「会社法に違反せずに、安心して取締役を辞任したい。でも、会社法にはどんな規則があるのだろうか…。」
取締役を辞任する時は、会社や取引先などに負担をかけずに、会社法を守って辞任したいですよね。
この記事では、取締役の辞任に関する会社法の基本を解説していきます。事前にこの記事を読んで、取締役の辞任による会社や取引先へのトラブルを防ぎましょう。
会社法①取締役の辞任はいつでもできる
「取締役は従業員と違って責任が重いし、いつでも辞められるなんて無理なんじゃないか?」
と思われがちですが、「取締役はいつでも自分の意思で辞任できる」と会社法330条で定められています。
いつでも辞任できますが、取締役の辞任により取締役の欠員が出る場合は、新任の取締役が就任するまで取締役の義務は免れません。
辞めた取締役は、新任の取締役が決まるまで権利義務者として責任を負うことになるので、注意してください(会社法346条1項より)。
会社法②取締役が辞任する時は、会社の承諾が必要?
取締役の辞任は、会社に対する一方的な意思表示によって効力が生じることから、会社側の承諾は必要ありません。
取締役は会社法330条より、「株式会社と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う」とされています。そのため、取締役は法律的にはいつでも辞められるようになっています。
辞任の意思表示ができれば問題ないので、口頭で辞任する旨を伝えても法律上は問題ありませんが、書面によって取締役の辞任について意思表示するのが一般的です。
なお、辞任の効力発生日は辞任届けが会社に到達したときからである、と民法97条の到達主義により定められています。
会社法③取締役の辞任は登記申請手続きが必要
取締役を辞任する場合は、取締役を変更するための登記が必要だと会社法で決められています(会社法911条3項13号、915条1項、商業登記法54条4項)。
取締役が辞任する場合の登記申請書は、法務局へ2週間以内に提出しないといけません。間に合わない場合は、100万円以下の過料の制裁を受けるので注意です。
なお、会社が取締役の辞任登記をしない場合、取締役は会社に対して、自らが取締役を辞任した旨の変更登記手続を請求する訴訟を提起できます。
もし、会社側から取締役の辞任をどうしても認めてもらえない場合は、訴訟を起こせるということを覚えておきましょう。
会社法④取締役の任期満了について
取締役が任期満了で辞める場合は、辞任ではなく退任となります。
なお、取締役の任期については会社法332条で「選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで」と決められています。
会社法で定められている任期については、会社の定款か株主総会の決議によって、任期の短縮(1年など)も可能です。
また、非公開会社においては会社の定款によって、任期を取締役選任後10年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸ばすことも可能です。
会社法⑤取締役の辞任の方法によっては賠償義務も
取締役の辞任がスムーズに行われない場合、会社法に違反してしまい損害賠償を求められるリスクがあるので気をつけて下さい。
株式会社の取締役や役員などは、その職務を行うについて悪意または重大な過失があったとき、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負うとされています(会社法429条1項より)。
また、辞任の登記において、計算書類の重要事項についての虚偽記載や虚偽の登記・広告を行った場合も、第三者に対して賠償責任を負い、軽過失でも責任を負うので注意です。
取締役の辞任は、第三者への損害が発生してしまわないか気をつけましょう。
取締役の不利な時期で辞任した場合
取締役の辞任が「不利な時期」で行われた場合、第三者だけでなく会社に対しても損害賠償が発生してしまいます(民法651条2項より)。
この「不利な時期」は一般的に、取締役が辞任したとき、会社が遅滞なく他人にその事務処理を委任するのが困難な時期などが考えられます。
例えば辞任する取締役が後任への引継ぎを行わず、引継ぎができる期間も置かず突然に辞任した場合、「不利な時期」と判断される可能性があるので注意です。
取締役を辞任する時は、必ず後任への引き継ぎをして、引き継ぎの準備期間を設けてから辞任したいものです。
取締役をやむを得ない事由で辞任した場合
取締役が「不利な時期」に辞任した場合、会社への損害賠償責任が発生してしまいます。ですが、「やむを得ない事由」がある場合は取締役は損害賠償責任を負いません。
この「やむを得ない事由」とは、病気によって取締役を辞任せざるをえないといった場合があります。
例えば重大な健康の問題が生じ、取締役の職務の継続が健康に重大な影響を与える場合は「やむを得ない事由」に該当するものと考えられます。
ただし、「やむを得ない事由」に該当するかは一概に決めるのは難しいため、司法書士などの専門家に相談してから判断しましょう。
会社法⑥取締役が、会社法に定める欠格事由に該当した場合
取締役は会社法が定める以下の欠格事由に該当した場合、辞任となります。
- 法人
- 成年被後見人もしくは成年被保佐人に該当する者
- 会社法、証券取引法、破産法など会社に関連する法律違反の罪を犯し、刑の執行が終わり、または刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
- 上記3以外の罪を犯して禁固以上の刑に処せられ、または刑を受けることがなくなるまでの者(執行猶予中の者は除く)
出典:会社法(331条)より
なお、取締役が就任中に自己破産をした場合は、取締役と会社の委任関係が終了することから、辞任ではなく自動的に退任となります。
取締役を円満に辞任したいなら
ここまで、会社法が定める取締役の辞任について紹介していきました。取締役が、会社法を守って辞任したとしてもトラブルはつきものです。
取締役の辞任に関するトラブルを防ぐため、以下の防止策を行うといいでしょう。
防止策①協議での解決
取締役は会社法でいつでも辞任ができるとされていますが、辞任のやり方を間違えると会社や第三者への損害賠償などのリスクを背負います。
リスクを防ぐため、事前に経営層と話し合って辞任についての協議をしておきましょう。
防止策②会社への配慮
取締役の辞任は円満に行えない場合もあります。仮に円満での辞任ができないとしても、会社への負担は極力減らしましょう。
引き継ぎの準備期間を考えて辞任の意思表示を行うことや、後任の取締役への引き継ぎに協力するといった方法が挙げられます。
会社への負担を軽減する手段を取ることで、会社からの損害賠償のリスクを軽減できますよ。
防止策③取引先への配慮
いきなり取締役が辞任するとなった場合、取引先の業績にも影響を与えてしまい、取引先から損害賠償請求を訴えられる可能性が発生してしまいます。
訴訟リスクを防止するため、あらかじめ取締役が辞任する事実を取引先に通知するといいでしょう。
会社法に則った取締役の辞任についてまとめ
ここまで、取締役の辞任に関する会社法の基本を解説していきました。取締役の辞任に関しての注意点や会社法のルールが把握できたでしょうか。
取締役の辞任は、いつでもできると会社法で守られている一方、取締役の責任の大きさから損害賠償などの危険性もあります。
取締役の辞任を考えているなら、この記事に書かれていることを1つでも参考にして、会社法を守りトラブルを防いで、円満な辞任になれるよう願っています。
本ページでは「とにかく安い値段で退職代行を使いたい」という方に向けて、数ある退職代行サービスの中から「依頼料の安い退職代行」をランキング形式でご紹介します。
とはいえ、いくら料金が安くても、退職できるとは限らないサービスは使いたくないですよね。
料金の安さはもちろんのこと、最低限しっかりと退職が実現できるだけの「サービスの質」も考慮したランキングとなっています。
「退職のために大きなお金は払いたくない。でも、しっかり退職までサポートしてもらえる退職代行サービスを利用したい」という方は、ぜひここで紹介している退職代行の利用を検討してみてください。
※以下に掲載する料金は全て「税込価格」です。
【格安で依頼可能】退職代行ランキング Top5
【1位】キャリアサンライズ
☆最も安い退職代行サービス
キャリアサンライズは、業界最安値でサービスを提供している退職代行サービスです。
退職代行の相場が3〜5万円なので、「他サービスの約半額」の料金で退職代行を依頼できるということになります。
ただし、この価格は「退職代行」に特化しているからこそできるものであり、残業代や有給に関する交渉などはサポート外となっています。
そのため、特に交渉をする予定はなく、ともかく安い料金で一刻も早く退職したいという方にお勧めのサービスです。
料金 | 15,000円 |
特徴 | ・業界最安値の退職代行サービス ・転職サポートのサービスもあり(別料金 |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・とにかく低価格で退職代行を依頼したい人 ・残業代などの交渉は考えていない人 |
【2位】わたしNEXT
☆女性で退職代行の利用を考えている方の第一候補
わたしNEXTは、女性をメインターゲットとした退職代行サービスです。(男性も利用可能。)
日本退職代行協会の特急認定を受けてるほか、退職率100%、顧客満足度98.7%と「安心して任せられる実績」を持つ退職代行となっています。
料金に関しても、パートやアルバイトの方の利用は19,800円と、業界でもかなりリーズナブルです。正社員の利用は少し費用がかかるものの、業界の相場に比べると高いというほどではありません。
女性特有のお悩みに関しても親身に対応してくれるため、女性の方で退職代行の利用を考えている場合の『第一候補』と言えるサービスです。
ただし「有給休暇や残業代などの交渉」には対応していないので、この点だけは注意しましょう。
料金 | ・パート・アルバイト:19,800円 ・正社員:29,800円 |
特徴 | ・創業16年、女性退職代行サービスNo.1 ・顧客満足度98.7% ・完全無料の転職サポートあり ・退職率100% ・JRAA(日本退職代行協会)の特級認定 |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・女性の方 ・リーズナブルな料金で手厚いサポートを受けたい方 ・安心して任せられる退職代行をお探しの方 |
【3位】退職のススメ
☆再就職サポートが手厚い上に、「実質0円」で退職可能
退職のススメは、同サービスが提供する再就職サポートを利用して転職に成功した場合、退職代行の料金は全額キャッシュバックされます。
つまり、「実質0円」で退職代行を利用できるのです。
このようなサポートを見ると「適当な会社を斡旋されるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、再就職サポートを使うと、以降は永久無料で退職代行を依頼できるようになっています。
数ある退職代行サービスの中でも「再就職」へのサポートが手厚いのが特徴です。退職した後のことが不安という方におススメの退職代行と言えるでしょう。
料金 | 25,000円 |
特徴 | ・『実質0円』再就職サポート利用で全額キャッシュバック ・業界No.1!再就職支援実績10,000件以上 ・業界大手の退職代行サービスとしては最安値 ・退職率100% |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 可能 |
こんな人におすすめ | ・退職代行を「無料」で利用したい方 ・退職だけでなく、再就職までサポートして欲しい方 |
【4位】退職代行SARABA
☆交渉が可能な退職代行サービスの最安値
退職代行SARABAは、労働組合が退職代行を行ってくれる退職代行サービスです。
労働組合法によって、企業は労働組合からの交渉を拒むことはできません。そのため、SARABAに依頼すると、退職代行はもちろん、残業代や有給といった「交渉」も行うことができます。
また、相談回数が24時間いつでも無制限に利用できるので、退職に対しての疑問や不安もしっかりフォローしてくれますよ。
退職後の転職サポートも無料で行ってくれるので、次の職場探しまで安心して任せることができます。
退職を考えるにあたってあると嬉しいサポートが揃っている上に、相場より安価に利用できるので、SARABAはコスパの良い退職代行サービスです。
料金 | 25,000円 |
特徴 | ・無料転職サポート付き ・24時間対応、相談回数無制限 ・行政書士監修の退職届がプレゼントされる ・成功率98%の有休消化サポート |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 可能 |
こんな人におすすめ | ・安い料金で交渉ができる退職代行をお探しの方 ・退職後の転職活動が不安な方 ・料金とサービスのコスパが良い退職代行をお探しの方 |
[jin-rank5]【5位】退職代行ニコイチ
☆3万人以上の退職実績(退職数業界No.1)
退職代行ニコイチは、業界No.1の退職数を誇る退職代行サービスの先駆け的存在です。
多くの利用者がいるにもかかわらず、これまで一度もトラブル・クレームがないことからも、いかに誠実に退職代行を行ってくれるかが分かりますね。
その理由の一端は、弁護士が監修していることにあります。退職代行業者の中には「違法」な手続きを行なっている業者もあり、そのような業者に依頼をしてしまうと、退職自体が無効になってしまうケースも。
その点、ニコイチは合法的に退職代行を行なってくれるので、確実に退職をすることができますよ。
ただし、あくまで弁護士が「監修」しているだけであり、弁護士が直接対応してくれるわけではないので、有給や残業代といった交渉は行えません。
交渉は必要ないから、とにかく「絶対確実にトラブルなく退職したい」という方は、ニコイチを利用しましょう。
料金 | 27,000円 |
特徴 | ・3万人以上の退職実績(業界No.1) ・退職率100% ・弁護士監修だから安心安全に退職できる ・無料で退職届のテンプレートをもらえる ・無料の転職サポート付き |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・実績があり、信頼できる退職代行を使いたい方 ・他の退職代行サービスを利用して失敗した方 ・「絶対に」トラブルに巻き込まれたくない方 |