いま所属している会社の将来性に不安を抱いたり、キャリアアップを望む方は、転職を考え、ヘッドハンティングを受けたいと考えるんじゃないんでしょうか。
ヘッドハンティングを受けたいと考えている人は、そのために何らかのきっかけが必要ですよね。
今回はヘッドハンティングとは何なのか説明したあと、どうすればヘッドハンティングのきっかけを作れるのか紹介していきます。
ヘッドハンティングとは
ヘッドハンティングとは、企業に勤めている実績のある優秀な人材や、経営者、役員に目をつけ、自社に招き入れることです。
求人を出して集まった応募者の中から採用するよりも、すでに別の企業で活躍している人材をスカウトする方が、コストもかからず確実に良い人材を確保できるので、ヘッドハンティングを取り入れる企業は増えています。
日本ではまだ歴史は浅く、積極的に行われることは少なかったのですが、終身雇用制度や退職金などの制度が崩壊し、転職する人が増え、優秀な人材がヘッドハンティングされることが多くなっています。
ヘッドハンティングによる転職のリスクは?
リスクは低いとされているのですが、年収の変動、人間関係のいざこざなどが原因で離職する人もいます。なので離職率を元にヘッドハンティングによる転職のリスクがどのくらい低いのか見ていきましょう。
離職率の統計をもとに通常の転職と比較してみたところ、通常の転職の離職率は10%程度に対して、ヘッドハンティング経由の転職は平均1%以下だということが立証されています。
なぜヘッドハンティングによる転職のリスクが低いのかというと、それには2つの理由があります。
- 経営課題感を持って企業側からスカウトしているため、選考は行わない。
- 候補者はもともと転職意欲が低いため、冷静に企業を見極められる。
企業側から声がかかるので形式的な選考はなく、候補者が有利に話を進めることができ、現職とオファー企業を比較して転職を決意できる過程があるため、ヘッドハンティングでの転職のリスクは低いと考えられます。
悪質なヘッドハンティングにはご注意を!
ヘッドハンティングの連絡の中には、悪質なヘッドハンターが紛れ込んでいる場合があります。
悪質なヘッドハンターの目的は、金銭をだまし取る詐欺のためのヘッドハンティングです。高収入の案件をちらつかせることで、その際に発生する手数料やセミナー費をだまし取ります。
また、単に退職させたいというケースもあり、悪質なヘッドハンターは周到な準備をしたうえで騙してきます。
騙されないためには、ヘッドハンターから連絡があったと言って浮かれずに、冷静に考え、話に乗るべきか判断してください。ヘッドハンターが素性を明かさなかったり、少しでも怪しかった場合は、疑った方が賢明です。
ヘッドハンティングのきっかけが多い業界は?
ヘッドハンティングのきっかけが特に多いとされる業界は、「IT業界」、「金融業界」、「エンジニアリング業界」です。
IT業界
IT業界は、絶え間なく技術革新が進んでいるので、最新の技術に精通しているIT技術者やプログラマーは、IT業界の企業からすると常に欲しい状況にあります。
一時期は鈍化したものの、まだまだ成長が著しいIT業界は、ヘッドハンティングが頻繁に行われる代表格です。
金融業界
金融業界は、優秀な人材を手に入れるためなら、数億の契約金を出すことも珍しくないヘッドハンティングが盛んな業界の一つです。
ヘッドハンティングが盛んな分、業界自体の出入りは激しく、ヘッドハンティング対象者でも十分な成績をあげられなかった場合は、大幅の年俸ダウンや役職が降格する可能性があります。
ヘッドハンティング経由の転職で入れば優遇されるものの、結果を出さなければならないという大きな期待とプレッシャーがとくにかかるのが金融業界です。
エンジニアリング業界
優秀なエンジニアの技術力、業務を通して培ってきたマネジメント力や経験はとくに重要視されていて、プラント作りには必須の存在になっています。
グローバル競争が激しい業界なので、海外企業を含めた優秀なエンジニアは、企業同士の取り合いになっている状況です。
ヘッドハンティングのきっかけが多い職種は?
ヘッドハンティングされるということは、他社の人と接する機会が多いと言えます。そんな機会が多い職種は「営業職」や「コンサルタント」などが考えられます。
他の企業に行き、直接面談する営業職や、会社のコンサルティングを任され経営に携わるコンサルタントは、大きな成果をあげると目に見えて評価されやすいので、ヘッドハンティングされるケースが多いです。
他にも医師もヘッドハンティングが多い職種とされています。大学や大学院とのつながりもあり、医療業界内ですでに人脈が構築されているので、その人脈を生かしたヘッドハンティングが頻繁にあるそうです。
ヘッドハンティングのきっかけを作る方法①:名前を知られる
どこの業界でもそもそもヘッドハンターに知ってもらわなければ、当然声はかかりません。
もし自分が社内で優秀な人材として仕事をこなしていたとしても、目立たなければ優秀だということは知ってもらえません。
なので、できる限り自身の実績をアピールできる場を作り、ヘッドハンターの情報網にかかるように自分の情報を発信しましょう。
情報発信するにあたって、SNSも有効ですが、ビジネスや人材発見につながるプラットフォームを利用した方が、より良いきっかけ作りになります。
ヘッドハンティングのきっかけを作る方法②:高度なスキルを持つ
ヘッドハンティングされる対象は、自社の事業に実績を残してくる可能性のある人なので、最先端技術を持つ技術職人、信頼ある営業マン、クリエイター、ライターなどが要求されています。
また、グローバル化が急速に進み、外資系企業が日本に参入している中、英語力、英会話力を持った人も需要が高いです。一般的な職種でも英会話ができる日本人であれば十分にヘッドハンティングされることがあります。
専門分野のスキルを持てば、多くの企業はそのスキルを持った人材を欲しているので、ヘッドハンティングのきっかけは大いに増えます。
ヘッドハンティングのきっかけを作る方法③:個性を磨く
ヘッドハンティングされる人の特徴として、挙げられるのが「好奇心旺盛な人物」、「仕事仲間と馴染める人物」、「行動力のある人物」です。人とは違う個性があれば、目立つことができ、企業から重宝されます。
好奇心旺盛な人物は、幅広い物事に興味を示し、企業の事業にのめり込むこともあり、大きな失敗をしても前向きに成功するまでチャレンジし続ける傾向があるため、ヘッドハンティングのきっかけが多くなりやすいです。
仕事仲間と馴染める人物は、一緒に仕事をして楽しく業務が進むといった効率向上の効果をもたらすので、優秀な技術を持っていなくても、人間性を重視されヘッドハンティングされる場合があります。
行動力のある人物は、判断力や決断力があり、何よりも今まで経験したことないことに対して、チャレンジする試みを持っているので、ヘッドハンティング対象になりえます。
ヘッドハンティングのきっかけを作る方法④:セミナーに参加する
ヘッドハンターがリサーチする項目の一つとして、ビジネス関連の勉強会などの参加者リストがあります。
登壇できるタイミングがあれば、自分から積極的にアピールしましょう。自身の言葉で考えていること、情報をしっかりと伝えられる絶好のチャンスなので挑戦してみてください。
ヘッドハンティングのきっかけは自分で生み出すことができるので、興味のある分野のイベントには積極的に参加することをおすすめします。
まとめ
ヘッドハンティングは誰にでも訪れるものではありません。企業が欲する優秀な人材のみヘッドハンティングの対象となります。
ヘッドハンティングされるには、他の人にはない突出した専門スキルを身につけ、会社の役に立つ個性を磨き、実績をあげ、周りより目立たなければなりません。
きっかけは自分の行動次第でいくらでも作れます。一度自己分析をしてみて、自分の長所と短所を把握し、自分の能力を最大限に引き出す努力を日々重ねれば、必ずチャンスは訪れるはずです。