでしょうか。

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ふぉむ

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