30代で転職を考え始めると「年齢的にどんなリスクがあるんだろう?」「本当に転職できるのかな?」と不安が出てくるのではないでしょうか。
一般的に30代の転職は、20代よりも“ハードルが高い”と言われています。そのため、30代の転職を成功させるためには「事前にリスクを把握し、戦力的に転職活動を進める」ことが重要です。
そこで今回は、知っておくべき30代の転職のリスクを3つ紹介します。また、転職を成功させるためのポイントを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/9emAQvCJQ4c)
30代の転職にはどんなリスクがある?
30代で転職を成功させている人は多いですが、いくつかリスクが存在するのも事実です。
30代の転職で知っておくべきリスクとしては、以下の3つのことが挙げられます。
- 転職活動が長期化する場合がある
- 年収が下がる可能性がある
- 未経験分野への転職が難しい
社会人としてある程度のキャリアを積んでいる30代の転職は“ベストタイミング”と言われることもあります。
しかし、上記のようなリスクを把握しておらず、転職に失敗してしまう方も少なくありません。
次の章からは、3つのリスクについて詳しく解説していくので、転職活動を始める前に頭に入れておきましょう。
30代の転職のリスク①転職活動が長期化する場合がある
20代の転職は「ポテンシャル」が重視されますが、30代の転職は「実力」が重視される傾向にあります。
企業の採用基準が高くなるため、アピールできるスキルや実績がない方は、転職活動が長期化するリスクがあります。
また、大手企業などの求人は20代の募集が多い傾向にあり、場合によってはすぐに転職先が見つからないことも考えられるでしょう。
転職活動の長期化は、モチベーションの低下や精神的な負担に繋がるリスクがあるので、戦略的に進めていきたいところです。
30代の転職のリスク②年収が下がる可能性がある
20代から30代まで同じ会社に勤めてきた方は、年収が上がり始めたり、役職に就いたりしている時期でもあります。
そのため、転職先によっては“年収が下がる”というリスクがあることを把握しておかなければなりません。
特に“未経験分野”へ転職する場合、これまでのスキルや経験を十分に活かせないので、転職直後は年収が下がる可能性が高いです。
30代の転職で年収アップを目指している方は、目先の待遇だけに捉われず、長期的に考えていくことをおすすめします。
30代の転職のリスク③未経験分野への転職が難しい
30代の転職では「新しいことに挑戦したい」という理由から、未経験分野への転職を考える方も少なくありません。
ただ多くの企業は、ある程度のスキルや経験を積んでいる30代の人材を「即戦力」として見ています。
そのため、30代から未経験分野に転職するのは「難しい」と言わざるを得ません。尚、未経験職種への転職は「20代」が1つの目安とされており、年齢制限を設けている企業もあります。
もちろん未経験分野に転職できる可能性はありますが、「年齢制限で応募できない」「なかなか内定をもらえない」というリスクがあることも頭に入れておきましょう。
転職するのはリスクが大きい?30代の転職事情
ここまで紹介したリスクを見ていると「30代で転職するのは厳しいかな…」と考えてしまうかもしれません。
確かに“ポテンシャル”が重視される20代と比べると、“実力”が重視される30代の転職はハードルが高いと言えます。
しかし、実際に30代の転職成功者が少ないかと言えば、そういう訳でもありません。
例えば、大手転職サービス「doda」では、転職成功者の割合を以下のように公表しています。(調査対象:dodaを利用して転職した約24万人のビジネスパーソン)
転職成功者の年齢 | 2019年の割合 | 2020年の割合 |
24歳以下 | 10.3% | 9.4% |
25〜29歳 | 39.4% | 38.8% |
30〜34歳 | 23.2% | 23.4% |
35〜39歳 | 12.8% | 12.8% |
40歳以上 | 14.3% | 15.5% |
(参考:https://doda.jp/guide/age/ )
上記のデータを見てみると、転職成功者の「3割以上」を30代が占めていることが分かります。
また、転職成功者の割合が「20代で減り、30代以上で増えている」という結果も出ています。
30代の転職にはリスクがありますが、転職できるチャンスがあるのも紛れもない事実です。
30代での転職を成功させるための4つのポイント
20代よりも採用基準が厳しくなる30代の転職。では一体、どうすれば転職を成功させられるのでしょうか。
これから転職活動をする上で、以下の4つのポイントを意識すれば、転職できる確率を高めることができます。
- 自己分析と企業研究を徹底的に行う
- 譲れない条件と譲歩できる条件を決める
- 自分の強みを活かしやすい業界・職種を狙う
- 転職エージェントを活用する
これらは30代の転職活動において重要なポイントになるので、次の章から詳しく解説していきます。
ポイント①自己分析と企業研究を徹底的に行う
30代での転職を成功させるためには、徹底的に「自己分析」を行うことが必要です。前述したように、30代の人材は「即戦力」として見られるので、いかに強みをアピールできるかが重要になります。
尚、30代はプレイヤーとしての「専門スキル」や、管理者としての「マネジメント能力」を求められるので、上記の2つはしっかりとアピールするようにしましょう。
また、企業により求めている人材が異なるため、企業研究も行う必要があります。いくら高い専門性を持っていても、企業が求めている人材像にマッチしていなければ、選考を通過するのは厳しいです。
自身の強みと企業が求める人材像を把握できれば、より高い確率で転職を成功させられるでしょう。
ポイント②譲れない条件と譲歩できる条件を決める
これから転職活動を進めるにあたり、様々な希望条件が出てくることでしょう。求める条件が多くなるのは自然なことですが、その全てを叶える企業に入るのは難しいものです。
また、あまりにも条件が厳しいと、希望に合う求人を見つけることが厳しくなります。ですので、希望条件を考える際は「絶対に譲れない条件」と「譲歩できる条件」を決めておきましょう。
例えば、「年収600万円以上なら、多少残業が増えてもしょうがない」「大手企業に入れるなら、転勤するのはやむを得ない」というイメージです。
条件に優先順位を付けておけば、転職活動をスムーズに進められ、より理想に近い求人を選び出すことができます。
ポイント③自分の強みを活かしやすい業界・職種を狙う
先程も紹介したように、30代から未経験分野に転職するのは容易ではありません。
企業側の視点で考えると、異業種・異職種からの転職者は“即戦力として考えにくい”ため、採用を見送る場合が多いです。
その点、自分の強みが活かせる分野であれば“即戦力”としてアピールしやすくなるので、内定を得られる確率が大きく上がります。
絶対条件ではないですが、転職の成功率を高めたいのなら、積み上げてきたスキルや経験が活かせる分野を狙うのがおすすめです。
ポイント④転職エージェントを活用する
30代で転職活動をする際は「転職エージェント」を利用するのがおすすめです。転職エージェントには、各業界に精通したキャリアドバイザーが在籍し、様々な形で転職活動をサポートしてくれます。
求人の紹介だけでなく、自己分析や選考対策のサポートもしてくれるので、自身の強みをしっかりとアピールできるようになるでしょう。
また、キャリアアドバイザーは企業の採用担当者とのパイプを持っているため、どのような人材を求めているのかを教えてくれる場合があります。
1人で転職活動をするよりも、着実に事前準備ができるので、転職成功率を大幅にアップさせることができます。
初めて転職エージェントを利用する方は、転職支援実績No.1の「リクルートエージェント」や、30代の転職に強い「doda」などを検討してみると良いでしょう。
まとめ:30代の転職はリスクがあるがチャンスもある
今回は、30代の転職のリスクについて紹介しました。改めて記事の内容を簡単にまとめてみます。
- 30代は実力が重視されるため「転職活動が長期化する」リスクがある
- 転職先によっては「年収が下がる」リスクがある
- 未経験分野へ転職は「思い通りに転職活動が進まない」リスクがある
- 30代の転職は“即戦力”としてアピールできるかどうかが成功の鍵
- 転職エージェントを利用すれば、より転職成功率を上げられる
30代の転職にはリスクがありますが、社会人として脂が乗っている時期だからこそ、有利に転職活動を進められることも多いです。
この記事を読んで、リスクと成功率を上げるポイントを把握したあなたなら、理想の企業に転職することができるでしょう。