「取締役を辞任するんだが、辞任するときに議事録は必要なんだろうか。よく分からないな・・・。」
取締役を辞任するときには変更登記申請が必要で、添付する書類に議事録(株主総会議事録)が必要かどうかは状況によって異なり、複雑です。
この記事では取締役が辞任する時に、どういう状況で議事録が必要になるのかを解説していきます。
取締役の辞任の際にどういう状況で議事録が必要になるかを知り、落ちついて手続きをしていきましょう。
取締役の辞任に記事録は必要か?
取締役が辞任する時には、「株主総会議事録」は必要ありません。
取締役が辞任する時は、「登記変更申請書」を2週間以内に法務局へ提出する必要があり、提出期限が遅れてしまう場合は100万円以下の過料の制裁を受ける可能性があります。
取締役の辞任に必要な「登記変更申請書」には、辞任届けを添付するだけで大丈夫です。
なお、取締役の辞任届に押す印鑑は実印でも認印でも、どちらでも可能です。
代表取締役の辞任届の場合は、代表取締役個人の実印で押印し、その実印の印鑑証明書を「登記変更申請書」に添付する必要があります。
何で取締役の辞任に議事録は必要ないの?
取締役の辞任に「株主総会記事録」が必要ない理由は、株主総会の決議が必要ないからです。
取締役の辞任に、株主総会の決議が必要だと考えている人は多いです。取締役はたとえ任期の途中であっても、意思表示をすればいつでも辞任できると会社法(330条)で定められています。
一方的に取締役の辞任の効力が発生するので、株主総会の決議は必要なくなります。
なお、会社が自主的に株主総会を開催して取締役の辞任を報告するのは、問題ありません。
取締役を辞任し、後任を選任するのであれば議事録が必要
取締役が辞任する場合、後任の取締役を選任するのが一般的です。
取締役を辞任し後任の取締役を同時に追加する場合は、株主総会で取締役を追加する決議を行いますので、「株主総会議事録」が必要になります。
ややこしいですが、取締役が辞任するだけの場合は「株主総会議事録」はいらず、取締役を追加する場合は「株主総会議事録」が必要になるので注意して下さい。
取締役の変更登記申請に必要な添付書類を間違えてしまうと手間になってしまうため、気をつけて下さい。
取締役の辞任と就任を同時に行う議事録の例
取締役が辞任するのと同時に、後任の取締役が就任する場合の「株主総会議事録」のサンプルを紹介します。「株主総会議事録」を作成する際の参考にしてください。
臨時株主総会議事録
令和元年7月27日午前10時から、当会社本店において、臨時株主総会を開催した。当日の出席株主数ならびに株式数は下記のとおり。
株主の総数 2名
発行済株式の総数 120株
議決権を行使できる株主の数 2名
議決権を行使することができる株主の議決権の数 120個
出席株主数(委任状による者を含む) 2名
出席株主の議決権の数 120個出席取締役及び監査役
【代表取締役】ふぉむ太郎(議長兼議事録作成者)
【取締役】ふぉむ郎、ふぉむ三郎、ふぉむ二郎
【監査役】ふぉむ四郎定刻、代表取締役ふぉむ太郎は議長席に着き、定款により議長たることを述べ、本総会の開会を告げ、本日の出席株主数およびその持株数、議決権数を前記のとおり報告し、定足数を満たしているので本総会は適法に成立した旨を述べ、直ちに議事に入った。
議 案 取締役辞任に伴う後任者選任の件
議長は、取締役ふぉむ一郎から令和元年5月23日をもって辞任する旨の申し出があったので、その後任者を選任する必要がある旨を述べ、その選任方法を諮ったところ、出席株主中から議長の指名に一任したいとの発言があり、一同これを承認したので、議長は下記のとおり指名した。議場も異議なくこれを承認したので、下記のとおり選任のことに可決確定した。なお、被選任者は、席上その就任を承諾した。
取締役 ふぉむ 五郎
議長は、以上をもって本日の議事を終了した旨を述べ、午前10時30分閉会を宣した。
上記決議を明確にするため、本議事録を作成し、議長及び出席取締役が次に記名押印する。
令和元年7月27日
株式会社エグゼクティブナビ 臨時株主総会
出席取締役(議長兼議事録作成者) ふぉむ太郎 印
出席取締役 ふぉむ二郎 印
出席取締役 ふぉむ三郎 印
出席取締役 ふぉむ五郎 印サンプル出典元:https://office-tsuda.net/soukai_template4.html
取締役が欠格事由にあたって辞任する場合は議事録が必要?
取締役が欠格事由に該当してしまい辞任するという場合もあります。欠格事由に該当してしまった場合も、「株主総会議事録」は必要ありません。なお、欠格事由は以下のようなものです。
- 法人
- 成年被後見人もしくは成年被保佐人に該当する者
- 会社法、証券取引法、破産法など会社に関連する法律違反の罪を犯し、刑の執行が終わり、または刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
- 上記3以外の罪を犯して禁固以上の刑に処せられ、または刑を受けることがなくなるまでの者(執行猶予中の者は除く)
出典:会社法(331条)より
欠格事由に該当し、取締役の辞任の変更登記をする場合、欠格事由に該当したことを証明する書類(後見・保佐開始審判書、判決書の謄本など)が必要です。
取締役が死亡した場合は議事録は必要?
万が一、取締役が死亡してしまった場合、「株主総会議事録」が必要かどうかは状況によって異なります。
取締役が死亡していまい、後任の取締役を選任する場合は「株主総会議事録」は必要です。
また、会社が「取締役会非設置会社」の場合は「株主総会議事録」は必要なく、「取締役会設置会社」の場合は「株主総会議事録」は必要です。
なお、取締役が死亡し後任の取締役を選任する場合の、それぞれの会社形態の必要な書類は以下の通りになります。
- 株式会社変更登記申請書
- 互選書
- 代表取締役の就任承諾書
- 取締役全員の印鑑証明書
- 死亡を証明する書類(戸籍謄本等)
- 定款
- 別紙(登記すべき事項)
- 印鑑届書
- 委任状(代理人が申請する場合)
出典:https://office-tsuda.net/sibou.html
- 株式会社変更登記申請書
- 取締役会議事録
- 代表取締役の就任承諾書
- 取締役及び監査役全員の印鑑証明書
- 死亡を証明する書類(戸籍謄本等)
- 別紙(登記すべき事項)
- 印鑑届書
- 委任状(代理人が申請する場合)
出典:https://office-tsuda.net/sibou.html
代表取締役の辞任に議事録は必要か?
代表取締役の辞任の場合、取締役の地位はそのままで代表取締役の地位を辞任するという場合があります。
この場合、代表取締役をどのように選定したかで「株主総会議事録」が必要かどうか違ってくるのです。主に、以下の例が挙げられます。
- 定款の定め、または株主総会の決議で選定された場合は、「株主総会議事録」
- 定款の定めに基づく取締役の互選で選定された場合は、「定款」および「辞任届」
- 取締役会で選定された場合は「辞任届」
代表取締役が、定款か株主総会の決議で選ばれた場合に「株主総会議事録」が必要であることに、注意しましょう。
いっそのこと取締役会を廃止してしまうのもアリ
会社が取締役会設置会社の場合、取締役の人数は最低でも3人と決められていて、もし取締役が辞任して取締役の人数が2人になったら、取締役会を継続して設置することができなくなります。
さらに、登記申請書を2週間以内に提出しないと制裁もあり、後任の取締役の選任も考えないといけません。
そこで、3人から2人に取締役を減らし取締役会を廃止することで、取締役を追加する必要がなく、株主総会議事録も必要なくなるので、取締役会を廃止するのもいいですよ。
なお、会社が取締役会設置会社の場合は、「株主総会議事録」の提出が必要なので気をつけて下さい。
取締役の辞任に関する作業に不安を感じるなら
ここまで、取締役が辞任する時に「株主総会議事録」が必要かどうかを説明していきました。複雑で手間のかかる作業ですよね。
取締役の辞任に関する手続きに不安を感じるなら、「会社設立ドットネット」という専門サービスを使うといいですよ。
「会社設立ドットネット」は電子定款作成のみのサービスから会社設立のフルサポートまで行ってくれます。
役員(取締役や監査役など)の変更(4万円から)、取締役会の廃止(6万円)のサービスを提供しているので便利です。
なお、登記申請書の手続きのサポートは「会社設立ドットネット」所属の司法書士が一緒に行ってくれます。追加料金は一切なく、書類の提出と議事録の作成代行も行ってくれますよ。
取締役の辞任の議事録に関するまとめ
ここまで、取締役の辞任の議事録に関して解説していきました。ここで、「株主総会議事録」が必要かどうかをそれぞれ振り返ってみましょう。
- 取締役の辞任だけなら「株主総会議事録」は必要ない
- 取締役が欠格事由に該当する場合、「株主総会議事録」は必要ない
- 取締役が辞任し、同時に後任を選定するなら「株主総会議事録」は必要
- 取締役が死亡してしまった場合、状況によって「株主総会議事録」は必要
- 代表取締役の辞任の場合、状況によって「株主総会議事録」が必要
取締役の辞任に関する手続きは、どうしても手間がかかってしまいます。どうしても、手間をかけたくないなら取締役会の廃止か、専門のサービスを検討してみましょう。
取締役が辞任する時、どういう時に「株主総会議事録」が必要かを落ち着いて確認して、スムーズに手続きが行えるようにしましょう。
本ページでは「とにかく安い値段で退職代行を使いたい」という方に向けて、数ある退職代行サービスの中から「依頼料の安い退職代行」をランキング形式でご紹介します。
とはいえ、いくら料金が安くても、退職できるとは限らないサービスは使いたくないですよね。
料金の安さはもちろんのこと、最低限しっかりと退職が実現できるだけの「サービスの質」も考慮したランキングとなっています。
「退職のために大きなお金は払いたくない。でも、しっかり退職までサポートしてもらえる退職代行サービスを利用したい」という方は、ぜひここで紹介している退職代行の利用を検討してみてください。
※以下に掲載する料金は全て「税込価格」です。
【格安で依頼可能】退職代行ランキング Top5
【1位】キャリアサンライズ
☆最も安い退職代行サービス
キャリアサンライズは、業界最安値でサービスを提供している退職代行サービスです。
退職代行の相場が3〜5万円なので、「他サービスの約半額」の料金で退職代行を依頼できるということになります。
ただし、この価格は「退職代行」に特化しているからこそできるものであり、残業代や有給に関する交渉などはサポート外となっています。
そのため、特に交渉をする予定はなく、ともかく安い料金で一刻も早く退職したいという方にお勧めのサービスです。
料金 | 15,000円 |
特徴 | ・業界最安値の退職代行サービス ・転職サポートのサービスもあり(別料金 |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・とにかく低価格で退職代行を依頼したい人 ・残業代などの交渉は考えていない人 |
【2位】わたしNEXT
☆女性で退職代行の利用を考えている方の第一候補
わたしNEXTは、女性をメインターゲットとした退職代行サービスです。(男性も利用可能。)
日本退職代行協会の特急認定を受けてるほか、退職率100%、顧客満足度98.7%と「安心して任せられる実績」を持つ退職代行となっています。
料金に関しても、パートやアルバイトの方の利用は19,800円と、業界でもかなりリーズナブルです。正社員の利用は少し費用がかかるものの、業界の相場に比べると高いというほどではありません。
女性特有のお悩みに関しても親身に対応してくれるため、女性の方で退職代行の利用を考えている場合の『第一候補』と言えるサービスです。
ただし「有給休暇や残業代などの交渉」には対応していないので、この点だけは注意しましょう。
料金 | ・パート・アルバイト:19,800円 ・正社員:29,800円 |
特徴 | ・創業16年、女性退職代行サービスNo.1 ・顧客満足度98.7% ・完全無料の転職サポートあり ・退職率100% ・JRAA(日本退職代行協会)の特級認定 |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・女性の方 ・リーズナブルな料金で手厚いサポートを受けたい方 ・安心して任せられる退職代行をお探しの方 |
【3位】退職のススメ
☆再就職サポートが手厚い上に、「実質0円」で退職可能
退職のススメは、同サービスが提供する再就職サポートを利用して転職に成功した場合、退職代行の料金は全額キャッシュバックされます。
つまり、「実質0円」で退職代行を利用できるのです。
このようなサポートを見ると「適当な会社を斡旋されるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、再就職サポートを使うと、以降は永久無料で退職代行を依頼できるようになっています。
数ある退職代行サービスの中でも「再就職」へのサポートが手厚いのが特徴です。退職した後のことが不安という方におススメの退職代行と言えるでしょう。
料金 | 25,000円 |
特徴 | ・『実質0円』再就職サポート利用で全額キャッシュバック ・業界No.1!再就職支援実績10,000件以上 ・業界大手の退職代行サービスとしては最安値 ・退職率100% |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 可能 |
こんな人におすすめ | ・退職代行を「無料」で利用したい方 ・退職だけでなく、再就職までサポートして欲しい方 |
【4位】退職代行SARABA
☆交渉が可能な退職代行サービスの最安値
退職代行SARABAは、労働組合が退職代行を行ってくれる退職代行サービスです。
労働組合法によって、企業は労働組合からの交渉を拒むことはできません。そのため、SARABAに依頼すると、退職代行はもちろん、残業代や有給といった「交渉」も行うことができます。
また、相談回数が24時間いつでも無制限に利用できるので、退職に対しての疑問や不安もしっかりフォローしてくれますよ。
退職後の転職サポートも無料で行ってくれるので、次の職場探しまで安心して任せることができます。
退職を考えるにあたってあると嬉しいサポートが揃っている上に、相場より安価に利用できるので、SARABAはコスパの良い退職代行サービスです。
料金 | 25,000円 |
特徴 | ・無料転職サポート付き ・24時間対応、相談回数無制限 ・行政書士監修の退職届がプレゼントされる ・成功率98%の有休消化サポート |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 可能 |
こんな人におすすめ | ・安い料金で交渉ができる退職代行をお探しの方 ・退職後の転職活動が不安な方 ・料金とサービスのコスパが良い退職代行をお探しの方 |
[jin-rank5]【5位】退職代行ニコイチ
☆3万人以上の退職実績(退職数業界No.1)
退職代行ニコイチは、業界No.1の退職数を誇る退職代行サービスの先駆け的存在です。
多くの利用者がいるにもかかわらず、これまで一度もトラブル・クレームがないことからも、いかに誠実に退職代行を行ってくれるかが分かりますね。
その理由の一端は、弁護士が監修していることにあります。退職代行業者の中には「違法」な手続きを行なっている業者もあり、そのような業者に依頼をしてしまうと、退職自体が無効になってしまうケースも。
その点、ニコイチは合法的に退職代行を行なってくれるので、確実に退職をすることができますよ。
ただし、あくまで弁護士が「監修」しているだけであり、弁護士が直接対応してくれるわけではないので、有給や残業代といった交渉は行えません。
交渉は必要ないから、とにかく「絶対確実にトラブルなく退職したい」という方は、ニコイチを利用しましょう。
料金 | 27,000円 |
特徴 | ・3万人以上の退職実績(業界No.1) ・退職率100% ・弁護士監修だから安心安全に退職できる ・無料で退職届のテンプレートをもらえる ・無料の転職サポート付き |
返金保証 | あり |
交渉の可否 | 不可 |
こんな人におすすめ | ・実績があり、信頼できる退職代行を使いたい方 ・他の退職代行サービスを利用して失敗した方 ・「絶対に」トラブルに巻き込まれたくない方 |