妻や娘に臭いについて指摘された経験はないでしょうか。これは笑い事ではありません。
気づかないうちに”ハラスメント”をしている可能性があります。
この記事では、しているかもしれない臭いによるハラスメントの種類や予防方法について説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
- 臭いによるハラスメント【スメルハラスメント】とは
- 40・50代のしがちな臭いによるハラスメントの種類
- 臭いによるハラスメントをしないための予防方法
ただの臭いだけで済まない!臭いによるハラスメントとは
臭いによるハラスメントは、スメルハラスメントと呼ばれており、職場で起こる”ハラスメント”の1種です。ここでいう臭いとは、たばこや口臭、体臭、ワキガなど多岐にわたります。
- パワーハラスメント
- セクシャルハラスメント
- モラルハラスメント
- ジェンダーハラスメント
- スメルハラスメント
他人の臭いを指摘することは勇気のいることですよね。それと同じく、もし自分の臭いが不快な臭いだとしても、他人は自分に指摘しづらいのです。
その上、自分の臭いは自分では気づきにくいため、無自覚のうちに他人に不快な思いをさせているかもしれませんよ。
40代・50代がしてしまいがちな臭いによるハラスメントの種類
自分が他人にとって嫌な臭いを発しているとは気づきにくいものです。それを防ぐためにも、まずどのようなの臭いが職場で不快に感じられるかについて把握していきましょう。
この記事では職場で問題になりやすい代表的な臭いを7つ説明していきます。
- 加齢種
- ワキガ
- 口臭
- 香水
- タバコ
- 疲労臭
- 柔軟剤
この中で自分が発しているかもしれない心当たりのある臭いはありましたでしょうか。以下でそれぞれの臭いの特徴と対策について説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
臭いによるハラスメント①加齢臭
歳を取ると避けては通れない臭いといえば、加齢臭ですよね。ここでは加齢にともなって発しやすくなる加齢臭の特徴と予防方法を説明していきます。
加齢臭の特徴
加齢臭は皮脂腺から発生する臭いで、体にたまっていた脂質の主成分である”脂肪酸”という物質が、酸素と結合して酸化することにより臭いを発します。
油ものが多い食生活や運動が少ない生活を送っていると、体に脂肪が蓄積されていきます。また、加齢とともに体内にある活性酸素が増加します。
つまり、体内の脂肪分と加齢に伴って増加する活性酸素が結合することで、加齢臭となるのです。
加齢臭を抑える方法
ここからは加齢臭を抑える方法5つを紹介していきますので、臭いが気になる方はぜひ実践してみてください。
脂質を控える
脂質の主成分である脂肪酸が酸化することにより加齢臭が発生するため、脂質の摂取量を減らす必要があります。
油ものや肉類の食べる量を減らし、野菜の食べる量を増やしましょう。
こまめに汗をふく
皮膚の表面で雑菌が繁殖することが臭いの原因ですので、汗をかいたらハンカチ等ですぐ拭くようにしましょう。
ハンカチが1枚だと、2回目以降汗を拭く時にハンカチに付着した雑菌を皮膚に付着させてしまいます。
そのため、複数枚のハンカチや汗拭きシートを用意して発汗に備えましょう。
朝シャンをする
寝ている間に汗や皮脂が分泌されており、夜にお風呂に入ってから時間が経っているため、くさくなる場合があります。
そのため、朝にシャワーを浴びて、寝ている間の汗や皮脂を洗い流することで、加齢臭をリセットすることができます。
衣服を念入りに洗濯する
加齢臭がついた衣服は他の洋服と同じように洗濯しても、臭いが取れないことがあります。
その場合は、皮脂油を落とす弱アルカリ性の洗剤を使用するようにしてください。
弱アルカリ性の酵素が酸化を中和して、皮脂油をみるみる落としてくれます。
デオドラント製品を使用する
加齢臭に対応したデオドラントを使用するのも、加齢臭対策の1つの手です。
汗をかいた後はハンカチや汗拭きシートで拭き取りますが、そもそも汗を出にくくすることがデオドラント製品を使用する目的です。
デオドラント商品は、シートやスプレー、スティック、クリームと様々な形状があるので、ご自身に合ったものをお使いくださいね。
臭いによるハラスメント②ワキガ
ここでは、独特な酸っぱい臭いを発するワキガの特徴と予防方法を説明していきます。
ワキガの特徴
ワキガは、脇や陰部に多く存在する”アポクリン腺”という汗腺から出た汗によって、皮膚表面に雑菌が繁殖することで、独特な酸っぱい臭いになります。
ワキガではない人の脇には、アポクリン腺が少ないですが、それに比べてワキガである人の脇にはアポクリン腺が多く存在します。アポクリン腺の量が多いほど、臭いも強くなります。
ワキガの臭いを抑える方法
ここからは、独特な酸っぱいワキガの臭いを抑える方法を3つ紹介していきます。
こまめに汗をふく
加齢臭の対策と同じく、皮膚の表面で雑菌が繁殖することが臭いの原因ですので、汗をかいたらすぐに拭き取るようにしましょう。
複数枚のハンカチや使い捨てのウェットティッシュを持ち歩き、汗を垂れ流している状態は避けるようにしましょう。
脇毛を処理する
脇毛が生えていると、脇汗がとどまってしまいワキガの臭いを放ちます。
そのため、脇の毛を処理して菌が繁殖しづらい環境を作ることが大事です。
脇毛がないと汗を拭き取ることも容易ですので、ぜひ検討してください。
病院で治療する
病院でアポクリン腺の除去手術を受けることで、根本的にワキガの臭いを発しなくすることができます。
現在、様々な病院でワキガ治療を受けることができます。切開してアポクリン腺を取り除くものから、短期的な効果ではあるものの注射で発汗を抑えるものもあります。
臭いによるハラスメント③口臭
ここでは、社会人は誰しも注意しておかなければいけない口臭の特徴と予防方法を説明していきます。
口臭の特徴
口臭には多くの原因がありますが、不快な口臭のほとんどは、口内の唾液や食べ物のカスに含まれる”タンパク質”が細菌によって分解される際に発生するガスです。
タンパク質を多く含んでいるのが舌に付着している舌苔(ぜったい)です。口の中が乾いていたり、体調不良であったりすると、舌苔も厚くなり臭いが強くなります。
口臭を抑える方法
ここでは口臭を抑える方法を5つ説明していきます。ほとんどが簡単に実践できるものであるため、参考にしてみてください。
うがいや歯磨き、舌洗浄をする
歯ブラシで歯を磨くだけでは、歯の間や舌に食べかすが残ってしまい、そこから細菌が繁殖して口臭となってしまいます。
そのため、食事をしたら歯ブラシだけではなく、デンタルフロスや舌ブラシなどを利用して、口内を清潔にしましょう。
口呼吸を止める
口呼吸は口内の乾燥を引き起こし、口臭の原因となる口内の細菌を繁殖させてします。
唾液は口内の細菌を浄化する効果がありますが、口内の乾燥により唾液が減少すると、うまく作用しなくなります。
そのため、鼻呼吸を意識したり、口周りの筋肉を鍛えて口が開かないようにしたりして、口内が乾燥しないようにしましょう。
歯周病の治療を受ける
歯周病になると、歯と歯茎の隙間が深くなります。その隙間に食べカスや歯石にいた細菌が進行していき、隙間の奥で繁殖します。
歯と歯茎の間が深くなると、歯ブラシでは届かなくなり歯科医院で治療を受ける必要があります。
そのため、歯ブラシでは届かない隙間の歯石や食ベカスを歯科医院で除去してもらい、細菌の繁殖を防ぎましょう。
こまめに水分補給をする
既にお伝えしましたが、口内が乾燥すると唾液の分泌量が減少します。唾液は口内の細菌の繁殖を抑える作用があり、分泌量の減少は口臭につながります。
そのため、水分補給は口臭予防にとても効果的ですが、水分といっても何でも良いわけではありません。
温度が高すぎると、逆に口内を乾燥させてしまいますし、コーヒーであれば酸性が強いので、常温の水をとるようにしましょう。
ブレスケア商品を使う
ブレスケア商品は、臭いのもとである胃の中にたまった食事による口臭を防ぐための商品です。
噛むタイプやフィルムタイプなど形状は様々販売されています。食事後に口臭が気になるときに使用すると良いでしょう。
臭いによるハラスメント④香水
今では、身だしなみとして香水をつける人も多いですよね。ここでは香水によってハラスメントが起こらないために、香水による臭いの特徴と香水によるハラスメントの予防方法を説明していきます。
香水による不快な臭いの特徴
おしゃれな人だけでなく、体臭を気にしている人も香水をつけますよね。香水を使用していくうちに臭いに鼻が慣れてしまい、量を多くつけすぎてしまうことはよくある話です。
自分では良い香りと思っていても、他人からすれば苦手な臭いで、香水が原因で他人の頭痛や吐き気を引き起こしていることもあります。
香水による臭いを抑える方法
香水は本来良い匂いですが、使い方によっては不快な臭いとなってしまいます。ここでは、香水による臭いを抑える方法を2つ紹介していきます。
香水のつける量を減らす
香水は主に「オーデコロン」と「オードトワレ」、「オードパルファム」という3種類に分かれます。
それぞれ香水の香りの強さや持続時間が違うため、適切な量をつけないと、良いにおいではなく不快な臭いになってしまいます。
自身の香水のつけかたに自信のない方は、もう一度香水のつける量を見直しましょう。
デオドラント製品を使用する
香水を使用している人の中には、加齢臭などの体臭対策に使用している人もいると思います。
しかし、体臭と香水が混じった臭いは、体臭だけの時よりも不快な臭いに感じる人も多いです。
そのため体臭対策に香水を使用するのではなく、デオドラント製品を使用すると良いでしょう。
臭いによるハラスメント⑤タバコ
タバコを吸われる方にとって、タバコはとても良い気分転嫁になりますよね。ここではタバコの臭いの特徴と予防方法を説明していきます。
タバコの臭いの特徴
喫煙している人であれば、喫煙した後は特に口からタバコの臭いがしますよね。これはタバコに含まれる”タール”や”ニコチン”が原因となり発せられる臭いです。
タバコを吸う人であれば嫌な臭いではないかもしれませんが、タバコを吸わない人にとってはくさいと感じてしまうことが多いです。
タバコの臭いを抑える方法
ここでは、簡単にできるタバコの臭いを抑える方法を4つ紹介していきます。
深呼吸をする
たばこを吸い終わった後も、肺にはタバコの煙が残っています。それが呼吸するたびに出てくるため、タバコを吸わないひとにとっては不快な臭いと感じます。
そのため、喫煙後は、出来るだけ長く口から息を吐きましょう。そして、鼻から吸えるだけ息を吸ってください。
これを繰り返すことで肺の中のタバコの煙を減らすことができ、タバコによる口臭を改善することができます。
うがいや歯磨き、舌洗浄をする
タバコを吸うと、歯や舌に”タール”が付着します。これがタバコ独特の臭いを放ち、口臭となります。
そのため、タールが歯や舌につき切る前にうがいや歯磨き、舌洗浄をすることでタールによる口臭を防ぐことができます。
ウェットティッシュで髪を拭く
タバコによる髪の毛の臭いは、頭を洗うことが一番効果的ですが、職場や出先では難しいですよね。
その場合、濡らしたハンカチやウェットティッシュで髪の毛を拭いてください。全体的に拭けたら、乾いたタオルやティッシュでもう一度髪の毛を拭いてください。
そうすると、髪の毛についたタバコの臭いがきれいにとれるので、ぜひお試しください。
衣類用の消臭スプレーを使う
衣服についたタバコの臭いを完璧に落とすには、洗濯をしなければいけませんが、職場や出先ではなかなかできません。そのため、救急措置になりますが、職場では消臭スプレーの使用をおすすめします。
ここで重要なのが、香料入りの消臭スプレーではなく、無香料の消臭スプレーを選ぶ、ということです。
なぜなら、香料入りの消臭スプレーは、香りでタバコの臭いを消そうとするものが多く、消臭スプレーの香りとタバコの臭いが混じってしまうからです。そのため、無香料の消臭スプレーを使用するようにしてください。
臭いによるハラスメント⑥疲労臭
疲労臭は、体を清潔にしていても臭ってしまうものです。ここでは、疲労臭の特徴と疲労臭を発しないための予防方法を説明していきます。
疲労臭の特徴
体に疲労が蓄積した時に、体内から出てきた”アンモニア”が原因で嫌な臭いを発してしまいます。
健康状態であれば、アンモニアは尿となって体外に排出されますが、疲労により肝臓の働きが悪くなると、アンモニアを分解しきれなくなります。
分解しきれなかったアンモニアは血液に入り、全身に循環したのち、皮膚の毛穴から汗や皮脂に含まれて分泌され、くさい臭いを放ちます。
疲労臭を抑える方法
ここでは、習慣として取り入れたい疲労臭を抑える方法3つを説明していきます。
湯船につかる
疲労を回復させるなら、シャワーより湯船につかるようにしましょう。湯船につかることは多くのメリットがあります。
シャワーよりも身体を芯から温め血行を改善することもできますし、水圧で血液循環を促すことができます。また、浮力によって筋肉の緊張状態をほぐすことも可能です。
そのため、シャワーよりも湯船につかるほうが疲労回復をすることができ、疲労臭の予防に効果的です。
睡眠の質を向上させる
疲労回復には、睡眠時間の確保は勿論のこと、睡眠の質を向上させなければなりません。
そのためには、就寝1時間以内に携帯やパソコンを触らないようにしましょう。なぜなら、眠る前の強い光は睡眠ホルモンである”メラトニン”の分泌を抑制するからです。
また、夜遅くに飲酒はしないようにしましょう。なぜなら寝る前の飲酒は睡眠の質を下げます。更には、就寝中に尿意を催してしまい目覚めてしまうことがあるからです。
限られた睡眠時間の中で睡眠の質を上げて、前日の疲労はその日の夜の睡眠で解消するようにしましょう。
軽い運動をする
就寝時間の2〜3時間ほど前に軽い運動を行うと、疲労回復に公的です。なぜなら、軽い運動をすると、入眠しやすくなる上に睡眠の質を向上することができます。
軽い運動といえばウォーキングが代表的です。10~15分ほどのウォーキングを行うことで、疲労回復だけでなく、疲れにくい体をつくることもできます。
ウォーキングの際のポイントは、腕をしっかり振って歩くことなので、意識しながら行うようにしましょう。
臭いによるハラスメント⑦柔軟剤
柔軟剤は、人を不快にさせる臭いとして見落としがちなものです。ここでは、柔軟剤による不快な臭いの特徴と予防方法を説明していきます。
柔軟剤による不快な臭いの特徴
洗濯物を部屋干しした際のくさい臭いの悩みを香料入り柔軟剤は解決してくれますよね。しかし、その柔軟剤は場合によって”香害”としてハラスメントを引き起こしているかもされません。
衣服の選択の仕上げとして使われる香料入りの柔軟剤の”匂い”が他人にとってはくさく感じ、気分を悪くさせて体調不良にさせてしまうことがあるのです。
癒しの匂いと思って香料入り柔軟剤を好んで使用していたとしても、他人にとってはくさいと感じる場合があります。
柔軟剤による臭いを抑える方法
ここでは、柔軟剤による臭いを抑える方法を2つ説明していきます。
使用量を再確認
メーカーで推奨されている柔軟剤の使用量がパッケージに記載されていますが、容量を守って使用されていますでしょうか。
感覚で使用していたら、適切な使用量より多く使用していたなんてこともあると思います。そのため、一度ご自身が使用している量が適切な量であるか確認してみてください。
香料入りの洗剤や柔軟剤の使用を控える
今では、洗剤も柔軟剤も良い匂いのものが多く販売されていますよね。しかし、洗剤も柔軟剤も匂いがするものを同時に使用すると、2つの匂いが混じり不快な臭いになってしまう場合があります。
そのため、もし洗剤と柔軟剤のどちらとも匂いがあるものを使っているのであれば、せめて片方は無香料のものを使用するようにしましょう。
臭いによるハラスメントをしていませんか【まとめ】
この記事では臭いによるハラスメントについて説明してきました。
会社の人と話すときに、口臭が気にになって話がはいってこないという経験もあるのではないでしょうか。このように話してる本人が気づかないうちに、加害者になって他人を不快にさせているかもしれません。
良かれとおもって使用している香水や柔軟剤も、苦手と感じている人もいるかもしれません。
日頃から自分で注意することで、ハラスメントにならないように気を付けていきましょう。