現在、部下を抱える上司の方、またこれから上司になる方は「メンタル不調な部下に対しての接し方」に気をつける必要があります。
現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 58.0% [平成 29 年調査 58.3%]となっている。
上記の通り、仕事でストレスを抱えている労働者の割合は、実に6割にもなっているのです。
今回は、そんなストレス社会で部下を抱えている上司の方に向けて、メンタル不調な部下のサイン5つ、その際の接し方5つを紹介していきます。
この記事を読むことで、メンタルが不調な部下に対してどう接すれば良いのか理解し、仕事を円滑に進められるようになりますので、ぜひ最後までみていってください。
- メンタルが不調な部下に対しての接し方が大切な理由
- メンタルが不調な部下のサイン・接し方を紹介
- メンタルが不調な部下のサイン①遅刻、早退、欠勤が多くなる
- 遅刻、早退、欠勤が多くなった部下への接し方
- メンタルが不調な部下のサイン②以前と比べて、元気がない
- 以前と比べて、元気がない部下に対しての接し方
- メンタルが不調な部下のサイン③仕事でのミスが増える
- 仕事でミスが増えている部下に対しての接し方
- メンタルが不調な部下のサイン④身なりに気を遣わなくなる
- 身なりに気を遣わなくなった部下に対しての接し方
- メンタルが不調な部下のサイン⑤周囲との交流を避けるようになる
- 周囲との交流を避けている部下に対しての接し方
- メンタルが不調な部下のサイン・接し方 まとめ
メンタルが不調な部下に対しての接し方が大切な理由
「部下の様子が最近おかしい」「最近ミスが増えてるけど、何かあったのかな?」「明らかに欠勤が増えている」など部下に対して疑問する上司の方は多いのではないでしょうか?
部下の様子がおかしい時に、いち早くその異変に気づき、気にかけてあげることが上司の職務だと言えるでしょう。
特に、新卒で入ってきた社員の方は、社会経験が少なく、職場での人間関係や急激な環境の変化が極度なストレスとなる場合もあります。
ですので、上司として部下のモチベーションアップやメンタルケアのマネジメントも必要になってきます。
メンタルが不調な部下のサイン・接し方を紹介
ここからは、メンタルが不調な部下のサインとメンタルが不調な部下への接し方について紹介していきます。
- 遅刻、早退、欠勤が多くなる
- 以前と比べて、元気がない
- 仕事でのミスが増える
- 身なりに気を遣わなくなる
- 周囲との交流を避けるようになる
メンタルが不調な部下のサインにいち早く気付き、適切な接し方をすることによってあなた自身に対する、部下からの目も変わります。
また、早い段階で部下のメンタル不調のサインに気づくことで、それだけ早くメンタル不調を治すことができ、職場環境の改善にも繋がりますので、ぜひ参考にしてください。
それでは、次の見出しからメンタルが不調な部下のサインと、それに対しての接し方について5つ紹介していきます。
メンタルが不調な部下のサイン①遅刻、早退、欠勤が多くなる
まず始めに、メンタルが不調な部下のサインを紹介します。1つ目は「遅刻、早退、欠勤が多くなる」です。
これまできちんと時間通りに出勤していたのに、遅刻するようになったり、急に体調不良を原因にして早退してしまったりする日が出てきます。
そして、次第に突然有給休暇を使ったり、徐々に欠勤したりことも増えていきます。
このように突然有給休暇を使ったり、徐々に欠勤したりすることが増えていき、一週間のうちに半分くらいしか出勤できない状況になってしまうと、メンタルが不調になっている可能性いがあります。
遅刻、早退、欠勤が多くなった部下への接し方
部下が急に遅刻、早退、欠勤をするようになった時は、理由を明確にするべきでしょう。遅刻、早退、欠勤の理由はそれぞれあります。
寝坊で遅れた場合は、本人の不注意で遅刻したのか、メンタルに不調があって寝坊してしまったのかの理由は、本人に聞かないと分かりませんよね。
この場合、本人に責任があるものとないものの2つに別れます。そこを明確にすることで、遅刻した時に頭ごなしに叱って部下のモチベーションを下げることを防ぐことができます。
また、一緒にその対策を考えてあげることによって部下からの信頼も厚くなり、問題解決に近づくことができます。
メンタルが不調な部下のサイン②以前と比べて、元気がない
メンタルが不調な部下のサイン2つ目は「以前と比べて、元気がない」です。「入社の時は活き活きしていたのに、今は意欲が全然感じられない。」というようなことがあれば、注意が必要です。
僕自身、以前会社に勤めていた時に、いつもは元気で明るかった人が、急に静かで暗い人になってしまったということがありました。
そして、結局その人はそのまま前の明るい人に戻ることなく、辞めてしまいました。その人が辞めた原因は最後まで分かりませんでしたが、悩み事を抱えていたことは事実です。
このような部下を見かけた場合には、メンタルが不調になっている可能性があります。
以前と比べて、元気がない部下に対しての接し方
元気がない部下にはどのように接すれば良いのでしょうか?結論から言うと、「部下が元気がない理由を聞き出す」ということが大切です。
「聞き出す」と言っても無理やりに聞き出すことは、もちろんいけません。まずは、部下に対して、仕事の休憩中に仕事以外の話をしてみたり、ちょっとしたことでも褒めてあげたりしてみてください。
そうすることで、部下はあなたに対して「この人は、話やすい人だな」と思い、元気がない理由を教えてくれる可能性が高くなるので、ぜひ試してみてください。
また、普段から部下の様子をきちんと把握しておくことで、些細な変化にも気づくことができ、メンタル不調な部下を助けることもできます。
メンタルが不調な部下のサイン③仕事でのミスが増える
メンタルが不調な部下のサイン3つ目は「仕事でのミスが増える」です。気がつくとぼーっとしている場合も注意が必要です。
メンタルが不調になると、今まで出来ていた仕事が出来なくなったり、取引先に電話をかけられなくなったりして、ストレスがどんどん溜まっていきます。
そして、ストレスが溜まっていくと仕事に集中することができなくなり、単純なミスも繰り返すようになってしまいます。
もしかすると、上司の方はそんな部下に苛立ちを覚えてしまうかもしれませんが、それはメンタルに不調をきたしているサインなので、広い心を持ち見守ってあげましょう。
仕事でミスが増えている部下に対しての接し方
仕事でミスが増えている部下がいる場合、「なぜ部下がミスをするのか」という部分に目を向けましょう。そうすることで、まずはメンタル不調によりミスが繰り返されているのかどうかを確認することができます。
確認の方法としては、面談で悩みが無いか聞いたり、ストレスチェック表などでストレスが溜まっていないか確認したりすることで、メンタルの不調によるミスかどうかを判断することができます。
そして、メンタルの不調が原因だった場合、ミスの原因を一緒に考えてあげましょう。メンタルが不調な場合、何が原因でメンタル不調になっているかが分からなくなってしまいます。
そのため、部下自身がこれまで分からなかったミスの原因を一緒に考えてあげることで、早期のメンタル不調の改善に繋がり、その後も円滑に仕事を進められるような職場環境を築くことができます。
メンタルが不調な部下のサイン④身なりに気を遣わなくなる
メンタルが不調な部下のサイン4つ目は「身なりに気を遣わなくなる」です。服装や髪型からもメンタル不調のサインは現れます。
「いつも寝癖なんかついていなかったのに、最近はひどい寝癖がついているな」「いつもは綺麗にシワもない服を着ているのに、最近服のシワが目立つ」などの服装、髪型の乱れが目立つようであれば注意が必要です。
このように、部下の服装や髪型に乱れが目立つようであれば、メンタル不調のサインです。
身なりに気を遣わなくなった部下に対しての接し方
では、身なりに気を遣わなくなった部下は、どのような心境なのでしょうか。
やはり、服装や髪型が乱れているということは、気持ちが塞ぎ込んでいる証拠と考えることができます。
その場合、とりあえず服装や髪型について指摘してあげて、「最近、何かあった?」とシンプルに声をかけてみてください。
また、その時にあまり深掘りするのではなく、さりげなく聞いてあげると部下も悩みを打ち明けやすくなります。
メンタルが不調な部下のサイン⑤周囲との交流を避けるようになる
最後は、メンタルが不調な部下のサイン5つ目「周囲との交流を避けるようになる」です。仕事をする上で周囲とコミュニケーションをとることは、絶対と言っても過言ではありません。
しかし、メンタルに不調が見られる場合、コミュニケーションをとることを避けるようになることもあります。
さらに、昼飯に誘っても断るようになり、飲み会などのイベントにあまり参加しなくなっていくでしょう。
このような状態になると、部下のメンタルが不調になっている可能性が高いです。
周囲との交流を避けている部下に対しての接し方
周囲との交流を避けるようになった部下は、人と楽しい時間を過ごす余裕がなく、会社の人と極力関わりたくないと思っているの可能性が高いです。
やはりメンタルが不調の場合自分のことで精一杯になってしまい、他のことに目を向けられなくなってしまいます。
この場合も、無理に昼飯や飲み会に誘うのではなく、本人の意向に沿って出退席を決めると良いです。
そうすることで、そこに対してのストレスがなくなり、メンタル改善に繋がるかもしれません。
メンタルが不調な部下のサイン・接し方 まとめ
最後に、今回紹介したメンタルが不調な部下へのサイン・接し方5つを下記にまとめました。
- 遅刻、早退、欠勤が多くなる→原因は部下にあるのか、ないのかをはっきりさせる
- 以前と比べて、元気がない→部下の普段の様子をきちんと把握しておく
- 仕事でのミスが増える→なぜ部下はミスをするのかという部分に目を向ける
- 身なりに気を付けなくなる→身なりの乱れを指摘しつつ、さりげなく体調を聞く
- 周囲との交流を避けるようになる→無理やり誘うのではなく、本人の意向に沿って接してあげる
今回は上記の5つのメンタルが不調な部下のサイン・接し方について紹介しましたが、ここで紹介したものが全てではありません。他にもいろんな場面でサインが現れます。
ですので、普段の様子をしっかり把握して、いち早くその変化に気づくことが大切です。また、一番大切なことは「本人がどうしたいかということ」です。
最終的には本人が決めることなので、こちらの意見を押し付けるのは良くありません。そのためにも良く部下の話を聞いて、部下の気持ちになって考えてみましょう。