転職する時には様々な手続きが必要ですが、中でも気になるのは健康保険ではないでしょうか?健康保険に入っていない空白期間に、事故や病気になってしまったら怖いですよね。
そうならないためにも、転職が決まったら健康保険の手続きをしっかりしましょう。この記事では、転職する時の健康保険を切り替える方法を紹介していきます。
転職先が決まっている場合と、決まっていない場合に分けて解説していくので、自分に当てはまるところを読んでみてくださいね。
転職が決まったら会社に健康保険証を返却する
転職が決まったら、退職日に今使っている健康保険証を会社に返すことになります。扶養している家族がいる場合には、その家族の保険証も忘れずに返却してくださいね。
もし、持病などで退職日にも健康保険証を使う必要があるときは、使い終わった後に会社に届けるか、郵送で送りましょう。郵送で送る場合には、安全面を考慮して簡易書留や書留などを利用してくださいね。
また、返却と同時に「健康保険資格喪失証明書」を受け取るようにしてください。健康保険の切り替えをするときに必要となる書類ですので、忘れずに受け取りましょう。
次章では、返却しようとしたら健康保険証がなかった場合の対処法について紹介していきます。
転職で返却しようとしたら健康保険証がなかった!
普段あまり病院にかかることがない人は、健康保険証をどこにしまったか分からなくなってしまうこともあるでしょう。見つかればよいのですが、見つからなかった場合は対処が必要です。
健康保険証は身分証明書としても使うものなので、悪意のある人の手に渡ってしまうと悪用される危険性があります。そのため、なくしてしまった場合は警察に届け出てください。
また、退職日まで日数がある場合は、病気になっても対応できるように再発行をしてもらうようにしましょう。すぐに退職日がくる場合は、会社に相談して指示を仰いでください。
次章では、失効した健康保険証を間違って使ってしまった場合の対処法について紹介していきます。
転職して失効した健康保険証を間違って使ってしまった場合
退職日を過ぎてから健康保険証を返そうとしていたのを忘れてしまい、うっかり失効した健康保険証を使ってしまった場合は、特別な手続きが必要となります。
後日に保険者(保険協会の担当者)から返還請求が届くので、保険協会が負担してくれた医療費を支払ってください。その後、新たに加入した健康保険へ医療費の申請を行います。
このように、失効した健康保険証を使うと、元々入っていた保険にも新しく入る保険にも迷惑がかかってしまいます。もし、保険証がない期間に病院に行くのであれば、一度全額負担をしましょう。
新しい保険証が届いてから医療費の申請をすれば、支払った医療費は戻ってきますよ。
失効した健康保険証を使ったのが故意であったり、悪質であると判断されたりした場合は、詐欺罪で訴えられることもありますので、絶対にしないでくださいね。
次章では、転職先が決まっている時の健康保険に関する手続きについて紹介していきます。
転職先が決まっている場合は新しい健康保険証を受け取ろう
転職先が決まっている場合は、前の会社からもらった「健康保険資格喪失証明書」を提出して、新しい健康保険への加入手続きを行ってください。
健康保険への加入に必要な書類は会社が準備してくれますから、指示に従って書類に必要事項を記入し、新しい健康保険証を受け取ります。
もし、健康保険証が届くまでに期間が空く場合は、「健康保険被保険者資格証明書」を発行してもらうと良いでしょう。証明書があれば、医療費を全額負担する必要はなくなりますよ。
次章では、転職先が決まっていない場合の対処法について紹介していきます。
転職先が決まらず期間が空く場合は3パターンから選ぶ
転職先が決まっていなくて、健康保険に空白期間ができてしまう場合には次の3パターンのうちどれかを選ぶことになります。
- 扶養に入る
- 任意継続
- 国民健康保険
次章以降で、それぞれを詳しく解説していくので、ここではどんな選択肢があるのかだけ分かっていれば大丈夫ですよ。
扶養家族がいるかどうか、家族で社会保険に入っている人がいるかどうかなど、状況によって選べるものが変わってきます。自分に合うものはどれか考えながら読んでみてくださいね。
転職先が決まってない時の健康保険①扶養に入る
家族の中に社会保険(会社の保険)に入っている人がいる場合は、家族の扶養に入ることを考えてみてもいいかもしれません。
自分の収入状況によって扶養に入れるかどうかが変わってくるので、家族の了承を得てから、家族が勤めている会社の経理に扶養に入れるかどうか相談しましょう。
退職後の収入が証明できる書類やマイナンバーなどの提出を求められるので、きちんと提出するようにしてくださいね。
転職先が決まってない時の健康保険②任意継続
次に紹介する選択肢は、「任意継続」です。任意継続とは、元いた会社の保険に引き続き加入することを言います。
最大で2年間、加入することができますが、途中でやめることができないので、よく考えてから加入するようにしてくださいね。
社会保険に入る(再就職して会社の保険に入る)場合は、任意継続を途中でやめることができます。
保険料に関しては、今まで会社が負担してくれていた保険料も負担する必要があるため、今までの2倍になります。扶養者がいない場合は、次で紹介する国民健康保険のほうが安く済みますよ。
また、任意継続をするには2つの条件を満たしている必要があります。自分が任意継続できるのかどうか、確認しておきましょう。
- 会社の保険に2か月以上加入していること
- 退職から20日以内に手続きすること
次は国民健康保険に切り替える方法を紹介していきます。任意継続できない人や、扶養者がいない人は国民健康保険に切り替えるようにしてください。
転職先が決まっていない時の健康保険③国民健康保険
国民健康保険に入るためには、自分で切り替え手続きをする必要があります。健康保険資格喪失証明書を持って、自分の住んでいる地域の役所に行ってください。
国民健康保険への切り替えは、退職から14日以内に行う必要があるので、退職したら速やかに手続きを行うようにしましょう。
国民健康保険は月末に加入していなければ保険料はかかりません。つまり、2月1日に加入して、再就職先が決まって2月末前に新しい会社の保険に入った場合は保険料はかからないのです。
少しのブランクであっても保険があるほうが安心なので、任意継続ができない場合や扶養に入れない場合は国民健康保険に加入しましょう。
転職先が決まっていないなら…
転職先が決まっていない時は、転職先を探すことも忘れてはいけません。まずは、離職票をもってハローワークへ行き、就職先をさがしましょう。
雇用保険に入っていたのであれば、必要な手続きをすることで失業保険をもらうことができますよ。働いていた時と同額とは行かなくても、いくらか収入ができれば精神的にも落ち着くでしょう。
また、ハローワークだけでなく転職エージェントを使うのも有効な方法です。特に、なにかしらの役職についていた人は、ハイクラス転職という好条件の転職先が多く揃うエージェントを使うこともできます。
当記事がある「Executive Navi」には転職エージェントを紹介した記事がたくさんあるので、参考にしてみてくださいね。
まとめ
転職した際の健康保険に関する手続きについて書いてきました。健康保険に入っていない空白期間ができてしまうと、ケガや病気をしたときに多額の医療費を払わなければいけなくなります。
そうならないためにも、健康保険の手続きは退職したらすぐに行うようにしてください。
この記事では、転職先が決まっている場合と決まっていない場合に分けて、健康保険の手続きを紹介しました。記事の内容を参考にして、自分の状況に合わせてきちんと手続きを行ってくださいね。