「ヘッドハンティングをしてくる人は、どんな口説き方で私に話かけてくるのだろうか…。」
ヘッドハンティングは、あなたに声をかけてクライアントの企業への転職をすすめる方法です。ヘッドハンティング会社がどのようにあなたを口説いてくるのか、気になる人も多いかと思います。
そこでこの記事では、ヘッドハンティングの口説き方の実態について解説していきます。
この記事を読んで、ヘッドハンティングの口説き方の実態について理解し、声をかけられた時に冷静に判断できるようにしましょう。
今回の記事でのヘッドハンティングは、ヘッドハンティング会社が求人企業に採用したい人材をヒアリングし、リスト化した人材の中からアプローチする、「ロングリスト型」を前提に話を進めていきます。
ヘッドハンティングに抱きがちなイメージ
日本でのヘッドハンティングは、アメリカと比べて発展途上であり、まだ頻繁に活用されているような採用方法ではありません。
そのため、日本の会社員は、ヘッドハンティングと言われてもイメージできません。
ヘッドハンティングのイメージがないため、いざヘッドハンティング会社から声がかかってきても「怪しい」と思ってしまいます。
ですが、実際のヘッドハンティング採用は、ヘッドハンティング会社が入念にリサーチし、あなたに合った転職先を提案してくれるので、怪しいものではありません。
ヘッドハンティングは、リサーチを基に行われる
ヘッドハンティング会社は、いきなりターゲットにしている人材に会って話すのではなく、入念なリサーチを基に、あなたを口説くのです。
まず、ヘッドハンティング会社は、企業の経営者や採用担当者などに会って話をし、欲しい人材のイメージを固めます。
次に、クライアント企業の条件にあった人材の経歴やスキルなどの情報を集めるため、ターゲットにしている人材が働いている企業の組織図やOB、知人から情報収集していきます。
そして、ターゲットに接触を図り、相手の人柄や転職先に求めたいニーズを把握したうえで口説いていくのです。
クライアント企業が指名した人材を口説くこともある
例外として、クライアントの企業が採用したい人材を既に見つけていて、その人材の勧誘をヘッドハンティング会社に依頼することもあります。
クライアント企業がターゲットの人材に直接声をかけない理由は、クライアント企業の幹部候補を慎重に検討し、秘密裏に採用活動を進めたいからです。そのため、ヘッドハンティング会社が企業の交渉を代行します。
ヘッドハンティング会社が交渉を代行することで、採用したい人材の詳細な情報を聞き出せるため、クライアント企業は人材を慎重に選べるというメリットがあります。
そのため、企業から直接あなたを口説くのではなく、ヘッドハンティング会社を経由してあなたを口説くといったこともあるのです。
次の項目から、ヘッドハンティングでよくある口説き方を3つ紹介していきます。
ヘッドハンティングの口説き方①ターゲットのニーズ
最初に紹介するヘッドハンティングの口説き方は、ターゲットのニーズを突いてくるパターンです。
ヘッドハンティング会社は、ヘッドハンティングを成功させるためにはターゲットのニーズを把握することが大切だと考えています。そのため、ターゲットに接触する前に徹底的にニーズのリサーチをしているのです。
なお、ターゲットのニーズをリサーチする際に、ヘッドハンティング会社は以下の項目を重要視しています。
- 【仕事】― 仕事のやりがいや成長、自分の理想が実現できるかどうか
- 【環境】― 企業理念や社風、職場の人間関係など
- 【福利厚生】― 給料をアップさせたい、休日数や残業などの条件を改善させたいなど
ヘッドハンティング会社は上記3つのニーズを照らし合わせながら、ターゲットが何を求めているかを把握して、あなたに声をかけるのです。
ヘッドハンティングの口説き方②競合会社の存在
次に紹介するヘッドハンティングの口説き方は、競合他社との比較をするパターンです。
ターゲットは、複数の会社を転職先として候補にしていることが多いです。そのため、クライアント企業の強みを提案できなければ、競合会社にターゲットを取られてしまいます。
そこで、ヘッドハンティング会社は、ターゲットが転職したい競合会社はどこかについても徹底的にリサーチをするのです
ターゲットがどんな会社を志望していて、その会社がどんなニーズを満たせるのかを把握したうえで、あなたに声をかけてきます。
ヘッドハンティングの口説き方③企業の強み
最後に紹介するヘッドハンティングの口説き方は、クライアントの企業の強みを伝えることです。
ターゲットが検討している競合他社をリサーチしたうえで、クライアントの企業が他社と比較して勝っている点は何なのかを明確にしていきます。
ヘッドハンティング会社が人材の引き抜きに成功できるかどうかは、ターゲットの潜在的なニーズや、クライアントの企業で何が実現できるかなどの提案にかかっています。
そのため、ヘッドハンティング会社は、クライアント企業の強みを踏まえた提案をしてきます。
怪しいヘッドハンティングには要注意
ここまで、ヘッドハンティングによくある口説き方を3つ紹介していきました。ヘッドハンティングに対するイメージがつかめたでしょうか。
ターゲットを入念に調査したうえで、転職先を提案してくれるヘッドハンティングですが、中には詐欺を目的とした怪しいヘッドハンティング会社もあるのです。
怪しいヘッドハンティング会社は、あなたに接触して高額なお金をだまし取ることや、個人情報の流出といった違法行為を平然と行います。
次の項目から、怪しいヘッドハンティング会社の口説き方を、3つ紹介していきます。
怪しいヘッドハンティング会社の口説き方①理由を教えてくれない
最初に紹介する怪しいヘッドハンティング会社の口説き方は、あなたに声をかけた理由を話してくれないことです。
通常、ヘッドハンティング会社はターゲットに対する念入りなリサーチをしているため、あなたに声をかけた理由を明確に教えてくれます。
ところが、詐欺などの危険性があるヘッドハンティング会社は、あなたに声をかけた理由を教えてくれません。
答えてくれたとしても、あやふやで、はぐらかしているかのような返事をしている場合は、ヘッドハンティングを断った方が良いです。
怪しいヘッドハンティング会社の口説き方②説明が抽象的
次に紹介する怪しいヘッドハンティング会社の口説き方は、説明が抽象的なことです。
怪しいヘッドハンティング会社は、あなたに声をかけた理由を教えてくれないばかりか、あなたが質問をしても抽象的な説明しかしてくれません。
例えば、待遇や会社の業績などについて質問しても、「業界トップクラスです。」や「あなたが勤めている会社よりもいいです。」といった返答のみに終始します。
ヘッドハンティング会社に質問した時に、抽象的な答えしか返ってこない場合は、怪しいヘッドハンティング会社であることを疑った方がいいでしょう。
怪しいヘッドハンティング会社の口説き方③セミナーをすすめる
最後に紹介する怪しいヘッドハンティング会社の口説き方は、セミナーへの参加をすすめることです。
なぜ、セミナーをすすめるヘッドハンティング会社が危険なのかというと、あなたをセミナーに参加させて、高い保証金を支払わせるのが目的だからです。
セミナー参加後、一定期間働けば保証金が返金されるといった旨が記載されているものの、実際は返金されない場合も多いです。
また、セミナー参加費を支払った後、一切連絡が付かず、調べてみたらヘッドハンティング会社が架空のものだったという例もあります。
セミナーに勧誘する全てのヘッドハンティング会社が悪質とは言えませんが、セミナーの話が出てきたら少し注意をした方が良いかもしれませんね。
まとめ
ここまで、ヘッドハンティングの口説き方について解説していきました。内容をまとめますと、以下の通りです。
- ヘッドハンティング会社は、入念なリサーチを行った上であなたに声をかける
- ヘッドハンティング会社は、あなたが転職先に求めていることを把握した上で声をかける
- 怪しいヘッドハンティング会社は、あなたに声をかけた理由を教えてくれず、説明が抽象的になりがち
日本では、ヘッドハンティングの認知度が高くないため、いざヘッドハンティングの誘いが来ても情報が本当かどうが疑ってしまうこともあります。
また、詐欺を目的としているヘッドハンティング会社もあるため、断りたいという気持ちもあるでしょう。
ですが、ヘッドハンティング会社のなかにはターゲットのニーズを把握したうえで、あなたに声をかける会社もあり、一概にヘッドハンティング自体が怪しいとは言えません。
この記事で紹介した内容を参考にして、ヘッドハンティングを受けるかどうか、冷静に判断していきましょう。