「部下のミスを注意したいけど、やる気なくされても困るしなぁ…。」
「どうやって部下のミスを注意したらいいのか分からない…。」
部下がミスしたとき、こう感じてしまう上司も少なくないですよね。
この記事では、そんな上司であるあなたのために、以下のような内容について書いています。
- 部下を成長させるミスの叱り方
- 部下のミスを叱るときに気を付けるべきこと
- 部下のミスは、上司の指導不足
「部下のミスを上手に叱りたい」と考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
デキる上司がしている「部下を成長させるミスの叱り方」
仕事ができる上司は、叱り方も一般的な上司に比べて、とても上手なのです。
そんなデキる上司の叱り方には、以下のような3つの共通点があります。
- 絶対にミスを責めない
- 「アメとムチ」を使う
- 一緒に頑張る姿勢を見せる
上記のような叱り方をすれば、ミスした経験を活かそうとするので、普通の叱り方に比べて部下の成長スピードが早くなります。
それでは、次の章からデキる上司の叱り方について、1つずつ説明していきます。
部下を成長させるミスの叱り方① 絶対にミスを責めない
一般的な上司とは違い、デキる上司は、部下のミスを絶対に責めたりしません。
部下のミスをただただ責めてしまうと、部下は次からミスを隠そうとするでしょう。
そうならないために、ミスを責めるのではなく、「なぜミスしてしまったのか、これからどう対応していけばいいのか」について話し合いをする必要があります。
ミスについて、責めるのではなく話し合うことで、部下はあなたを以下のような認識へと変えていきます。
- 「相談しやすい上司」
- 「怒らない上司」
- 「見捨てない上司」
要するに、部下は「あなたのために今回のミスを活かして頑張ろう!」という気持ちになるということです。
部下の成長を促進させるためにも、必ずミスを責めないで話し合うようにしましょう。
ミスを責めない叱り方の具体例としては、下記の3つがあります。
- 「ミスは誰にでもあるものだよ!」
- 「ミスを活かしていこうね!」
- 「ミスしてしまったものは仕方ない!」
部下を成長させるミスの叱り方② 「アメとムチ」を使う
「部下のためだ」と、あなたがミスについて叱り続けていても、部下は「面倒くさい」と思ってしまうだけです。
なので、部下のミスを叱るときは、一緒にどこが良かったのかも伝える“アメとムチ”を使うと有効的です。
アメとムチを使うことによって、以下のようなメリットがあります。
- 部下のやる気が出る
- 報われる気持ちになる
- 「次こそは!」という気持ちになる
また、やる気を低下させないためにも、使うときは『アメ:ムチ=7:3』くらいにすることがベストです
ただ、「次ミスらなかった、〇〇する」のような脅しみたいなのアメとムチだと、萎縮してしまって部下の成長が見込めなくなるので、やめましょう。
「アメとムチ」を実際に使うときの具体例としては、下記の2つがあります。
- 「このミスはあったけど、他の仕事は良くできているね!」
- 「他の仕事ができている分、ケアレスミスが勿体ないね!」
部下を成長させるミスの叱り方③ 一緒に頑張る姿勢を見せる
ミスを叱られた後の部下のほとんどは、少しばかりの孤独感を覚えます。
その孤独感を補うために、あなたが部下に「ミスを乗り越えて一緒に頑張ろう!」という姿勢を見せてあげましょう。
部下と一緒に頑張る姿勢の見せ方としては、以下のようなことが有効的です。
- 部下が男性なら背中を、女性なら肩を叩く
- 飲み物を買ってあげる
また、叱った後はサポートなどをして、ちゃんと「一緒に頑張る姿勢」を部下に見せましょう。
でないと「口だけの上司」という悪い評判になって、部下が言うことを聞かなくなり、部下の成長どころではなくなります。
一緒に頑張る姿勢を見せる具体例としては、下記の3つがあります。
- 「今回のミスを活かして一緒に仕事を頑張ろう!」
- 「私のミスに気付いたら、その時は君が指摘してくれ!」
- 「プロジェクト、一緒に成功させよう!」
部下のミスを叱るときに気を付けるべきこと
部下のミスをいざ叱ろうとしても、空回りして先程紹介した「デキる上司の叱り方」ができないかもしれません。
もし「デキる上司に叱り方」ができなかったとしても、以下のような叱り方をしないように気を付けましょう。
- 頭ごなしに怒らない
- 社員やお客様の前で叱らない
- 大きな声で叱らない
叱り方次第では、最悪部下が仕事を辞めてしまう可能性もあるので、叱り方には十分気を付けてください。
それでは、次の章から気を付けるべき叱り方について、1つずつ説明していきます。
気を付けること① 頭ごなしに怒らない
部下のミスを叱るときに頭ごなしに怒ることは、絶対にしない方がいいです。
頭ごなしに怒ってしまうと、以下のようなデメリットがあります。
- 部下のやる気が下がる
- 部下の貴重な意見が聞けない
- 次からミスを隠そうとしてしまう
これでは、あなたにとっても会社にとってもデメリットでしかありません。
昔は通用したかもしれませんが、今の時代は全く通用しない叱り方です。
なので、頭ごなしにミスを叱ることは、絶対しないように気を付けましょう。
頭ごなしで怒ってしまう叱り方の具体例としては、下記の3つがあります。
- 「言い訳は要らない!」
- 「誰が意見して良いって言った!」
- 「私の言うことを聞いていれば良いのだ!」
気を付けること② 社員やお客様の前で叱らない
テレビドラマや映画で「こんなんだからお前は…~」みたいに、社員やお客様の前で怒るシーンがよくありますよね。
実は、社員やお客様の前で怒ることは、会社全体のイメージが悪くなって会社の売上を悪くしかねない最悪な行為なのです。
社員やお客様の前で怒ることによって、以下のようなデメリットがあります。
- 会社の空気が悪くなる
- お客様が近寄りにくくなる
- 会社自体の評判が悪くなる
最近だと、SNSなどに載せられて、あなたが誹謗中傷を受けてしまう可能性もあります。
あなたにも部下にも会社にも何1つメリットがないので、社員やお客様の前で怒ることは絶対にやめましょう。
どうしても叱らないといけないときは、2人で話し合いが場所(空いている会議室など)で叱りましょう。
社員やお客様の前で叱ってしまう具体例としては、下記の3つがあります。
- 「(お客様の前で)今のミスはお客様に失礼だろう!」
- 「(社員の前で)どうしてこんなこともできないんだ!」
- 「(社員の前で)お前だけだぞ、数字取れていないの!」
気を付けること③ 大きな声で叱らない
部下が大きなミスをしてしまったときに、大きな声で叱りたくなる気持ちがあると思います。
ですが、ここは我慢して大きな声で叱る、つまり威圧的な叱り方をしないように気を付けましょう。
大きな声で部下を怒ってしまうと、部下は以下のような行動をしてしまいます。
- あなた以外の上司の言うことしか聞かない
- 仕事のミスを隠すようになる
- 質の良い仕事ができなくなる
特に、気の弱い部下の場合、1度大きな声で叱ってしまうと、仕事のやる気が下がったり空回りして同じミスを誘発してしまいます。
そのため、部下の仕事の質も成長スピードも一気に落ちてしまいます。
なので、叱るときは大きな声ではなく、できるだけ落ち着いた声で叱るようにしましょう。
大きな声で部下を叱ってしまう具体例としては、下記の3つがあります。
- 「(大きい声で)〇〇!なんだこの報告書は!」
- 「(大きい声で)言いたいことがあるならはっきり言え!」
- 「(大きい声で)次からミスはするなよ?」
部下のミスは、上司の指導不足でもある
最近、「ゆとり世代だから」という理由で、部下のミスを他人事のように処理する上司が多いです。
しかし、そんな部下のミスも、実は上司の指導不足の表れでもあるのです。
確かにミスした部下にも責任はありますが、指導方法を変えるだけでそのミスを防ぐことができます。
よくある部下の言動と上司の指導不足について、2つほど例を挙げてみましょう。
そんな言動をした理由 | 上司の指導不足 | |
①何度も同じミスをする | メモを取らないから | メモの重要性を教えていない |
②ミスを上司に報告しない | ミスを上司に報告することが怖いから | 「ミスの報告は隠さないのが当然」と思って口に出さない |
上記のような言動を部下が行っている場合は、下記のような指導をすれば効果的ですよ。
- 具体例①:「手が話させなくて教えられない場合があるから、忘れないようにメモを取ってください!」
- 具体例②:「ミスは誰にでもあることなので、遠慮なく言ってくださいね!」
「部下のミスは、上司の指導不足」ということを知っていれば、上司であるあなた自身も、もっと成長することができます。
部下のミスを活かして、あなた自身も上司として、1人の会社員として成長していきましょう。
まとめ
今回は、部下のミスは成長させるデキる上司の叱り方について紹介しました。
この記事で紹介した内容を改めてまとめると、このようになります。
- デキる上司は、絶対にミスを責めない
- デキる上司は、「アメとムチ」を使う
- デキる上司は、一緒に頑張る姿勢を見せる
- デキる上司は、頭ごなしに怒らない
- デキる上司は、社員やお客様の前で叱らない
- デキる上司は、大きな声で叱らない
この記事で、「どのように叱れば、部下が成長してくれるようになるのか」が分かったかと思います。
もし、部下がミスしてしまったときは、この記事を参考にして叱ってみてください。