企業は常に優秀な人材を求めています。多くの会社間でヘッドハンティングが行われている中、もしも自分が対象となった場合、給料はどのくらい上がるのでしょうか。
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そもそもヘッドハンティングって何?
ヘッドハンティングとは企業で働いている人材を、その能力を求めて別の企業がスカウト(引き抜き)することを言います。
企業が求人を出して応募者の中から採用するよりも、すでに企業で活躍している人を探し出してスカウトした方が確実に有力な人材を確保することができます。そのため、この手法を取り入れている企業は多くあるのです。
以前までは外資系企業で多く行われていましたが、近年では日本企業でも取り入れているところが増えつつあります。
ヘッドハンティングされる条件は?
ヘッドハンティングされる条件を考えた時、多くの人はスキルが重要だと考えます。しかし、日本の多くの企業はスキルだけで人を選びません。
企業はその人の人生に対する価値観や根幹にあるものを重要視します。つまりその人の人間性を企業は見ているのです。
もちろんある程度スキルがあることは前提ですが、トップの考えやビジョンを理解した上で行動を起こすことができる人材が最も評価されます。
ヘッドハンティングをされたい方はスキルだけでなく、人間性の部分も磨く必要があります。
ヘットハンティングの給料交渉は誰がするの?
ヘッドハンティングは企業から声がかかるケースもありますが、基本的にエージェント(ヘッドハンター)が介入します。
初期段階の給与交渉は全てエージェントを介して行われ、クライアントの企業が望む人材を転職させる(引き抜きする)ために活動しているので、給与交渉に応じてくれることは少ないです。
ただし、他の候補者と比べた時に、自身の実績や経緯、能力がクライアント(企業)の望む条件に合致していれば、エージェントも給与交渉を熱心に行ってくれます。
ヘッドハンティングの給料交渉前に事前準備
ヘッドハンティングをされ、給与交渉を行うまでに事前準備は欠かせません。
事前にしておいてほしい準備として以下3つが挙げられますので、確認をしておきましょう。
1.待遇確認
まずは現職の待遇を確認してみましょう。現段階で支給されている給料や賞与、手当だけではなく、今後もらえる可能性のある退職金などの手当を洗い出すことが大事です。
昇給したらどのくらいの年収になるのかも調べ、転職する前と後のメリットをしっかりチェックしましょう。
2.業務内容
現在の業務内容を改めて確認する必要があります。今やっている業務内容が相手の企業で役に立つのか、自身のどの部分が評価されてヘッドハンティングされているかを明確に把握しておきましょう。
給与交渉の時に自身を売り込むことができなくなってしまいます。
3.過去の実績
過去に、自分自身がどのような実績を作ってきたのか、整理してみましょう。
その実績が相手企業にとって魅力的なものであればあるほど、給与交渉を有利に進めることができます。
ヘッドハンティングの給料交渉方法

出典;https://pixabay.com/en/business-office-contract-agreement-3167295/
ヘッドハンティングをされた時は受け身になりすぎず、むしろ強気に交渉をしましょう。
基本的に受け身で大丈夫ですが、ヘッドハンターが話を進める中で少しでも違和感や納得のいかない話であれば突っ込みを入れ、対応を改めてもらうことが大切です。
あらかじめ自身の希望額を伝え、そこから1円でも下がることがあるなら今回の話はなかったことにする、と先に伝えておくのも給与交渉を有利に進めるコツです。
ヘッドハンティングの給料交渉は対等な立場にある
ヘッドハンティングが新卒採用や一般の中途採用と違う点は「企業に応募しない」ところにあります。
こちらから応募しているわけではないので、ヘッドハンティングされた場合は、受け身になりつつもこちらの方が企業よりも立場が強いと考えるべきです。
ですので給料交渉の際も、自身が納得のいかない金額であれば年収を上げてもらうよう交渉できますので、客観的にみて自分がどのくらい価値のある人材なのかを分析する必要があります。
企業はあなたという戦力を引き抜くためにスカウトしていますので、対等な立場で給与交渉に臨めるでしょう。
給料交渉の注意点
給与交渉は強気に出てもいいという話をしましたが、注意点がいくつかあります。以下に3つまとめましたので、必ず確認するようにしてください。
相手企業に気に入られることが前提
ヘッドハンティングされたからといって、相手企業が採用したいと思わなければなかったことになってしまいます。
そうならないためにも、自分をしっかりアピールすることが大事です。
相手が絶対に採用したいと思っていれば、給与交渉はそれほど難しいものではないでしょう。
給与体系を把握する
現在働いている会社と相手企業の給与体系をきちんと把握する必要があります。残業代は出るのか、退職金はあるか、ボーナスはどのくらい出るのか、手当は何があるのかなど把握しましょう。
きちんと整理しておかないと、転職してから年収が下がってしまったということになる可能性もあります。
希望の給料を決めておく
一般的にヘッドハンティングされた場合は、最低でも現在の年収の+20%は要求してもいいと言えます。
給与交渉で要求できる金額に正解はありませんが、ある程度希望の金額を設定しておくと給与交渉をスムーズに進めることができます。
ヘッドハンティングを受けない方がいい条件

出典:https://pixabay.com/en/business-signature-contract-962355/
ヘッドハンティングをされると自分の能力が認められたという証明になりますので、実際に引き抜きの話がくれば嬉しいものです。
しかし、ヘッドハンティングされたとしても自身にとって有利に働くものとは限りません。大幅に年収が下がってしまうケースは少なくありません。
- 交通費を負担しない
- 現在の年収よりも下がる
以上の二つのどちらか一方でも当てはまる場合は相手にしないのが得策です。
コンサルなどからヘッドハンティングの連絡を受け、転職をした場合、転職前より年収が上がるのは基本です。交通費に関しても同様です。
年収が下がるような条件だったり、ヘッドハンターに会うために支払った交通費を負担しないようなヘッドハンティングの場合はすぐに断った方が良いでしょう。
ヘッドハンティングで給料が上がるなら受けるべき?
ヘッドハンティングをされて給料が上がるからといって、今すぐに転職を決意するのは危険です。
転職することによって「給料が上がる」というメリットはありますが、転職することによって生じるデメリットについても考える必要があります。
職場環境は悪くないか、自分ができる業務内容の範疇か、勤務時間は適切か、などしっかりとチェックしておきましょう。
高い給料を貰えればそれだけで幸せという訳ではありません。自分にあった企業なのかを見極めてから判断しても遅くはありません。
終わりに
いかがでしたか?ヘッドハンティングをされた場合は、基本的に給料は上がるものです。
もしもあなたの給料が上がらなかったり、提示された条件が悪いようならヘッドハンティングをされたとしても「断る」という選択肢を頭に入れておいてください。
また、年収が上がったとしても手当やボーナスなど、給与以外の条件にも目を向ける必要があります。
年収アップが全てではないので、ヘッドハンティングされたからといって、目先の給料に惑わされないよう気をつけましょう。