「製薬業界で働いているんだけど、ヘッドハンティングっていうのがあるらしい。一見聞くと怪しそうだけど実際はどうなんだろうか・・・。ちょっと気になる。」
製薬業界で働いている人で、ヘッドハンティングという存在を知っている。興味はあるけど利用するのが少し怖いっていうことがありますよね。
この記事では、製薬業界のヘッドハンティングの実態について解説していきます。
アイキャッチ画像出展:https://www.pakutaso.com/20160332085post-7358.html
転職求人倍率から見る製薬業界の現状
2019年時点の業種別の転職求人倍率は、全体で2.17倍です。一方で、製薬業界で働いている薬剤師などに当たる技術系(メディカル)の求人倍率は1.52倍と低くなっています。
(出典:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/)
一概には言えませんが、ヘッドハンティングは外部から優秀な人物を引き抜いてくるという方法をとっています。
製薬のように専門性が高く、さらに求人倍率が低い状況では普通に求人募集をして人が集まってくる方法では、働く人を確保できません。
製薬業界で働く人たちはもしかすると、ヘッドハンティング会社から声がかかってくる可能性もある状況です。
外資系製薬会社からのヘッドハンティング
海外では日本よりも活発に行われているヘッドハンティング。もしかすると、外資系製薬会社からあなたに声がかかることもあるかもしれません。
外資系製薬会社は何よりも実力や成績を評価しますので、日本企業よりも年収が何倍も上がることもあります。ですが、以下の点にも注意が必要です。
- 実力重視のため、常に自分の頭で考え自主性を求められる
- 新薬の研究・開発が携わっている薬剤師などが評価されるので、毎日勉強が欠かせない
- 海外にある本社や各支店はほとんどが外国人なので、英語を話せる必要がある
日本の風土とはかなり異なっているので、外資系の企業は魅力的に見えますが、常に成果を求められますのでプレッシャーとの戦いになるでしょう。
製薬会社からヘッドハンティングが来た場合
ヘッドハンターがあなたに声をかける手法は、いきなり対面でやり取りをするワケではありません。
- 電話
- メール
- 手紙
この3つを通して、ファーストコンタクトと呼ばれるやり取りから始まります。多くの場合、ヘッドハンターと呼ばれる人たちは社名を伏せ、あなたに接触を図ります。
どういう企業か分からないままですと、とても不安なので以下の点を聞き出しましょう。
- 製薬業界内での売り上げや自己資金、社員数などの企業の立ち位置
- 企業のサービスといった特徴
この情報を聞き出せば、ある程度イメージが湧くのではないでしょうか。もし、ヘッドハンターが情報を秘匿にしたがる場合は、断った方がいいです。
売り上げ高からみる製薬会社市場
ヘッドハンティングを受けた際、製薬会社の規模や立ち位置がよく分からないこともあるかと思いますので、国内と海外の製薬会社の売り上げ高を紹介します。(2016年度版)。
国内製薬会社の売り上げ高
第一位は「武田薬品工業」で約1兆7300億円、第二位は「アステラス製薬」で約1兆3000億円、第三位は「大塚HD」で約1兆1900億円の売り上げ高です。
(出典:https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/s3-ten-navi.com-wpimg/answers/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/cb2f46a2e32597e50ad19be35a4f0eab.png)
海外製薬会社の売り上げ高
第一位は「ロシュ(スイス)」で約543億ドル、第二位は「ファイザー(アメリカ)」で約525億ドル、第三位は「ノバルティス(スイス)」で約491億ドルの売り上げ高です。
(出典:https://answers.ten-navi.com/pharmanews/13709/)
「指名スカウト」ヘッドハンティングの手法
ヘッドハンティング会社があなたにアプローチをする方法は、「指名スカウト」と「ロングリストスカウト」と呼ばれる方法があり、「指名スカウト」の特徴は、
- クライアント企業が指名した人材をヘッドハンターがスカウトする
- ヘッドハンターが、対象者の名刺や個人情報などの連絡先をクライアント企業から情報を得て、相手に接触する
「指名スカウト」でのヘッドハンターは、あなたのことを詳しく知っており、提案される条件がマッチングしていて即戦力を求められます。
「ロングリストスカウト」ヘッドハンティングの手法
「ロングリストスカウト」という方法もあります。特徴を説明すると、
- ヘッドハンターとの面談を通して条件にマッチングしているかを判断する
- ヘッドハンターとの面談にマッチングした場合、求人企業との面談に進み採用される
「指名スカウト」の場合は、あなたのことを詳しく知っているうえでのスカウトですが、「ロングリストスカウト」はあなたのことを詳しく知りませんので注意です。
製薬業界のヘッドハンティング会社その1
ここから、製薬業界に強いヘッドハンターの会社を紹介していきます。まずは、「ティ・アイ・エス」についてです。
「ティ・アイ・エス」は、医療業界や製薬業界を専門とするヘッドハンターが在籍している会社で、ヘッドハンターの強みを挙げていきますと、
- 会社の代表が業界に精通していて、情報や知識を熟知している
- 業界で築いた人脈を活かして、マッチングする企業を紹介してくれる
- 転職で確かな実績が数多くある
運営している代表者自身が業界を熟知していて、広い人脈からあなたに合う求人を提案するヘッドハンターが所属しています。
製薬業界のヘッドハンティング会社その2
次に紹介するヘッドハンティング会社は「ヒューマン・アソシエイツ」です。
「ヒューマン・アソシエイツ」は、医療系に特化したヘッドハンターが在籍している会社で、メディカル系に特化した専門事業があります。ヘッドハンターの強みを挙げていくと、
- 医療専門分野など、その道に精通しているヘッドハンターがいる
- 組織が大きいので、数多くのヘッドハンターが在籍している
業界に精通しているヘッドハンターが多くいるので、あなたにあった提案を安心して受けられます。
製薬業界のヘッドハンティング会社その3
最後に紹介するのが「ビズ・リーチ(BIZ REACH)」で、最近よくCMでも目にする会社です。
「ビズ・リーチ(BIZ REACH)」は、医療や製薬専門の会社ではなく総合的なジャンルを扱っています。製薬業界のヘッドハンティングも多く扱っていて、ヘッドハンターの強みを挙げると、
- 年収600万円以上のハイクラスのヘッドハンティングを扱っている
- クライアント企業が自分で欲しい人材を直接検索システムがあるので、条件のマッチングしやすい
- スカウト可能な優秀な人材が78万人以上登録されている(2018年4月時点)
ヘッドハンターが78万人以上ものハイクラス人材を扱っていて、独自の検索システムもあることから、あなたにあった提案を受けられます。
まとめ
ここまで、製薬業界のヘッドハンティングの実態について説明しました。
製薬業界の業種別の転職求人倍率は低く、競争が激化している現状からヘッドハンティングを行っていることが増えてきています。
もしいきなり、ヘッドハンティングの声がかかってきたとしても、慌てずに落ち着いて自分で判断して考えて下さい。
ヘッドハンティングされたからといって慢心せずに、慎重に企業は選んでいきましょう。