転職の採用試験で実施される「SPI」。初めて転職するあなたは「どうやって対策すれば良いんだろう…」と悩んでいるのではないでしょうか。
中には「そもそもSPIって何をチェックしているの?」「結果が悪いと選考に影響するのかな?」と気になっている方もいるでしょう。
そこで今回は、SPIの内容について解説し、効果的な対策を3つ紹介していきます。この記事を読めば、万全の態勢でSPIに臨めるようになるので、転職を成功させるためにもぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/403286?title=ビジネスのポイントを指し示す男性-青背景)
転職の採用試験で実施される「SPI」とは?
「SPI」とは、人事測定ツールを提供する「リクルートマネジメントソリューションズ」が開発した適性検査の一種です。
SPIは「Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)」の略で、1974年に開発されて以来、多くの企業に採用されています。
企業が採用試験の一環としてSPIを行うのは、応募者の特性や知的能力、そして人となりを確認するためです。
SPIを導入することで、応募者が「どのような仕事に向いているのか」「どのような組織に馴染みやすいのか」を判断することができます。
対策は必要?転職におけるSPIの重要度
初めてSPIを受ける方は「検査結果がどれくらい選考に影響するんだろう」と気になるかと思います。
結論から言うと、SPIの重要度は企業によって異なります。と言うのも、企業によりSPIの利用目的が異なるからです。
SPIは、応募者の優先順位を付ける他、面接時の参考資料や内定者が自己理解を深めるツールとして利用されることもあります。
尚、SPIの重要度や利用目的については、一般的に開示されないケースがほとんどです。ですので、SPIの結果が重視されることを前提に、対策をして臨むのが賢明と言えるでしょう。
転職時におけるSPIの受検形式は4種類
一口に「SPI」と言っても、企業によって実施方式が異なることをご存知でしょうか。
当日に慌てることがないよう、事前に受検形式を把握しておきましょう。尚、SPIの受検形式は、以下の4種類に分けられます。
- テストセンター
- ペーパーテスト
- Webテスティング
- インハウスCBT
テストセンター
テストセンターは、専用会場でPCを使って受検する形式です。(後程紹介する「性格検査」は事前にWebで受検)
企業が指定する期間から、都合の良い日に会場を予約して受検する流れになります。
尚、会場は全国に用意されているので、自分の行きやすい会場でSPIを受けることが可能です。
ペーパーテスト
ペーパーテストは、応募先の企業が用意した会場で受検する形式です。
パソコンを使わずに、回答をマークシートで記入していくのが特徴です。
Webテスティング
Webテスティングは、自宅などインターネット環境が整っている場所から、パソコンを使って受検する形式です。
企業から指定された期間内で、応募者の都合の良い時間にSPIを受けられます。
尚、自宅にパソコンがない場合には、インターネットカフェなどパソコン環境が整った場所から受検することも可能です。
インハウスCBT
インハウスCBTは、採用試験を実施する企業内で行われ、用意されたパソコンを使って受検する形式です。
同日に面接を行えることから、中途採用においてよく利用される傾向にあります。
転職時に受けるSPIはどのように対策すれば良い?
転職希望者がSPI対策をする上で、理解しておきたいのが試験の種類です。
SPIは「性格検査」と「能力検査」の2種類に分けられるので、それぞれの内容や対策について確認していきましょう。
「性格検査」の内容と対策
SPIの性格検査は、応募者の行動の基となる“性格の特性”を測るための検査です。
応募者と企業の相性を確認する検査なので、他の試験のように模範解答や正解はありません。
1つの設問に対していくつかの選択肢が用意されているので、自分の考えに当てはまるのものを直感的に選びましょう。
これと言った特別な対策はないですが、質問数が300問ほどあるため、スピーディーに回答することが大切になってきます。
「能力検査」の内容と対策
SPIの能力検査は、社会人として働く上で求められる“基礎的なスキル”を確認する検査です。
能力検査の問題は「言語分野」と「非言語分野」で構成され、2種類の合計点数で基礎学力や処理能力を確認していきます。
尚、言語分野では“国語の基礎能力が試される設問”が、非言語分野では“計算や論理的思考が必要になる問題”が出題されます。
性格検査とは異なり、「文の並び替え」「空欄補充」「損益算」など正解が必要とされるので、問題集などを利用して予習しておくのが得策です。
能力検査の問題数は受検形式にもよりますが、ペーパーテストの場合、70問程度の問題が出題されます。(言語問題40問+非言語問題30問)
転職でSPIを受ける際に効果的な3つの対策
ここからは、転職活動を進めていくにあたり、効果的なSPI対策を3つ紹介していきます。
- SPIの問題集を繰り返し解く
- SPIの対策アプリを利用する
- 転職エージェントを活用する
SPIの重要度は企業によって異なりますが、回答数が少なかったり、点数が低かったりした場合、選考で落とされる可能性があります。
上記の対策をしておけば、初めてSPIを受ける方も、多くの問題を的確に答えることができるでしょう。
次の章からは、3つのSPI対策について解説していくので、自分に合った方法で対策してみてください。
効果的な対策①SPIの問題集を繰り返し解く
SPIの問題は、それほど難易度は高くないですが、問題数が多いため“時間が足りなくなる”ことが多いです。
ですから、SPIの問題集を繰り返し解き、試験内容の傾向や解き方のコツを把握しておくことが重要です。
事前に問題の傾向や解き方を把握しておけば、効率良く問題を解けますし、本番で焦ることもなくなります。
尚、問題集には様々な種類があるので、SPIの実施方式や企業の出題傾向を確認して、自分に合った参考書を見つけるのもポイントです。
効果的な対策②SPIの対策アプリを利用する
時間を有効活用したい方は、SPIの対策アプリを利用するものおすすめです。アプリを使えば、通勤時間や隙間時間を利用してSPIの対策ができます。
アプリには「間違えた問題を自動でチェックしてくれる」「苦手な問題を出題してくれる」といった便利な機能があるので、効率良く対策することが可能です。
尚、アプリによって問題数や使える機能が異なるので、自分にとって使い勝手が良いものを選んでみると良いでしょう。
どのアプリにしようか迷った際は、無料で使える「SPI言語・非言語 一問一答」がおすすめです。問題数が300問以上も用意され、全ての問題に解説が付いているので、自己学習に最適です。
対策アプリ「SPI言語・非言語 一問一答」:App Store / Google Play
効果的な対策③転職エージェントを活用する
多角的な転職サポートを受けられる「転職エージェント」は、SPIの対策にも有効的と言えます。
と言うのも、転職エージェントは企業とのパイプを持っており、SPIに関する情報も把握しているからです。
企業におけるSPIの重要度に加え、出題傾向を教えてくれる場合もあるので、活用すれば具体的なSPI対策を立てられます。
また、SPI対策だけでなく「応募書類の添削」や「面接対策」も受けられるので、より選考通過率を高めることが可能です。
転職エージェントのサービスは、基本的に「無料」で利用できます。
初めて利用する方は、転職支援実績No.1の「リクルートエージェント」などを検討してみると良いでしょう。
リクルートエージェントは、SPIのテストセンターを運営する「リクルートグループ」のサービスなので、対策について相談しやすいのも利点です。
SPIを攻略するには問題に慣れておくのがポイント
ここまで3つの対策を紹介しましたが、SPIを攻略するには“とにかく問題に慣れておく”ことが大切です。
前述したように、SPIは問題数が多いため、途中で時間切れになってしまう方も少なくありません。
ですので、繰り返し問題を解いてコツをつかみ、慣れてきたら制限時間を意識して問題に取り組んでみましょう。尚、SPIの制限時間は受検形式によって異なります。
テストセンター | 性格検査:約30分 能力検査:約35分 |
---|---|
ペーパーテスト | 性格検査:約40分 能力検査:約70分 |
Webテスティング | 性格検査:約30分 能力検査:約35分 |
インハウスCBT | 性格検査:約30分 能力検査:約35分 |
(参考:https://careerticket.jp/media/article/1872/)
受検形式により出題数は変わりますが、ペーパーテストを例に挙げると、1問当たりの時間配分は以下のようになります。
- 性格検査:約8秒(40分÷300問=8秒)
- 能力検査:約1分(70分÷70問=1分)
ご覧のように、1つの問題に費やせる時間は短いので、効率良く回答していくことが重要です。
尚、無料で模擬テストを受けられる「大人塾」や「SMART SPI-G」などを活用すれば、1つの問題にかけられる時間を感覚的に把握できます。
まとめ:SPI対策をして万全の態勢で試験に臨もう!
今回は、SPIの基本的な情報や対策の仕方について解説しました。改めて記事の内容を簡単にまとめてみます。
- SPIの重要度や受検形式は企業によって異なる
- SPIは問題集やアプリを使って問題に慣れておくのがポイント
- 転職エージェントから応募企業のSPI情報を確認するのも効果的
繰り返しになりますが、SPIは出題数が多いため、問題を解く「スピード」と「正確性」が必要になります。
ぜひこの記事も参考にしていただき、しっかりと対策をした上でSPIに臨みましょう。