転職は人生を変える大きなチャンスではありますが、それなりのリスクが伴うことも事実です。予めリスクを把握しておかないと、後々「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうかもしれません。
そこで今回は、転職する前に知っておくべき4つのリスクを紹介します。また、転職しない場合のリスクについても解説するので、この記事を読めば“本当に転職するべきかどうか”を判断できるでしょう。
更に転職のリスクに対する向き合い方や、リスクを減らす対処法についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://www.pakutaso.com/20210445113post-34501.html)
転職する前に知っておくべきリスクとは?
転職には様々なリスクが伴いますが、特に知っておくべきリスクとしては、以下の4つのことが挙げられます。
- 現職より収入が減る可能性がある
- 仕事内容のズレが生じる場合がある
- 人間関係がリセットされる
- 独特な社風に戸惑うことがある
上記のリスクを把握せず、勢いだけで転職すると、現状を改善できるどころか悪化させてしまう可能性が高いです。
次の章からは、それぞれのリスクについて詳しく解説していくので、転職で後悔しないためにも1つずつ確認していきましょう。
転職に伴うリスク①現職より収入が減る可能性がある
「現職の給与に不満がある」「もっと年収を増やしたい」という理由から、転職に踏み切る方は非常に多いです。
ですが、実際には転職直後の年収は下がる傾向にあります。と言うのも、その企業で実績を残していないため、最初から高い年収を提示されるケースが少ないからです。
特に未経験の業界・職種に転職する場合、即戦力としての活躍が見込めないため、現職よりも大幅に収入が下がる可能性が高いです。
もちろん転職先によっては、今の会社よりも収入が増える場合もあります。ただ専門的なスキルや確かな実績を積み上げていないと、収入アップを目指すのが難しいことも事実です。
最初の提示額が少なくても、実績や勤続年数を積み上げれば、比例して収入が増えていく企業が多いです。
ですので、転職する際は“将来的にどれくらいの年収がもらえるのか”という点に、着目しておくことが重要です。
転職に伴うリスク②仕事内容のズレが生じる場合がある
転職のリスクの中でもありがちなのが、仕事内容に関するミスマッチです。具体的には「求人情報とは違う部署に配属された」「イメージしていた内容と全く違った」ということがよくあります。
想像と異なる状況でも楽しめる柔軟性や、仕事をコントロールできる実力があれば良いですが、誰しもがそう簡単に対応できるとは限りません。
ですので、面接の際に仕事内容について追求し、リスクを小さくするように努めましょう。例えば、「商材の詳細」「自身が受け持つ責任の幅」「必要なスキル」などを確認しておくと良いでしょう。
企業側に質問する際、評価を気にして消極的になる方もいますが、入社して困るのは自分自身です。本当にあなたを必要としているなら、企業側も詳しく答えてくれますし、積極的な質問は高評価に繋がります。
特に求人情報の内容が曖昧な場合、仕事内容のズレが生じる可能性が高いです。
面接を受ける前に、気になるポイントを整理しておき、仕事のイメージがつかめるまで質問してみると良いでしょう。
転職に伴うリスク③人間関係がリセットされる
転職は人間関係をリセットできるチャンスである一方で、リスクになる要素でもあります。と言うのも、新しい環境でゼロから人脈を作るためには、それなりの労力と時間が必要になるからです。
特に定着率が高い企業の場合、生え抜きたちのグループがあることから、組織に馴染むまでに時間がかかることもあります。
上手く人間関係を構築できるかどうかは、あなたの性質や相手との相性があるため、一概に「問題はない」とは言い切れません。
ですが、自らコミュニケーションを図ったり、着実に実力を示したりできれば、スムーズに良好な関係を築くことができるでしょう。
転職に伴うリスク④独特な社風に戸惑うことがある
転職に伴うリスクとして、今の会社と転職先の社風のギャップが挙げられます。すぐに馴染める方もいますが、独特な社風に上手く馴染めず、気持ち良く働くことができない方も少なくありません。
例えば、「年功序列」の会社から「実力主義」の企業に転職する場合、より大きなプレッシャーを感じるでしょう。他にも体育会系の雰囲気が強かったり、企業の伝統を重んじたりと会社によって社風は異なります。
転職する前に社風を知るのは難しいですが、面接中の雰囲気や企業情報の内容から感じ取れる場合もあります。ですので、面接官とのやり取りや企業のホームページなどは、注意深くチェックしておくと良いでしょう。
また、後程紹介する「転職エージェント」を活用すれば、企業とのパイプを持つキャリアアドバイザーが社風について教えてくれます。事前に転職先の社風が分かれば、よりスムーズに新たな環境に溶け込めるでしょう。
転職のリスクを回避するために会社に残るのはあり?
実際に転職のリスクを把握すると「やっぱり転職しない方が良いのかな…」と考えてまうかもしれません。
しかし、転職しない場合にもリスクが伴うので、自分にとって“どちらの方がリスキーなのか”を見極める必要があります。
尚、「今の会社に残る」という選択をした場合には、以下のようなリスクが伴います。
- 年齢が上がるにつれて転職のハードルが高くなる
- キャリアアップの機会を失う可能性がある
- 現状の悩みを解決できる可能性が低い
年齢が上がるにつれて転職のハードルが高くなる
一般的に転職は、年齢が上がるにつれて「難しくなる」と言われています。なぜ転職するのが難しくなるかというと、企業から要求されるハードルが高くなるからです。
特に30代からは“即戦力”として期待されるため、より「実力」が重視されます。そのため、専門的なスキルや確かな実績がなければ、選考を通過するのは厳しいでしょう。
ですので、「今の会社に残る」という判断を下す場合には、次の転職が難しくなることも覚悟しておく必要があります。
キャリアアップの機会を失う可能性がある
転職しない場合、キャリアアップの機会を失うリスクがあります。何年も同じ会社で働いていると、視野が狭くなったり、仕事がマンネリ化したりする可能性が出てきます。
そうすると、新しいスキルや考え方が身に付かず、自分の市場価値を落とすことになりかねません。市場価値が低くなれば、転職するのはもちろん、キャリアアップを狙うのも難しくなるでしょう。
ですから、キャリアアップが“将来のリスクとなり得る問題であるかどうか”を考え、転職するのかしないのかを判断したいところです。
現状の悩みを解決できる可能性が低い
多くの方が転職について考えるのは「会社のやり方に不満がある」「他にやりたいことがある」といった理由が多いです。
つまり、“今の会社では現状の悩みを解決できない”と判断したため、転職について考えている訳です。
今の会社に残る場合、これまでと同じ環境で過ごすことになるため、「悩みが解決されない」「理想のキャリアを築けない」といったリスクを受け止める必要があります。
転職のリスクはなくすものではなく管理するもの
ここまでの内容で、転職するにもしないにもリスクを伴うことが理解できたかと思います。
転職だけに限りませんが、人生の中でどのような選択をするときも、リスクをゼロにすることはできません。
ですので、“リスクをなくす”のではなく「リスクを管理する」という考えを持つことが大切です。
「何に対してリスクを感じているのか」「自分にとって何が大きなリスクになるのか」を把握することができれば、あなたにとって最善な判断を下せるでしょう。
転職のリスクを減らすための4つの対処法
前章では“リスクを管理することが大切”と紹介しましたが、「出来るだけリスクを減らしたい」というのが転職者の本音でしょう。
以下の3つのポイントを意識しておけば、転職におけるリスクを減らすことが可能です。
- スキルや実績を積み上げる
- 徹底的に企業研究を行う
- 転職の軸を明確にしておく
スキルや実績を積み上げる
転職するまでにスキルや実績を積み上げておくことで、給料が下がるリスクを減らせます。
と言うのも、自分の市場価値を高められ、収入アップやキャリアアップを狙いやすくなるからです。
また、高い専門スキルや経験値を持っていれば、選考で落ちるリスクが減りますし、次の職場にスムーズに順応できます。
もし自己分析をして「市場価値が低い」「能力が足りない」と感じた場合、スキルや実績を積んでから転職するのも方法の1つです。
徹底的に企業研究を行う
転職後のミスマッチを減らすためには、徹底的に企業研究を行うことが必須です。
出来る限りの情報を集めておけば、仕事内容のズレが生じたり、独特な社風に戸惑ったりするリスクを減らせます。
また、企業が求める人材像を把握でき、ピンポイントでアピールすることも可能です。
入社後のミスマッチを防ぐため、そして有利に転職活動を進めるためには、企業研究が必要不可欠と言えるでしょう。
転職の軸を明確にしておく
転職する際、多くの方が「転職して上手くいかなかったらどうしよう…」というリスクを感じるかと思います。
そのリスクを抑えるためには「転職の軸」を明確にしておくことが大切です。転職の軸とは、あなたが転職において優先する条件のことを指します。(例:年収、福利厚生、職場環境など)
改めて転職理由を確認し、優先度の高い条件で転職先を探していけば、転職後のリスクを大幅に抑えられるでしょう。
尚、転職の軸を考える際は、将来的なキャリアプランやライフプランも考慮しておくのがポイントです。
転職エージェントを利用すれば大幅にリスクを減らせる
ここまで3つの対処法を紹介しましたが、1人で転職のリスクを管理したり、分析したりするのはとても大変です。なぜなら、自分本位で物事を解釈してしまい、客観的な判断ができなくなってしまうからです。
そこでおすすめしたいのが「転職エージェント」。転職エージェントでは、あなたの性質や希望条件をもとに、最適な求人を提案してくれます。
更に求人票では分からない社風や働きやすさなど、企業の内情も教えてくれるので、転職後のミスマッチを防ぎやすくなります。
多角的に客観的なアドバイスを受けられるため、自分で考えるよりも大幅にリスクを減らすことが可能です。「転職のリスクが怖くて動けない…」という方は、まず転職エージェントに相談してみましょう。
転職エージェントのサービスは、基本的に「無料」で利用できるので、誰でも気軽に活用できます。
初めて転職エージェントを利用する方は、転職支援実績No.1の「リクルートエージェント」など、確かな実績のあるサービスを検討してみると良いでしょう。
まとめ:転職活動の成功はリスクを受容できるかが鍵
今回は、転職する前に知っておくべきリスクについて紹介しました。改めて記事の内容を簡単にまとめてみます。
- 転職先によっては収入が減る可能性がある
- 仕事内容のズレが生じるリスクがある
- ゼロから人脈を作るのに苦労する場合がある
- 今の会社とは異なる社風に馴染めないことがある
- リスクはなくすのではなく「管理する」という考えが重要
紹介した内容からも分かるように、転職するにもしないにも何かしらのリスクが伴います。
自分にとってのリスクを把握でき、それを受け入れることができれば、あなたにとって最善な道を選択できるでしょう。
ぜひこの記事も参考にしていただき、今一度“転職するべきかどうか”を判断してみてください。