体調が心配な部下に、上司としてどうやって接するべきか悩むことってありますよね。
風邪などが原因で体調が優れない場合はすぐに治りますが、不調が長い間続く場合は精神的な病気も考えられる為、接し方には気を遣う必要があります。
この記事では、体調が心配な部下が出す兆候と、そういう部下との接する際の注意点や対応の仕方について紹介しています。
どう対応するべきか悩んでいる方は解決の糸口になるので、ぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0-%E6%83%85%E5%A0%B1-%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF-2204252/)
部下の体調を心配するべき兆候①遅刻が増える
体調が良くない部下には兆候があります。まずは部下の体調を心配するべき兆候を4つ押さえておきましょう。
部下の体調を心配するべき兆候1つ目は「遅刻が増える」です。これまで遅刻をしてこなかった部下が突然遅刻をするようになったら特に注意が必要です。
精神的な部分で体調を崩すと、中々朝起きられなくなります。最初は5分程度の遅刻ですが、10分、30分と徐々に遅刻が酷くなっていきます。
突然の欠勤をするようになった場合、本人は精神的に辛い状況であると考えられますので、毎月のタイムカードをチェックして気になる部下がいる場合は、面談などで話を聞いてあげると良いでしょう。
部下の体調を心配するべき兆候②簡単なミスが増える
部下の体調を心配するべき兆候2つ目は「簡単なミスが増える」です。あなたも経験があると思いますが、心ここにあらずの状態で作業しているとミスは頻繁に起こりますよね。
いつもは正確な仕事をしてくれている部下が簡単なミスを連発するなど、その部下らしくない仕事っぷりが続いている場合、何か悩みを抱えている可能性があります。
悩みが簡単に解決できるものならその内改善されるでしょうが、中々改善が見られない場合は上司から「相談にのろうか?」と話を聞いてあげるといいでしょう。
部下の体調を心配するべき兆候③感情の起伏が激しい
部下の体調を心配するべき兆候3つ目は「感情の起伏が激しい」です。いつもは静かな部下が突然怒ったり、泣き出したり、落ち込んだりすると上司としても心配になりますよね。
感情の起伏が激しくなってしまっている人はストレスを発散できずに溜め込んでいる可能性が高いです。ストレスは仕事だけでなく、家族や恋人などプライベートな事も原因となります。
こちらも話を聞いてあげる事でストレスを発散させる効果があります。他の部下に話を聞いてあげるように促しても良いでしょう。
部下の体調を心配するべき兆候④コミュニケーションが減る
部下の体調を心配するべき兆候4つ目は「コミュニケーションが減る」です。飲み会など人と関わるイベント事への参加を拒むようになります。
ストレスや悩みによって精神的に疲弊してしまい、人と話す時に気を遣うのが億劫になっています。
家族や仲間などその部下にとって気兼ねなく話せる人が声をかけるのが望ましいので、上司としては他の部下に話を聞いてあげるように促すと良いです。
上司が部下を飲みに誘って話を聞くなどの対応は、その部下を逆に気疲れさせてしまうので避けた方が無難でしょう。
体調が心配な部下と接する時の注意点①個人に合わせた対応をする
体調が心配な部下は精神的に弱くなっている事が多く、ちょっとしたことで傷つく恐れがあります。ここからはそういった部下と接する時の注意点についてお話します。
体調が心配な部下と接する時の注意点1つ目は「個人に合わせた対応をする」事です。
連絡をLINEでよくする部下にはLINEを使ってコミュニケーションをしてみたり、携帯よりも対面で話す事が好きな部下には面談をします。
個人に合わせた対応をすることで部下のストレスを抑えて接することができます。
体調が心配な部下と接する時の注意点②プライバシーの管理
体調が心配な部下と接する時の注意点2つ目は「プライバシーの管理」をする事です。
悩みや相談事はあまり人に聞かれたくないものですので、話を聞く際は他の人から聞こえないように個室を用意してあげましょう。安心して相談できる環境を作ってあげる事が大切です。
部下から聞いた悩みや相談は個人情報ですので、他の人に絶対話してはいけません。話すことで信頼関係がなくなり心を閉ざす可能性も考えられます。
どうしても言わなければならないときは、必ず本人に了承を取りましょう。
体調が心配な部下と接する時の注意点③怒らずに心配する
体調が心配な部下と接する時の注意点3つ目は「怒らずに心配する」事です。遅刻や仕事のミスは上司として怒らなければなりませんが、それがあまりに続く場合は、一旦怒る事をやめて心配してあげましょう。
怒る事から心配する事へ変えるタイミングが非常に重要です。これが遅れてしまうと、部下の体調が悪化して遅刻やミスも酷くなる可能性もあります。
性格にもよりますが人は2回連続で遅刻やミスをしただけでも、精神的に自分を責める傾向にありますので、2回目は心配しつつ注意、3回目は心配して話を聞いてみると良いでしょう。
遅刻やミスをだらしないの一言で終わらせるのではなく、上司として部下の些細な変化に気が付いてあげられるように見てあげる事が大切です。
体調が心配な部下と接する時の注意点④飲みに連れて行かない
体調が心配な部下と接する時の注意点4つ目は「飲みに連れて行かない」事です。
部下の体調を心配するべき兆候④でも言いましたが、相談を受ける為とは言え上司と飲むことは部下にとっては気を使いますので精神的にとても疲れます。
体調が心配な部下は、精神的に不安定で心に余裕がない為休息を必要としています。プライベートな時間を削る事は得策ではありません。
相談を受ける場合は、プライベートな時間を削るのではなく、就業時間中に時間を設けて話を聞くのが良いでしょう。
体調が心配な部下と接する時の注意点⑤専門家への相談を促す
体調が心配な部下と接する時の注意点5つ目は「専門家への相談を促す」事です。
ある程度の悩みや相談に対しては上司として対応ができると思いますが、それでも不調が続き辛そうな部下に関しては専門家に相談するように促しましょう。
会社内にカウンセリングなど相談するところがある場合はそこへ行くように、無い場合は心療内科など医療機関へ行くことをすすめてください。
くれぐれも症状の軽い重いを自分の物差しで判断してはいけません。判断に迷った場合は必ず専門家への相談を促しましょう。
体調が心配な部下がいる場合の対応の仕方
ここからは体調が心配な部下への対応を4つのステップでお話していきます。4つのステップは以下の通りです。
- 声をかける
- 話を聞く
- 専門家に相談
- もう一度声をかける
ステップ1:声をかける
体調が心配な部下がいたらまずは声をかけてみます。ポイントとしては「最近疲れてそうだけど、体調大丈夫?」など精神面ではなく体調面の質問をすることです。
精神面の不調は本人も気づきにくく言葉で表すのが難しいので、体調面の事を聞いてあげることで質問に答えやすくなります。
部下に声をかけてみて気になる部分があった場合はステップ2の対応をしましょう。
ステップ2:話を聞く
個室など落ち着ける場所で、何か悩み事はないか話を聞いてあげましょう。
悩みが仕事関係の場合は、上司としてできる限りのアドバイスや対応をしてあげます。
悩みがプライベートなど個人的な事の場合は、あまり詮索しすぎず部下が話してくれる範囲で相談にのってあげます。
悩みがうつ症状など健康面にある場合は、ステップ3の専門家への相談を促しましょう。
ステップ3:専門家への相談を促す
うつ症状など健康面に問題がある場合は、社内のカウンセリングや心療内科など専門の医療機関を紹介するなど診察を受けように促しましょう。
精神的な不調は自力で解決するのは中々難しいですし、何よりも相談することで気持ちが楽になります。
ステップ4:もう一度声をかける
専門家に対応を丸投げするのではなく、後日にでも「その後体調は大丈夫?」など再び声をかけてあげましょう。
上司から声をかけてあげることで、部下は自分が見放されてないんだと安心する事ができます。
体調が心配な部下まとめ
以上が、体調が心配な部下の兆候や注意点、対応法の紹介でした。体調が心配な部下は心も弱っている事が多いので対応には気を遣う必要があります。
- 遅刻が増える
- 簡単なミスが増える
- 感情の起伏が激しい
- コミュニケーションが減る
あなたの部下に上記の4つの兆候の何れかが見られたら、体調を心配してあげましょう。
- 個人に合わせた対応をする
- プライバシーの管理
- 怒らずに心配する
- 飲みに連れて行かない
- 専門家への相談を促す
体調が心配な部下と接する時は上記の5つのポイントに気を付けながら接していきましょう。
- 声をかける
- 話を聞く
- 専門家への相談を促す
- もう一度声をかける
精神的な不調は本人が自覚していない事もありますので、気になる部下がいる場合はあなたから声をかけてあげてください。